帰宅して追っかけ再生。

 

事前の情報でオーストラリアの監督が変わったこと、サッカーがつなぐスタイルに変わったことなどがマスコミに流れていたので、これは好勝負になるだろうなという予感があった。

で、試合に流れは、ほぼほぼ予想通り。

 

日本はプレスをかけるところとリトリートするところを上手く使い分けて、先制点を奪取。その後も主導権を握っていたが、時間経過とともに押される場面が多くなり、最後はポゼッションされっぱなしであっぷあっぷの状況で試合を終えて、結果引き分け。

 

ロングボールを放り込まれてもいても大まかな流れは変わらなかっただろうから、つまりはフィジカルに問題があるというところは変わらない。

 

まあ、こういう書き方のフィジカルってなんだという話だけれど、、、

コンタクトプレーで消耗するし、囲んで奪うために走り回らなければならないから、守備の労力は相手の2割増し。

この日は日本の得意な「アリが甘いものにたかるようなボールハント」は功を奏していたが、いつまでもこういうやり方が日本人的だと思っていたら、野茂、イチローや松井のような存在は日本には生まれてこない。

 

だからフィジカルは重要。

コンタクトプレーに勝てるような体格の大きな選手が、香川や清武のようにドリブルできたらそれが一番なわけで、そういう育成は可能だ。

 

とはいえ、相手がつなぐサッカーをしてきてくれれば、今の日本の面子でもそれなりに、厳しいながらもやれることは証明できた。

 

本田のワントップ、これが重さがあって効いていた。

 

ヨーロッパのトップレベル相手では通じないだろうけれども、このレベルの相手ならばかなり役に立つことを証明した。あとは1試合もたせるだけの体力の問題。

岡崎だったら体格で押しつぶされてキープできないだろうという場面でも持ちこたえてつないでいた。

 

自分ならば岡崎が戻ってきても本田のワントップにすると考えるのだが、試合後にハリルは本田はもう少しやれたはずというようなコメントをしている。

もう少しというのは岡崎のような勤勉の守備なのか、裏への飛び出しなのか、あるいはフィニッシュか、、、何を求めていたのか知りたいところだが、いずれもお門違いに思えるわけで、それ以外だったら何なのかを教えてもらいたい。

 

本田のワントップが次の対戦相手に知られれば、相手のボランチはラインを離れられなくなるから、そうなれば後ろの柏木あたりが良い仕事をできるはずという試合の流れになりそうだ。

 

この試合ではそこは山口蛍。
この前の試合の殊勲者だから、流れからして使うのは当然だし、相手のフィジカルを考えると柏木よりも山口は妥当な選択だろう。
UAE戦でも柏木か山口がいれば勝てていたはずと今さらながら思う。

 

サイドバックに槇野。これも相手のフィジカル、高さを考えれば妥当な選択。
太田を予想している声もあったが、こちらが主導権を握れる試合ならばともかく、押しこまれて高さ勝負が予測される試合では槇野だろう。


自分ならば酒井宏樹がいても、高徳を外して槇野を使いたいぐらいの試合だ。

ちなみに高徳じゃないねと思う理由には、香川や清武もそうなのだがプレーが読まれすぎという部分もある。ここらは酒井宏樹や槇野も似たようなものだが、それでも高徳、香川、清武ともに読まれてのボールロストがあまりに多すぎると感じている。

自分のサッカーの見方的には下の下。

 

トップ下の先発に清武でなく香川。

清武の初戦を誉めるひとが多かったわけだが、自分はさほどでもないのは書いたとおり。

ちなみに、あの試合よかったのは柏木と原口。
柏木は守備での読みがよかったが、ハリルにはどこが気に入らなかったのか。

 

原口は仕掛けが素晴らしい。もっともっと仕掛けて良いと思うが、誘われているサイドをスピードとパワーで破るというここのところの日本ではサイドバックにしか生まれていないタイプ。
レッズ時代はあれをやってもゴールラインを割ってしまうだけだったのに結果を出せるようになったのは素晴らしい。

 

清武はその前の2戦の香川よりはましだが、パスを読まれる場面が多くて、香川とともに日本の育成の限界を感じた。

ブラジルサッカー流に言えば、10番は相手の裏をとる仕事、物理的な裏というだけでなく、考えの裏を取ることが一番大事な仕事なわけだが、そういうプレーが香川も清武も乏しい。

昔、ジョージ与那城、ラモスを見ながら戸塚、都並が育ってきたころのよみうりはそのこところがしっかりしていたわけで、選手が自分のスピード、技術を何に使うかというところで同じ方向を向いていたわけだが、それ以降はヴェルディになって何もなく、日本の育成からはそういうものが消えてしまったように感じるわけで、淋しい限りだ。

香川はコンディションは決してよくなさそうだが、それと比べて清武は試合に出ているからコンディションは大丈夫なのに何故使わなかったという声がある。

ハリルはサプライズ云々と試合後のインタビューで応えているが、なんだかよくわからないね。

 

とはいえサプライズとかコンディション云々とかは知らないが、清武のスペイン事情については一部のひとに少々の事実誤認があると思う。

清武、スーパーカップとリーガの最初の3試合はスタメンだったが、その後はスタメン落ち。
さらにセビージャにはシティからナスリが加入したので、この前の試合ではベンチからも外れて、早くも移籍話が持ち上がっている現状だ。
それでも香川よりはコンディションは良さそうだが、事実は清武も安泰ではまったくないという状況。なので、日本人のサッカーファンとしては心配のタネは尽きない。

 

試合を見て感じたのは、ゾーン守備のなかで振り向ける能力、そして昔々に散々書いたがソロドリブルで仕掛けられる能力、このふたつがとてつもなく重要になってきていて、狭いところでボールを失わないというだけでは怖さがないから、すぐに対応されてしまうというのが今の香川や清武の姿なのだと思う。

 

香川、清武といったあたりは狭いところで振り向けて、そこからラストパスを出せる。

それはとても貴重な能力なのだが、こいつパスしか出せないぞとわかってしまえば相手の対応もかなり楽になるわけで、トップ下というからにはやはりそこから個人でフィニッシュできる能力がないとダメだと、そういう昔からの話に戻るわけだ。

 

もとよりセンターで突破できるのはメッシ、ネイマールクラスしか世界レベルではいないが、サイドだったら原口が見せたようなどっしり構えた相手でも突き崩せる能力が欲しいわけだし、アジアレベルだったらどうよという部分もある。

 

もちろん発達した今のゾーン守備の中で「どうやって」という部分になれば育成段階から色々あるとは思うのでそれはそれ。

 

とりあえず今の代表レベルを考えると前にボールが収まって、それを追い越す選手がいればゴールが生まれるという古くからの原則が再確認できたわけで、それをどのような相手にでも可能にするにはどうしたらいいのか、、、次の試合でハリルがそれを見せるために策を用意するのかどうか、、、たいへんに興味深い。

 

何をやっているのだかよくわからないと思っていたハリルおじさんだが、この試合では対策をしっかり練ってきていたところが見てとれた。

 

1-0勝ちにできなかったのは、原口のきわめて個人的ミスのためだが、その前にあそこまで入り込まれたところをチームとしては反省すべきで、その対策はさほど難しくないだろう。

 

もちろん1-1で引き分けたのは原口の存在が大きかったわけで、サッカーというのはそういうゲームだということを再確認したところに、この試合の魅力があると思えるわけだが、ハリルおじさんがどう捉えているのか、そこも興味深い。

 

ただ、無策だと思っていたら策を練っていたという部分で、今までも策を練っていたのにあの為体だったとすれば、何をもって評価していいのやら、、、相手が強い方がいいのかね、このおっさん、、、
 

ランチタイムに話をしていたのは、アジアのチームにとって日本は怖れるようなチームではなくなったということ。

 

前からプレスをかければボールを奪える。
プレスをかければ簡単にパスミスする。

セットプレーも高さがないので弱い。

 

怖れられていた日本の左サイド香川、長友のコンビは見る陰もない。

しかも、監督は無能。

 

現実の試合は柏木の起用が想像以上にチームに活性をもたらしていて、思ったよりも日本はペースを握れていた。

 

しかし、先制点の後は想像通りの中弛み。

 

なんか、これで試合が決まったと、自分たちは中身が良いサッカーをやっていて、とても『強いから相手は降参してくれるはずで、勝ちは決まったとでもいうような試合振りに変わってしまう。

 

ここら、UAE戦と同じようなことになるんじゃないのと語っていたほとんどその通りの流れで呆れるだけ。


追加点が欲しい試合の流れなのに、どうしたことか柏木に替えて山口蛍。

 

これ逆だよね。

1-0勝ちの試合を目指すのだったら、最初から山口蛍。
柏木を使って、途中から山口蛍ならば2-0になってからか、なるような采配をすべきだが、そのつもりはなかったのだろうけれど、あるいは後半立ち上がりからなどのわかりやすい起用法にするべき。

 

結果、セットプレーからの失点で同点に追いつかれて、このまま終わるか、下手をすれば追加点を奪われるかという展開。

 

決定力の無さ、突破力の無さ、要は攻撃での力強さが皆無だから、こういう目にあう。

 

ボール扱いが上手い選手偏重の育成の流れがこういう代表に結びつく。

 

一部マスコミが起用すべしとか言っているのが超ベテランとはいえ川崎の大久保のような野獣タイプや鳥栖の豊田のようなフィジカルタイプであるのは一理あるのだが、彼らは超ベテランと言っていい存在で、要はそういう選手が育ってきていない育成が問題。

 

大島とか良い選手って言われているけれど、要は粒が小さいよね。サッカー上手くても苦しい試合で頼りになるの???というところ、、、それもいいけどもっとタフで強い選手出てこないのと、、、

 

バルサスタイルのサッカー偏重の集大成として、アジアの大半のチームにとっては前からプレスをかければ勝てる相手とみられるような代表ができたわけで、育成に関わっているひとたちはいい加減に考えを改めて欲しいものだが、まあ、大半が学校の先生で能書き垂れていればチームが負けてもなんの責任も取らずに済むわけだから変わらないのだろうね。

 

たとえ、怪我人が出ようが、補強がままならなかろうが、結果で責任を取らされるというプロの世界をかじったものからしてみたら、日本のサッカーをおかしくしているのは誰かというのははっきり見えている。

 

高校サッカー、クラブサッカーの両方にいるわけだが、育成年代では勝ち負けよりも内容だとベンチで公言して、試合に負けてもそのチームの選手たちが「俺たちの方が内容がよかった」と言うような発言を年がら年中するように育てている連中を現場から追い出す。

良いサッカーを追求するのは勝つための手段であって、結果が出なければ意味がないと言う当たり前のことを徹底させる。
サッカーは勝ち負けを競うゲームだと言うことを徹底させないと何にもならない。

 

大昔に高校生を指導していたときに、チーム作りの初期のころに守備はマンツーマン、攻撃はロングを蹴り続けていたら、まあ、相手チームから「なんだよ、このチーム、いまどきマンツーマンかよ!」とか「おーい、相手裏しか蹴ってこねえぞ」とかの侮蔑の言葉を相手ベンチから浴びせられた記憶が懐かしい(笑)

 

その試合でのハーフタイムの指示は「『裏しか蹴ってこねえぞ』って言われてるぞ、、、他にできないんだからしょうがないよな(笑)、、、かまわねえから裏狙い続けて、やっつけろ」だった。そして、その試合は3-1で勝ち、、、試合後のミーティングでの選手への言葉は「よくやった、、、相手のベンチ、ざまあ見ろ(笑)、だよな」だ。、

 

自分の考えは勝ち続けて、それを見て上手い選手が集まるようになってくれば、次第に良いサッカーができるようになるというものだったが、まあ、道半ばでこちらがクビになったから笑うしかない、、、、チーム作りというのは時間がかかるもので、しかし、そのなかでも何があっても、どういう状況にあってもそのチームのできうる限りの結果を残すことが一番大事なのに、まあ、何を言っても始まらないね。

 

サッカーの内容を見て、こんなサッカーで勝っても意味がないとかなんとか、聞いた風なことを言うような奴がいるようではサッカーは進歩しない。

 

バルサのサッカーだって、そのもととなったオランダのサッカーだって、勝つための手段を模索する中から生まれてきたものだ。
歴史を学んで、自分たちのアプローチがあまりに表層的すぎることを反省する時代に来ているように思える。

 

日本代表がアジアのチームからの尊敬を取り戻すためには次の試合も、その次の試合も勝ち続けなければならない。

だが、ハリルホジッチにその手腕があるのか、今の代表にその力があるのか、自分は極めて懐疑的な見方をしている。

 

願わくば、その見方が間違いであることを現代表には証明して欲しいものだ。


 

前半は香川と酒井宏樹がブレーキ。


この二人代えた方がいいねと、早い時間帯からかみさんと話をしていたのだが、そのまま最後まで出ているので呆れた。

勝ちたくないんだろうね、、、

 

それにしても酒井宏樹がドリブル突破をはかろうとしてゴールシーンを割ってしまうシーンは柏のファンにはおなじみで18歳からなにも成長していない。

子供のころに身につけた技術は歳を取っても忘れないものだが、逆も、また、真?ではないということを三浦カズや武田を見ていて大昔に学んだはずなのだが、、、酒井やその周りにいるひとの取り組みは大昔に遙かに劣るということなのだろうね。
そう言えば吉田達磨育成だったね、、、納得。

 

まあ、代表レベルの選手たちの半分ぐらいは、サッカーは仕事だから、それ以外でボール触りたくないと平気で言うわけで、このレベルなのにそうだとしたら悲しいし、そうではなくて練習しているのにこのレベルだとしたら代表に値しない。なんにせよ、結果で評価されるわけだから、これでは零点だ。

後半投入された原口が無理矢理クロスを上げてきているのに比べて、なんとも情けないプレー振り。

 

FKから1点取って、セットプレーが鍵になるだろうと清武を出した?ハリルの読み勝ちと思ったのも束の間。
だったら身長のあるGKを入れとけよと、あの背の低いGKではキッカーは思い切り打てば入るか、こぼれ球詰めれば一点だと思い切り蹴るから、蹴る前から笑みがこぼれてたな、、、

それで1-1は納得できないね、、、

 

後半

 

大島が惜しいシュートを放ったが、ほぼGK正面。
そして、その後に大島がダサイ守備からPKを与えて、フロンターレの選手の決定力の無さ、守備力の無さを露呈。おかげで大事な初戦でリードされてしまった。

 

さあ、その攻撃と守備でどっちをとるのと言うので、「攻撃!」と言いきるのが日本のサッカーの方向性だから、アホだよね。

 

勝ちたかったら守備から入れが古典。
守備から入るならば大島でなくて遠藤航だったはず。

 

ホームだから責めて勝つの布陣。だが、勝負の鍵はセットプレー、、、まあ、なくはないけど。結果を出さなければ何ものにもならない。

 

前半の主審の笛を考えると、やってはいけないプレー。
だが、彼は他にボールの取り方を知らないから仕方がない。風間の責任だね、というか、これも子供のころからの育ち方、育て方が悪い。

 

さて、後半、清武に代えて宇佐美。

 

その宇佐美をいきなりパスアンドゴーさせる頭の悪い酒井高徳。
脚元リターン、ドリブルに決まっているだろうに、○○じゃないの、、、
そのための宇佐美投入だろうに、こんなダメなチームはない。

まあ、こういうこと書くと高徳ファンからお前何様だと来るんだよね(笑)

 

岡崎に替えて浅野投入。
スペースが少ない試合なのに、これは解せない、、、相手のゴール前をボールが何度も横切るような試合で、そこに飛び込むのが得意なのは岡崎の方だと考えたのだが、そのあたりからゲームがオープンになって、ラインの裏にスペースができはじめて、ふーーーんという感じ。

 

後半29分。
大島に代えて原口。
まあ、大島のサッカーというよりも川崎のサッカーを再現してしまったので、これで勝てるのならお好きにどうぞという感じの内容だったわけだ。

大島が抜けて、そこからサイドをしっかり使うようになって、32分、浅野のシュートが完全にゴールを割っているのにノーゴールの判定。

 

この審判、最初から判定がボールから遠くて全然ダメだと思うが、線審が手助けできる位置にいないというところで、セットでもっとダメ。
しかし、それを言っても始まらないのがサッカー。

 

後半36分、酒井高徳がFKをとって、ここでキッカーが香川ではボールが遅くてまったく怖くない。ここに清武がいれば、、、
香川もこんなんでいいのだろうか、、、

ハリルホジッチ、これまでの多くの監督と同じく、日本のサッカーファンにメンタリティが似てきてしまって、本田、香川を外せない。香川がいなければ岡崎を外せない。ダメダメだ。

 

クロスが上がってもゴール前でふたり、3人の選手が横一線になっている。もっともダメな形なわけだが、何回もゴール前をボールが横切るのだが、要は3人いても厚みがないから、ゴールは生まれない。

自分が高校を教えていたときに、2列になれ、2列になれと怒鳴り続けていたのがなつかしい。それから10年。日本代表でもこんなものだ、、、

 

40分に松木がその点を指摘したが、まあ、プレーしている選手たちがわかっていないのだから、この試合での修正は無理。

 

とうとう吉田をトップにあげた。
初戦からバタバタでなんだろうな、、

 

香川のCKを吉田のヘッドだが、ボールにスピードがないので、どうでも入りそうにない。

 

43分、宇佐美のシュート、、、この程度ではアジアでも通用しない。

 

44分、原口のシュート、、、いや、切り返しまでは完璧ですよね、と中田浩二だが、この原口のふかしシュートも何年も前から同じシーンを見てきている。レッズファンには見慣れたシーンだよね。

 

45分、ロングボールから浅野のシュート、、、まあ、入るはずもない。そもそもリトルゴールが得意な選手なんだから、、、これを決めたらヴァーディだよ。

 

47分、かみさんが「香川、仕事しろ」と呻く、、、
タフな試合の中で消えてしまっているわけで、とても10番とは思えないプレー振り。

 

アジアの中での今の日本の現状。

得意の組織力も選手の大半がヨーロッパにいる現状ではなにもできていない。
中央に密集して攻めてはつかまるだけのアホサッカー。

おそらくはハリルホジッチは外から攻めろと言っているはずだから、選手の犯罪だね。

 

オリンピック出場、ワールドカップ出場に向けて各国が十分な準備をしてきている中で、まるでリーグ戦の片手間でもやれると言わんばかりの日本協会取り組みでは、こうなっても不思議ではない。

 

長谷部も、一試合に一回は大きなポカを見せるようになってから久しい。
彼がスタメンにいるようでは、日本の将来は暗い。

こう書くと、またまた何様だと言われそうだが、誰も言わないだろうことだから、書いておくべきだろう。


さすがにタイには勝つんだろうが、ここらで、というか川渕が生きている内にワールドカップに出られなくなって、Jリーガーの年棒やら何やらについて、もう少し真剣にサッカーに携わるひとたちが考えるきっかけになれば良いね、、、なんだかんだいって、出場できるだろうと、、、そういうのは良くない。

 

まず、勝つサッカーを評価する。そのなかでプレーできない選手は役に立たないという原点に戻るべき、、、。

あとはサッカー選手の年棒が上がらないとこれ以上はレベルが上がらない。そこを川渕が責任持ってやるべきだねと、なんせ、バスケのリーグには川渕の力でソフトバンクが120億出すとか景気の良い話があるんだそうで、、、おっさん、その前に年収400万円のJリーガーたちをどうにかしなければ、子供は憧れてくれないよ、、、と。

 

 

知り合いの息子さんのチームが2回戦を延長戦で辛勝した。

1回戦シードの2回戦で初戦勝利ということになる。

相手は中一日の2試合目だったので、そこはかなり有利だったはず。
にもかかわらず、フルタイム1-1の同点から延長に持ち込まれた。
相手は実力校だったとはいえ、喜んでばかりはいられない。

次の試合は中一週で2戦目。
相手は週末の連戦を経験しての3戦目だがシード校を破って勢いに乗っているようなので飲まれないようにしたいところだ。

だいぶ前に書いたが、総体予選は悪くはないけれど甘々の試合だったので、ここに書いたことの数倍(笑)の内容でああだこうだとアドバイスをした。

その後のU-18リーグを見に行ったところ、そのときの弱点は修正されていて、さすがに今の高校生は飲み込みが早いとひとり納得した。

まあ、とはいえ、自分が伝えたことのうち、どの程度が息子さんに伝わり、どの程度がチーム全体に浸透したのか、あまりわかりはしないのだが(笑)

そのリーグ戦は大差で楽勝の試合だったのだが、相手チームは選手権シード校で昨日の試合を大勝しているから、してみると、どういう面子だったのやらという感じで参考外。

もちろん、リーグ戦時点では相手の面子はわからないのだが、互いに昇格も降格もかかっていない試合で、本番はこの選手権という状況の中で、その弱かった面子の相手に楽勝して喜んでいるのを見て、なんだかなあと感じて、選手権のためにもっと苦しい試合を想定して戦わないと意味がないという内容のアドバイスをした。

総体予選で負けた試合で、苦しいながらも出来た数少ないチャンスをものにするにはどうしたら良いのか、そこを突き詰めるのは当たり前のことなのだが、Jリーグレベルでも出来ていないことに思えるので、そこをしっかりやっておくべきだというアドバイス。

知り合い自体もサッカー大好きお父さんではあるのだが、まあ、自分のようにどうやって勝たせるのかを考えて具体性を積み重ねていくような話は、最近のサッカー好きには好かれないから、これもまたどこまで浸透したのか、、、

だから、その結果とは言えないながらも延長戦で辛勝。

こんなことを書いておきながらも、感じるのは良いサッカーを志向してきたチームに対して、こういう形で勝つためのアドバイスをするのは比較的に簡単。

受け入れる素直ささえあれば、あとは時間の問題に思えるから、間に合うかどうかだけ。
来週はまたしても試合を観に行くつもりなので楽しみ、、、とはいえ、最後のブロック決勝は平日なので観に行けない、、、、

神奈川の予選のこの日程、指導者時代からどうにかならないのかなと思ってはいたわけだが、多くのチームで選手も引率者も夏休みだから、まあ、こんなものなんだろうね、、、

それもあって、指導者時代は高3のこの大会までには自立できる選手、自立できるチーム作りを目指していたわけで、実際、その成果がでたことは結果はもちろんのこと、彼らが卒業したあとに話をしていても感じることができる。

サッカーのようなゲームで自分で考えて自分で判断することがとても大事なのは指導者の共通の認識だろう、、、ただ、そのためにどういうアプローチを取って選手を育てていくのか、、、最初から自主性云々というような指導者はうさんくさい奴が多いので自分は信じない。

自分のサッカーの師は「選手の自主判断なんて期待しない。千通りのことを教えて、千通りの中から選ばせる。」と語ったことがある。

もちろん、比喩だよね、、、

千通りのことを教えていく中でコンビネーションを考えれば、ふたつのプレーの連続でも判断は千×千の百万通り、、、実質無限にあるわけで、自分は無限に指導の引き出しがあるという自負の言葉であると同時に、その百万通りから選択する選手の自主性は否定しないわけで、それは時間とともに自由に判断するようになることに等しいという独特のアプローチだったわけだ。

それでもチーム作りの初手では「これこれのパス禁止!」みたいなことをグラウンドで指示していたわけで、その指示を誰かが破っても何も言われないからと、他の選手が指示を破ったら「ばかやろう!」と怒鳴られたりする(笑)、、、そうして、その指示の底にある理由に選手たちが気づくのは、練習で脳みそを振り絞ることを繰り返し要求された数ヶ月後のこと、、、。

つまりは、「これこれのパス禁止」の指示自体が、素のままで禁止ではなくて、禁止した理由を考えさせる問いかけなわけで、まあ、そこを師は語ったことが無いから横で見ていてもそのことに気づくのには時間がかかると、、、。

自分の知る限りは最初から自主性云々を言われて育った選手の多くは、無判断で好き勝手にプレーしているだけのことがほとんどだから、そのことに気づかない。

多くの上手い子供たちは、その好き勝手なプレーの大概が正解であることが多いので、一見放置しても大丈夫そうに見えるのだが、あるレベルに行けば、当然のごとく止められて、考えることを要求されるわけだが、考える習慣の無かった彼らには、それ以外の選択肢は無いか、イージーであることがほとんど、結果、サッカーをやめてしまう子供たちは多い。

だって、そうだよね、、、生まれたばかりの子供になにも教えずに放置していて、立派な社会人になれるとでも言うわけ、、、
サッカーって社会的なゲームだから、そういうことはないよね、、、

一方で、「サッカー本能」みたいなものもたしかに認めるべきだと思うこともあるわけで、メッシやネイマールのように自分の得意のプレーやドリブルをすれば相手が壊れてしまうレベルの選手だったら、それでもいいんろうね。

だけど、まあ、そういうレベルの選手は世界に数人、、、ところが幾人かの指導者が手元の子供たちをメッシやネイマールであるかのように扱う、、、一方で、幾人かの指導者はああしろこうしろとがんじがらめ、、、

この春に久々に高校生チームとその指導者を間近に見て、子供たちの素直さの一方で、いつの世界もダメなのは指導者みたいだねと、、、ふと、感じた。
先日、高校サッカー部のOBでフットサルをやった。

自分の世代は同期がひとりと3つ下がひとり。

その下が20歳以上若くて、昔、恩師と指導したことのある世代。
さらに、その下というメンバーで世代間ギャップが大きすぎるので参加してもプレーまではと思っていたのだが、そこはまあ、若手諸兄たちが年寄りと相対したときにはほどよく手を抜いてくれるおかげで、そこそこ楽しめてよかった(笑)
みんな、大人になったんだね(^_^)v

で、試合後は飲み会。
ああだこうだと話したなかで、ある世代のメンバーの上手い選手、下手な選手という話になっていて、そこのところで引っかかったので横から自分の意見を話した。

20年以上前と同じで、そこはぶれない。

何かと言えば、ボール技術の上手い下手で選手の評価をしないということ。

「あいつ上手かったよな、おれはこうだった。」そんな昔話が弾んでいたわけだが、そのよい選手だったという評価の全部を占めるのが所謂上手い選手。

で、口を挟んだのはそうではなくて戦術的に意味のあるプレーをできる選手が良い選手ということ。

だから、その世代では昔も今も一番評価が高いのは「ダイスケ」
この選手はたとえて言えばシャビ。

そのシャビは今でこそ世界的にも認められているわけだが、若いころはソシオにもけちょんけちょんに言われていたし、その手本であったグアルディオラにしても同じ道を歩んできたと言うことは忘れ去られている。
バルサではそこをクライフがフォローしていたので、彼のような選手が生き残って大成することができた。
ガンバの遠藤ヤットにしても同じ。
もともとが非常に戦術的に意味のあるプレーをする選手だったのに、ジーコジャパン時代には代表では不遇だった。
ひとことで言えばブラジル育ちのジーコにはこういう選手を見抜く目がなかったのだと考える。

その辺のこと、普通にはわからないよねと、むしろジーコが普通だねと、、、けれども、そこは自分たちは20年前からぶれない指導をしてきたつもり、、、なのに、その世代の連中がSクンは上手かったよね、Mクンは上手かったよねという話をしているの耳にしてしまうと、ああ、20年前はわかっていなかったけれども、頑張って指導してきて、わからせたつもりだったけれども、20年経ってもわかっていないんだねと、、、(笑)

で、その日のフットサルでもダイスケのプレーは光るものがあって、それは何かと言えば夾雑物が無い。
もちろん、世界的な選手と並べるべくもないのだが、余分なプレー、派手なプレーがないのに戦術的に意味のあるプレーができる。その一点において彼は優れているのだ。

いや、所謂巧い選手が手をかけて、ああでもないこうでもないと踊り踊って自分の技を披露して相手を崩す。そういう「上手い」選手は世界中どこにでもいるんだよね。

その頂点は昔のメッシで、今でこそ余分なプレーをあまりしない良い選手になったわけだけれども、昔はそうではなかった。
その昔のメッシに似ているのは今のネイマール、、、ああいうのはチンドン屋だと恩師が生きていれば言っただろう。

メッシは今でこそ意味のあるプレーが連続する選手になったけれども、メッシのような派手なプレーがないのに、メッシと同じような戦術的に意味のあるプレーができる。
それが全盛期のシャビであり、イニエスタだ。

ことにシャビの場合は縦への突破力やスピードに劣るなかで、パスワークを駆使しながらひとつ前の自分のプレーを戦術的に意味のあるものに変えていくという錬金術を駆使できるわけで、それは驚き以外の何ものでもない。

さて、まあ、ダイスケがシャビと同じと言うつもりは、もちろんないのだが、夾雑物がないプレーで戦術的に意味のあることができるという一点において、他の選手のプレーよりも優れていると言えるわけで、それは彼の場合、個の能力においてむしろ他の選手よりも劣っていたからこそ身につけたものなのだろう。

で、上手い下手の論議で、そこのところがどうしてもわからない連中はそれなりに上手かった奴なわけで、そこのところが面白い。

ここからはこの話をあえて書こうと思った理由だが、先日の代表選の小林祐希。

彼のプレーが監督の指示を無視したものだったらしいというのはネットは新聞に彼の発言として既に書かれている。
で、結果として現れた彼のプレーに対して、前園が肯定的な見方を書いているわけで、それを読んでみると、まあ、なんというかメンタリティとかモチベーションとかいう角度からの語りなのでそれはそれ。
で、それに対する批判がツイッターにあったようで、自分はFacebookに流れてきたそれを見た。

曰く、真ん中がガチガチなのにサイドに張らなかった選手を擁護するとはと言うような論調が言葉の向こうに見えているツイート。

ふーーーん、そういう見方があるんだねと、、

前園の見方はえらく頓珍漢だなと、、、それは思うけれども、前園がその真ん中ガチガチなのにどうしたこうしたに気づいたか、気づかないかは知らない。

さておき、小林がベンチで何を感じていたかは少し次元が違うというか、角度が違うと思うわけだ。

小林、選手間の距離を縮めてパス交換をしたかったのではないだろうか、、、
パス交換をして、リズムを生み出して、ああでもないこうでもないとボールの位置をずらしながらグループでふらを生んで、結果的にパスの出所をわからなくし、パスの出るタイミングをわからなくし、パスの狙いどころをわからなくしていく。

小林自身はそこまで考えていないだろうが、パス交換でリズムを作って崩していく。そうでないと何も生まれないよと、、、

ぽーん、ぽーん、ぽーんとパスがまわって、顔を上げてどっこいしょっと楔のパスを出したり、ドリブルで仕掛けたり、まあ、相手が弱ければいくらでもできるよねと、、、
そういうどっこいしょでやっつけられる相手はどうでも良いわけで、そうではない相手をどう崩すか、ぽーん、ぽーん、ぽーんからポンポンポンにリズムを変えるべきだし、そのためには選手間の距離を縮めるべきだし、ただ、サイドでそれをやるとさすがにこのレベルの相手でも簡単に追い詰められるので、サイドに張らないのではなくて、サイドに留まらない、、、そういう選択肢は買える。

ただ、監督にはその意図は伝わらなかっただろうし、周りのベテランにも伝わらなかっただろう。
いつも書いていることだが、小林、パス交換でリズムを生み出そうとポンポンとはたいていったのに、ベテランがポーン、ポーンとパス回しをやって、ボールは小林のところには戻ってこないから、、、それで何も生まれずにお終い。

フットサルの時も感じたのだが、パス回ししてしまう選手の多くは引き付けてパスが得意だったり、もうひとつは自分は簡単にポンとはたいているようなつもりなのだろうが、その選手にボールが渡る前から、ああ、あの選手(本田、香川、長谷部などなど)ボールが来たらあそこにはたくなと見えてしまっているので、しばしばあっさりとカットされてしまう。

本当の意味でのサッカーの巧さで代表になったわけではないよねと、、、感じるわけだ。
小林も、そういう意味では全然だと感じるわけだが、名波の指導で何か身についたものがあったんだろうねと、自分には見えた。

先日、スカパー!のサッカー親父の番組でジョージさんが出演して、都並と金田が「このひとはボールに魔法をかけていた。」と語っていたが、今はジョージさんクラスでさえもひとりでは魔法を使えない時代になっているわけで、そこでポンポンポンとパス交換しながら2人3人ならばできますよ、魔法使えますよと言うのが全盛期のバルサのサッカーなんじゃなかったのと思うわけで、小林は、もしかすると名波はそこのところどうにかしたいと思っているのかもしれないね。

ガーナのA代表が日本まで来て、五輪代表と試合をする。

その時点で相手が本気のはずはないと思ってしまうわけだが、まあ、極東の島国のマッチメークはどこまで行っても難しいから、言っても詮無いこと。

それにしても空席が目立って、つまりはスターがいないということで淋しい限り。
五輪で活躍してスターになって欲しいものだが、少々小粒だよね。

なかで室屋のところが一番イタイだろうと思っていたのだが、そこにイトウという選手が出てきて、この相手にはまずまずの内容。

後半、最初から4人交代で、センターバックの3枚はこれで決まりだろうし、将来的にもこの3人が育っていきそうなのはなにより。

しかし、チームとしてはさらに機能しなくなってしまった。
仕方がないとは思うのだが、そもそも五輪代表のサッカーと言って頭に浮かぶものがない。

なかでセンターバック3枚はもともと力があったが、他に右SB伊東幸敏、FW?富樫敬真あたりは印象に残った。
富樫は知らなかったがかなり良い選手だ。

五輪代表ってどんなチームって聞かれて、いつかどこかで聞いたような「高い位置でボールを奪って、〇〇秒でシュートまでいく。」みたいな、得体の知れなさしかない。

ひとことで言って顔のないチームの顔のない選手たちが、高い位置でボールを奪って、わさわさと仕掛けるシーンしか浮かばない。

五輪までに自分たちのサッカー(笑)を完成させて、本番で活躍して顔のあるチームになって欲しいものだね。

U-15年代のユースカップは清水と鹿島の決勝

結果、清水が延長戦終了間際のゴールで2-1と勝ち越しての勝利。

清水の方がゴールに向かう形を持っていて、その差が結果に結びついたような試合。

自分的には鹿島の選手のボールの持ち方が好きだ。フラがあるもんね。

清水の方は選手のやることが決められているから、良い選手と良いチームと良い指導者となるのかもしれないが、鹿島の方が個々の選手の力に頼る部分が多いだけ、選手ひとりひとりがああでもないこうでもないと試合の中で苦しんでいる感じが興味深かった。

選手はこうやって成長するもののはず。

体格的にも劣っている鹿島の選手たちが、今後どのように成長するのか、気にかけていきたい。

特に鹿島の18番。気になるね。

GWの最中、久々に神奈川の外れまで高校サッカーを観戦に行った。

知り合いの息子さんが神奈川のHD高校サッカー部で高校3年生。
サッカー大好きで性格抜群に良い子なので、以前から一度観に行きたいなと思っていたのだが、やっと実現。

と言っても、なんと4月の初めに腓骨骨折してしまって、全治3ヶ月らしいので、最後の大会に間に合うかどうか、、、今は監督のようなコーチのような存在でチームメートをベンチで助けているポジション。

骨折したときはたいへんなショックだったようで、、、その昔、自分が指導していた高校の子供が試合中の競り合いで眼窩下骨折をしてしまって、救急車でかつぎ込まれた病院で「先生、ぼく明後日の試合出られますか?」と泣きながら聞いたという話があるのだが、そのときと似たような状況だったらしい。

松葉杖をついてのベンチワークは顧問がいて色々と指示が出てきたり、主将がいて相談したりでなかなかたいへんそうだけれど、彼のひとがらなんだろうけれど立派にこなしていた。

試合の相手は県立HG高校。その昔、よく練習試合をした相手。その頃のイメージから比べると規律がなくなって個の力に頼っているという感じ。

立ち上がりは、その個の力でHG高校が押しこんでいて、これはなかなか勝てないかなと思っていたのだが、5分ぐらいでHG高校には組織がないことが見えてきて、次第にHD高校が主導権を握る時間帯が長くなり、ゴールを重ねていった。

試合のひとつのポイントは相手の右サイドバック。
これが9番を背負っているのだが、ここを食い破ると右サイドのカバーに走るために相手守備のバランスが一気に崩れてしまう。

最初にこのサイドを食い破ったところから低いクロスを入れて、そのままゴールにつながった。

そこで、相手チームには「なんだよ、やっぱりやられやがって」という空気が流れて、まあ、前半はこれでゲームセットという試合。

HG高校、こんなチームではなかったはずだが、顧問が替わればチームが変わるのが県立高校の宿命で残念なことではある。

試合はそのまま圧倒するかと思ったのだが、3点入れたところでPKで1点返され、追加点を入れたら入れかえされと意外なシーソーゲーム。

あとで知ったのだが、HD高校はトーナメントなので偵察されていることを考えて手の内を隠していたということで、それもスタメンから何からかなり多くを隠していたようだ。
なので、HD高校のチームのデキやサッカーの内容で色々と思うところもあったのだが、それを言ったところで何になるという試合の位置づけではあった。

ただ、感じたことはサッカーの基本で色々と足りないところはあるなと、、、
ひとつは単純に走力。

良いサッカーをやるには走力が必要。どのチームもバルサのサッカーを目指している現代で、自分たちだけが技術力でポゼッションをできるという幻想に取り付かれていたら勝つことはできない。
そんなことは思っていないとすべての指導者は声を揃えていうのだろうが、1試合の走行距離を考えてみれば、レベルの低さはすぐにわかるわけで、それを改善するにはどうしたらいいのか、自明の理だ。

この県の高校サッカーのような同じレベルの技術力、戦術力のチームが戦うことになれば勝敗を分けるのは走力と筋力と精神力。

今日は戦術力、筋力、精神力で上回っていたものの、次の試合ではそうはいかなくなるはずで、そうだとすれば今日の相手にも走力で上回れていないのは淋しい。

とは言っても、その走力を高校3年の今から伸ばすなんてことは出来るはずもなく、だとして選手交代だなんだかんだで、やれることをやるしかない。

ついでに書いておけば、試合後に帰ろうとしたら、試合に出なかったサブの選手たちが駐車場で走り込みをしていた。
県2次予選の常連ともなれば県立高でもこの程度は当たり前なんだね、、、
となると、やるべきことはやっているわけだから、あとはそれをどのように使うかという話になるのかな、、、

それにしても走っている自チームの選手に、そんな時間があったらボール回ししろと言ったらしい、どこぞの先生に見せたい光景だ。
高校生年代でそんなこと言っているなんて、どこかおかしいことに気づく日が来ていると良いのだけれど、、、

他には自分の言い方で言えば「構え」。
良く言われている言い方で言えば「体の向き」と「準備」。

ここにセンシティブでないからスペースを使うタイミングがおかしい。
なので、ワイドを使い切れない。
クライフだったら、サイドプレーヤーはタッチラインを踏んでいろとでも言うところだろうし、そこで何時、如何にボールを受けるかが大事。

Jリーグでもよく見られるスペースをつぶしてしまっているプレーが多い。
マッチアップする相手のマーカーと駆け引きする気が見られない。
スペースに向かって、ジョグ、ジョグ、スプリントなので相手もそこについてくるだけ。そこをスプリント、ジョグ、スプリントバックにして見たり、最初から相手にひっついてみたり、あるいはタッチラインに張り付いてみたりして相手の頭の中を覗いてみないと駆け引きはできないのだが、そういう素養は身についていないようだった。

試合後に知り合いと話をして、もしも、次に同じ形で試合があって、自分がHG高校の指導者だったら勝ってみせると大口叩いてきた(笑)

高校生のやることだから、どんなに隠しても弱点は弱点。
次の試合相手は強豪で偵察に来ていたらしいので、そこを突かれないことを祈りたい。

ヨハン・クライフの追悼試合となったクラシコ。

試合が続く中で、14分に観客すべてが立ちあがっての拍手。
美しい光景だね。

リーガの試合を見るのは久しぶり。

なので、直近のレアル・マドリードやバルセロナがどうなのかは知らないが、ポゼッションの率はいつも通りで数字だけ見ればバルサペース。

だが、ハーフラインに近い位置でのポゼッションが大半なのでレアル・マドリードの思惑通りとも書ける試合。

MSNのバルサは本質的にはカウンターサッカーのチーム。
なのでポゼッションをしていても前線の動き出し、ことに無駄動きが少ない。
だから、出し手の選択肢が限られるので、昔に比べるとかなり守りやすそうだ。

カウンターでスペースができて、ここぞというタイミングだけに次々と動き出すサッカーになれていると、そう簡単にはボールが来そうにないタイミングで動き出すことはできない。
選手というのは、試合を積み重ねる中でそういうように習慣づけられてしまうからだ。

結果、悪いサッカーではないけれども昔のバルサに比べれば、明らかに見劣る。

オープンな打ち合いになれば、5分5分の近い力量のチームの戦いで、どちらが勝ってもおかしくない試合内容だったが、レアル・マドリードの逆転勝ち。

レアル・マドリードの勝因についてカゼミロの起用が言われている。

その通りだと思うが、もうひとつモドリッチの守備力を高く評価したい。
ボール周りでの守備もだが、前線に抜け出す相手をマンマークで追いかけていく力は相当に凄い。
この試合ではベイルやC・ロナウドでさえも、そういった守備を要求されていたようで、しっかりとこなしていたが、モドリッチの質の高さはなかでも光っていた。

また、サイドで2対2が起きたときの守り方など非常に繊細なポジショニングで素晴らしい。
こういう選手が中盤にいたら、監督は嬉しいだろうね。
試合前に、前の試合の岡崎のゴールが別角度から流れて、振り向いたら相手のまたが開いていてラッキーという感じで股抜きしているのがわかる。やはりはずみではまったプレーだと感じた。

前半終わって、1-0。

守備は間に合うか、間に合わないかだからギリギリ間に合っているシリアにしてみれば青息吐息ながらも計算通りだろう。

最終予選進出に向けて点差を開かれないことがひとつの命題とはいえ、勝ち点でほぼ進出は可能なはずで、どういう形で臨んでくるかと思っていたが、勝ちに来ているように見えた。

シリアの選手のコンディションを見ると、展開によってはひどく荒れた試合になるだろうと感じたが、世界情勢の中での立ち位置もあるのだろうラフプレーは数えるほどしかなかった。しかし、そのなかで山口蛍がつぶされてしまって容体が気になる。

日本の良かった点は吉田麻矢、森重からの長いサイドチェンジ。

もともと森重は得意としていたプレーだが、間延びしたゆったりとしたボールしか蹴れていなかったのが、かなり強いボールを蹴るようになった。

吉田麻矢、長谷部あたりも蹴っていて、さらに交代で入った原口もやっていたのはハリルの指示が浸透している証拠だろう。

ダメなのは宇佐美の守備。
センスがないのか常識に欠けるのか、子供の頃から守備をやっていないと、こうなるのと言いたくなった。

後半。
前半から気合いの入り方が目立っていたシリアの17番がヘッドパッドで山口蛍をつぶした。山口の容体が気になる。

後半も前半と同じでゴールが生まれそうで生まれない。相手は完全に振り切られていて、前半と違って間に合っていないのだが、シュートを外してしまうのはいただけない。

逆にシリアのシュートがポストを叩いて、山口を失ってバランスを崩した日本の守備をシリアが切り崩すシーンが出てくる。

日本の2点目は、そうしてシリアに攻め気が生じた流れから生まれた。

本田の強さ、香川の巧さを誉めるところではあるが、それ以上にシリアがいけると思ったこと自体が隙を生んだように見える。いつものことだが、サッカーの面白さだ。

シリアは1点奪う必要があったのかどうか、あるいは勝ちを求めてのプレーにも見えたが、攻撃に重心を移してきた。

結果、そこからはシリアの攻めのあとに日本が手薄なシリアの守備陣を突く形の繰り返しで5点奪っての快勝。

とはいえ、そのシリアの攻めも日本のつなぎを奪ってのカウンターからで西川の冷静なプレーがなければ2点は失っていただろう。

どちらも誉められないオープンな殴り合いのような試合。

シリアのレベルは日本の大学生の1本目レベルと感じるわけで、この相手にこの結果は当然だろうが、だとして今までもっと弱い相手にもたついていたのは何故という感じもあるし、こんなオープンな試合の結果にさしたる意味はない。

恩師相川にいつも言われていたことは、「ゲームが壊れてからのゴールには意味がない」ということ、その意味でこの2試合の大勝を額面通りに評価して、素直に喜んだとしたらサッカー指導者としては未熟ということだ。

むしろ、山口蛍を失ってからはカウンターを受けてのピンチが数多くできたわけで、その方を問題視すべき。
逆説ではなく、ゴールラッシュはそのカウンターで攻めを受続けた結果でしかない。

日本代表はほとんどの選手が海外のチームにバラバラにいるという時代になって、コンディション維持から、コンビネーション作りまで非常に手間のかかる時代になった。

チームが練り上げられるのに時間がかかる時代になって、もう少し互いの位置関係を精度を上げてインプットしていかなければチームは不安定なままだろう。