シン……シン……
降り注ぐ白

シン……シン……
消していく世界


見えなければいい
誰からも
消してしまえばいい
何もかも


あの始まりから終わりまで
真実だと思っていた
あの世界が
虚実だとは思わなかった

君が僕を
掻き混ぜて合わせた色は
綺麗な「ピンク」に見えたのに
本当は「黒」だったんだね

僕は知らずに繰り返される季節を
君の笑顔を見続けられるように
守った
守った
守った
守った……はずだった


去年
君と飾ったあの木の下で

今年は
君に
最後のプレゼントをあげるよ


シン……シン……
降り注ぐ白

シン……シン……
消せない……『赤』


「ほら、やっと僕が君を染められた……」