たまに飛び石連休の中日に休みを取って3連休にするということをするのだが、11月22日(月)も以前から休みをとっていた。11月20日(土)から11月23日(火)まで4連休という算段だ。
それで11月21日(日)には松本山雅の試合を見に松本まで、それから22日、23日と中央高速を下って名古屋方面に行き、東名で帰って来ると計画を立てていた。
が、SW大学が21日、23日に試合があるというので、急遽約束をキャンセル。何だかなあという感じ。


それで、11月20日(土)は予定変更して、近場で登山をした。東京都の最高峰雲取山(2017m)に登って降りてきて、そのまま車中泊。21日(日)午前に試合会場に着いた。脚はなんとか持ったが、まあ、へろへろ(笑)


先に書いておけば、松本山雅はホーム最終戦で首位鳥取に1-0勝利。前半の10分に退場者を出しながらも頑張りきってロスタイムにゴールをあげて勝ったらしい。しかし、4位の本田が引き分けでJ2昇格の望みはなくなった。
けんとに聞いたら、10人になった方がやることがはっきりして、ここ数試合では一番良かったという内容らしい、ってことは、甲府戦と同じということのようだ。このチーム監督が仕事をしない方が上手くいく? まあ、来シーズンを楽しみにしたいが、けんとはどうするんだろうね。


で、SW大学。せっかくの休みをつぶす形で東京に戻ってきたのに、結論を書けば、0-2負け。
これで22日の休みは完全に無駄になって悲しい。


言いたいことは試合後に延々と「演説」したから、ここに重ねてしつこく書くのはやめておく。

書いておけば、あの程度の相手に勝たせるのは難しくない。こちらもプロとしてのプライドがあるから、そこははっきりさせておきたい。

先週の試合のクローズのさせ方で書いたように後方の2列のラインを崩さない。それだけでもあの相手のレベルではできることがほとんど無くなる。それはひとことで言って中盤のないチームだから。
あとは春と同じでロングボールで相手の弱点を突き続ければいい。同じ戦い方はメンバーが違うからできないが、そこはそれなりの修正をすればいい。
あるいはつなぎをするとすれば、くぼを最終ラインに下げる。先週の試合で相手のプレスが効かなかったのはくぼとしゅんのロングが50から60m精確に飛ぶので逆サイドハーフを走らせることができる、あるいは相手のラインの裏をつくことができるから、相手のコンパクトフィールドを無効にできたためだ。
そこを試合のベースにすればロング主体でもつなぎ主体でもこの程度の相手に負けるはずもない。

というよりも、悲しいのは先週はロングもつなぎも精確で効果的な試合ができていたのに、それを自ら放棄してしまったこと。


で、話を戻せば今日はくぼをハーフに上げたのでベースは崩れた。しかし、それはそれで悪いことではない。秋からチームを固定することの方がよほど馬鹿げている。

くぼがハーフに上がっても最終ラインに入り込んで両センターバックはタッチライン際に広がる。そういう形でビルドアップをするという話はしたはずだし、ほんの少しだがやろうとした時もあった。しかし、多くの時間帯ではそれはやらなかった。で、どうするかと見ていれば闇雲に蹴るばかり。

試合中でも数人の選手たちからはつなごうとする意図を持つ指示が聞こえていたのだが、それはかき消されている。
「そろそろ(つなぎに)変えようぜ!}、「(足元に)出していいのに!」とベンチには聞こえてくるのだが、その声は仲間には無視されていた。


で、どうしたいの? 何をやりたいの? と横で見ていてもチームはバラバラ。

正直、ベンチにいるのが恥ずかしくなって途中で帰りたくなるような試合。まあ、嫌な気分で試合が終わったが、そこは冷静に聞いてみようかという気持ちでいた。


ところが、くぼがOBと話をしているを耳にしたら、全くコントロールが効かなかったというようなことを言っていた。


で、それは違うでしょという話。

コントロールしなかったんでしょ、と。だって、試合をしていたのは自分だし、自分たちなんだから…
たった今、試合をしてきた本人が試合に出てなかったひとに言う台詞ではないよね。


試合をコントロールするというのはまずは自分がどういうプレーをするのかということではあるが、それと同じくらいに仲間にどういうプレーをさせるのかということでもある。

くぼ自身のポジショニングもおかしい、プレーもおかしい。おなじSW大学のMの選手が試合中に指摘していたが、「狭!」というようなプレーをしていた。教え子がそんなことを言われていちはしが赤面した。
しかし、それはくぼ自身の責任であると同時に、「広い」方にボールを動かせるようにポジションを取らない仲間の選手全員の責任でもある。


では、どうしたらよかったのか?
試合中にそれを考えて味方のポジショニングを替えようとしなければコントロールなんてできない。


まして、責任者であるはずのGKやセンターフォワードたちのようにロングボールを蹴って走ることしか要求していないように見えてしまっては論外。

これを横で見ていた人たちにいちはしが教えていることだと思われたとしたら、たいへんに恥ずかしいし、いちはしの教え子であるくぼにそんなレベルの低いことを言って欲しくはなかった。


先週のチームはどこに行ってしまったのかという感じ。


グラウンドが凸凹で、相手が強い(と勝手に思い込んでいる)からロング主体のサッカーにしたのか? そう思って途中から指示を出すのをやめたのだが、試合後のやりとりでわかったことは何も考えていなかったということ。考えている選手たちの声は封殺されるようなチーム状態になっていたこと。


責任逃れするわけではないが、まあ、それではコーチがいてもどうにもならない。


その後は延々と演説をした通り。
いちはしとしては指導者としての責任はあれで取ったつもり。

あとは選手のやる気の問題。


OBのおくちゃんが言っていたように、これが最低で、このひどい試合のおかげで雨降って地固まるとなればいいけどね…


ただ、分かっていることはこれでシーズンが終わりで、春まで何もしない。そういう仕組みらしいから、おそらくは期待しているようにはならないだろうねといちはしは考えている。そのことはここにはっきりと書いておきたい。


サッカーコーチを何十年もやって、様々なチームを見て知っているのは、チーム練習がないのに選手が自主的に頑張るようになるとか、そういう甘い期待はチームと関わり始めた最初の数年間はいつも裏切られるということ。

それでもそのチームと付き合い続けていると、そこにいる選手が全部入れ替わった頃になって、つまり高校なら2年間とか、大学なら3年間とかの時間が経って、ようやくそういうチームに生まれ変わってくる。

それはそのときのいちはしの指導力が足りないためだったからかも知れないのだが、一方で人間というのはそれほどに怠惰な本質を持った生き物だというだけのことでもあるはずだし、逆に時間をかけて変えていけば、それが当たり前になるように人間というのは良い方にも、厳しい方にも馴染みやすく染まりやすいものでもあるということだと感じている。

逆に言えば長い経験の中でゆっくりとつきあえばチームは変わるものだということも知っているし、変える自信もある。だが、話をしたようにこのチームはいちはしのチームではない。

このチームを変えるのはいちはしではなくて自分たち自身でなくてはならない。


いちはしが関わってたった半年でこのチームのメンタリティが変わればそれは素晴らしいことだけど、そうなればそれはある意味、革命だね。

しかし、春になって顔を合わせたら、まあ、ほとんど全ての選手が一回り太って締まりのない体になっている。それはこのレベルのチームでは普通のことで、たぶん、そうなってしまうのだと思っている。


さて、この皮肉に聞こえる見方が良い方に裏切られることを祈りつつ、春シーズンが来るときにあえるとしたら、その日を楽しみにしています。