2)パス回しのどこがダメか。
色々と修整すべきポイントはあるのだが、ひとつは既に修整したようにパススピードを上げる。
その結果、技術的未熟さのためにミスが起きてもっと慌ててしまう選手がいたが、それはそれで個人で練習してもらうしかない。
パススピードを上げた結果として、広いサイドに展開したときにコンマ何秒だが余裕ができて慌てずに済むようになったと感じる選手がいればひとりでもふたりでもいれば、それでよし。
その先の問題は、落ち着いてプレーすればいい場面と、スピードを上げた方がいい場面、慌ててしまっても仕方がない場面、その切り分けを意識できているかどうか。
金曜日のパス回しの練習で言えることは、総じて単調にスピードが速いだけのパス回し。
パススピードを上げる前も、そのぶん高いプレスを受けて慌てるのでそれはそれで単調。
パススピードが同じであることが多いだけでなく、選手個々のトラップからパスへのスピード、タイミングがほぼ同じ。
プレスをかける選手たち(守備側)の走るスピードも単調。
何故、そうなるのかと言えば、戦術的にはフィールド全体が見えていないから。
さらに技術的には裏とり、逆とりができないから。
パス回しをやるときのボールが落ち着いたかどうかの判断はひとつは広いサイドに出されたときにプレスがかからない状態があれば、それはそれで落ち着いたと見なしてとりあえずはOK。
狭い地域であれば、プレスをかけに来た守備者の脚が止まったかどうか。
つまり、逆をとれば、守備者の脚が止まって、周りを見てパス出しする余裕ができる。
そこがポイント。
技術的なポイントはクリアーしている選手は数人いるが、それを全体の流れの中で戦術的に使いきれない。
つまりは相手の脚を止めてできた空間的時間的余裕の中で良いことができるかどうか、そのことが問題。