いつも拙稿ご覧くださり有難うございます。


私が中学2年のときフレンチポップ歌手、シルヴィ・バルタンの「悲しみの兵士」という曲が流行っており、小遣いをはたいてシングル盤を買った思い出があります。最近、この曲が頭の中にポッと浮かび、どこか心残りな気分になることから、今回はこの曲を元に語ってみたいと思います。


 シルヴィ・バルタンといえば、「アイドルを探せ」「あなたのとりこ」といった大ヒット曲がありますが、その中にあって、「悲しみの兵士」タイトル通りに重く感じるものがあり、実に異色な存在です。


そこで、レコードに同封される訳詩をあげますと


1番~♪~

ごらん、部屋の壁に貼ったビラを、あれは、失うものもない男たちの姿。

パンの種をまいたと信じていたのに、生えて来たものは石ころだったという人たちだ。


彼らの祈りはむなしく、ただ拳を握りしめるだけ。

彼らは馬にまたがり銃をとって、夜明けとともに出かけた。

失うものもない男たちはすべてを破壊し、焼き払うために町へ向かっていく。

怒りに満ちた男たちは、戦さの歌を自由の歌をおぼえる。~♪~


 原曲はフランス語ですので、言葉が解ればもっと違うニュアンスがあるのかもしれません。

これが2番になると、彼らは既に石の下に眠っており、戦へ向かうことが出来なかった人たちに語り継がれ、彼らは他国にも伝わっているというある意味、名誉を連想させる内容です。


 しかし・・・です。2番抜粋~♪~失うものもない男たちは、町へ向かっていくだろう。

すべてを破壊しすべてを焼き払うために~♪~と、並々ならぬ「怒り」と「破壊」の歌詞です。


 邦題は「悲しみの兵士」ですが、この詩の内容では、彼らは「兵士」ではありません。兵士はこのような戦いはしません。彼らは、怒りに満ちた民衆であり、武器を持って街を破壊しに行く人たちです。


 実は、このレコードを買った少年期、曲名と歌詞がどうしても印象を一致させることが出来なかったのですが、曲(歌詞)の背景は「フランス革命」ということで納得しました。


 曲名「Les hommes」は英語で「Men」日本語で「男」となり、もとから「兵士」ではなかったわけです。

邦題を付けるに当たり、何故「兵士」を使ったのだろうか?と疑問が生じます。

この曲が日本で流行した時は「反戦ソング」が多かったことから「兵士」にしたのだろうか?または、自国の安全保障を米国へ丸投げしている日本人には、民衆も武器を持てば兵士という感覚だったのだろうか?と思い巡らします。


 しかし、革命と戦争は根本的に違うものであり、戦争の場合は、原則、戦争法が存在し、勝敗が明確になり、一方が降伏した時点で武器を置きますが、革命はルールもなく殺戮が繰り広げられることから、どちらかというと戦争よりも革命の方が、悲惨な結果を招きます。

そこで、この歌詞に戻りますと、この怒りに満ちた破壊行動の先に、ルイ16世とマリー・アントワネットの断頭台という結末に繋がっていくことになります。


 王家、民衆、双方にとっての悲劇ですが、殊更、統治者が自国民により処刑されるという衝撃的な出来事は、後に続く「革命」の奔りとなってしまいました。


 それでは、最後までご覧くださり有難うございました。


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