ディアブロッサ高田(奈良)vsバディーSC(神奈川)の決勝。


バディーSCには他の選手よりも頭ひとつ抜け出して大きな選手わたなべくんがいて、それがセンターフォワード。

当然この選手にボールを集めて攻めてくる。

こういう状況の時に現場で相手チームを応援する父兄の席の近くにいたりすると「ずるい」なんて言葉が聞こえてくることがあるわけだが、まあ、仕方がないやね。


そういうことは別にしても、バディーがいい。

ほとんど全員がしっかりとキックができる。それも両足で。まあ、中には蹴れない選手もいるが…

大柄な選手のボールタッチが柔らかい。大柄な選手を安易に守備に下げずに前線で使っている。大柄な選手を起点に使うが、その走りをおとりに使って別の選手が空いたスペースに走ってチャンスを作ろうとしている。

などなど、仮に大きな選手がいないとしても戦術的によく仕込まれていると感じた。


後半11分にわたなべくんのゴールでバディーが先制。

ラインの裏へのこぼれ球を単独で抜け出したものだが、その前のヘディングの競り合いで背の低い7番が競り勝っているところがポイント。

12分にコーナーキックから11番がヘディングシュートで2点目。ヘディングをした選手が全くフリーだったのはディアブロッサには痛恨のできごと。


そのまま2-0で試合が終わるかと思った20分にわたなべくんが2枚目のイエローで退場。

主審のカードの基準が最初から彼にたいしてきついと思う。

わたなべくんは体が大きいのでぶつかれば小さな相手はすぐにはじけ飛ぶ。レフェリーにそのことの本質がわかっているとは思えない。
これでイエローカードだと大柄な選手は体を活かすプレーをするどころかコンタクトプレーを避けないとならなくなる。実際そのようにプレーしているように見える選手もいるのはレフェリングの成果なのだろう。
完全なミスリードだと思う。ファウルはファウル、しかし、小柄な選手に大柄な選手とぶつかっても倒れないようにもっと強くなってもらうためには、あの程度でカードはどうかと思う。そうでないと世界に通じるなんていうのは夢のまた夢だ。

結局、試合には勝ったがわたなべくんには悲しい思い出になっただろう。


20ゴールを奪って大会の得点記録の2番目だそうだが、1番目の22ゴールを記録した選手がその後どうなったのかは聞こえてこない。

子供の成長なんてそんなものだから、ここで活躍したからといって先のことはわからない。
このあと体格で勝てなくなっても生き残れるだけのものを持っているのかどうか、あるいはこの後も体格も技術も成長し続けるのか、その辺は神のみぞ知る、だ。


ディアブロッサはほとんどドリブルオンリーでアナウンサーも監督がそのような指導をしていると言っていた。良いとは思うが、攻撃がセンターに寄りすぎでどこかに少々勘違いがあるようにも感じるわけだが、まあ、しかし、それはそれ。
それに本当にドリブルオンリーで勝ち上がってきたのだったらたいしたものだが、ロングスローなんて武器もあるようで、何だそれという感じはあった。
また、出場している選手に小柄な選手が多く、そういう選手が攻撃陣に揃うのもそういう指導の結果だろうと感じた。だとして、大柄な選手たちのスキルも同じようにあげるにはどうしたらいいだろうかね。


まあ、色々とあるだろうがこのあともこの子供たちがサッカーをのびのびと続けられて、怪我ぞせずに成長してくれることを祈りたい。