で、まあ、そういうこともあろうかと思ったのでTDCvsT大の試合をチェックしてT大について気づいたことをメモしておいた。ブログにアップしようかどうかというところだったので以下にそのまま書いておく。

7チームのリーグ戦なのでどこかのチームが毎週休みなのだが、先週の日曜日はSW大学が休みだった。で、練習をしたことは前々項に書いた。

一方、その間にリーグ戦は進行していて以下のような状況になった。

1位 SW大学 3試合 3勝0分0敗 5得点 0失点
2位 YN大学 3試合 2勝0分1敗 6得点 3失点
3位 N大学D 4試合 2勝0分2敗 6得点 6失点
4位 KR大学 4試合 1勝1分2敗 7得点 8失点
5位 T大学M 4試合 1勝1分2敗 6得点 7失点
6位 TDC  3試合 1勝0分2敗 4得点 6失点
7位 TY大学 3試合 1勝0分2敗 4得点 8失点

1敗のチームが3チームあったのにふたつが2敗目を喫してひとつになってしまった。

このレベルのチーム作りがどういうスケジュールになっていてこのリーグ戦の価値がどの程度のものなのかはいちはしには肌で感じるものがないのだが、何というか緊張感のない話で、なんだかなあという感じである。

要は弱いチームの「ドングリの背比べ」ということだろう。モチベーションを維持していないと簡単に沈んでいってしまうというよりもこれまでのチームを見ているとモチベーションがある選手とそうでない選手が混在しているようなチームが多々あるからこうなてしまうのだろう。

どんなリーグ戦でも上に上がるのは大変で沈んでいくのはあっという間だが、モチベーションのない選手を抱えているようなチームが簡単に沈むのもどのレベルの大会でも真実だ。

そういう中で来週の相手はモチベーション高いだろうねということは書いておきたい。断言する理由はビデオで既に彼らの試合を見ているのだがひとことで言って真面目なチームだと感じるから。

下手な選手も上手い選手も真面目。

真面目に守備をして、最後まで走って脚が止まらない。

立ち上がりはロング蹴りまくり。相手のキックオフにはプレスをかけて殺到していくようなこともする。

それでそういうサッカーしかやらないのかと思ったら、途中からはつないで組み立ててくる。基本はセンターフォワードに当てて落として裏だが、ハーフに前を向かせたら当てるだけでなくいつでも裏を狙ってくるところも教科書通りの柔軟さがある。裏をつけなければ逆サイドにつないでくる。

攻守にわたって教科書通りに試合を進めて流れを支配しようと考えているのがわかる。

選手たちだけでやっているとすればかなり一生懸命話しているのだろう。

前線のプレスは70分間休むことがない。しっかり守備をして最後まであきらめないからやりにくいチームだ。

ビデオの撮り方が悪いのでよくわからないのだが、たぶん4-4-2でダイヤモンド形の中盤。(久保主将によればフラットという報告が来ているのでそうかもしれないがわからない)能力の高い選手は守備(センター)ハーフとセンターバック。他にセンターフォワードか。

能力的に狙い目と思われるサイドバックはつなぎの時間帯に半径5mに誰もいないというシーンでも簡単に縦にボールを蹴って低い位置でミスを起こさない。こういうところがしっかりしているチームは負けにくい。

要はストップギャップができているわけで、どこかに知恵袋がいるのだろう。学生だけでこれだとしたら毎晩サッカーの話で盛り上がっている様子が目に浮かぶ。いいことだ。

この試合ではロングスローからセンターフォワードがヘッドですらしてこぼれ球を押し込んで1点。このセンターフォワードの高さは要注意。

CKのこぼれ球から相手がラインを上げた裏に放り込んだところで相手GKがミスをしたようで2点目をあげた。ミスかどうかかはビデオの撮り方が悪いのでわからない。

ついでの話を書いておけば、スカウティングビデオを撮るのは大変に良いことだがビデオを撮るスキルが悪いと情報にならないこともあってせっかくの努力が無駄になる。

話を戻せば、相手GKのミスだろうが何だろうが、そういうところであっさりとポンと裏に放り込んでくるチームはミスをしないことを第一に考えているので容易に失点しない。同じ下位リーグの競争相手としては見習うべきところだ。

普通であればトラップしてつなぐか、放り込んだとしてもトップの頭にあわせてくる。結果、ラインに跳ね返されてさしたる波乱も起きない。それをあっさりと裏に放り込んで相手のラインを背走させて混乱を引き起こそうとする。そういう自分たちのできる簡単なことで相手にとって嫌なことを狙い続けるという戦いの基本をこのチームは煮詰めているように見える。見習うべきところだ。

おそらくは守備ハーフと思うがロングスロワーがいるので要注意。他にもロングスローを投げられる選手がいるようだが、それが誰かはこれもビデオの撮り方が悪いので今日の時点ではよくわからない。というよりハイビジョンカメラならば判別できるはず、と思う。

GKのキックはハーフラインを確実に越える。たまにミスキックがあるが期待しない方がいい。また、ラインの裏のケアもしっかりしている。裏へのロングボールは必ずGKを外さないとならない。

個々の選手のレベルは高くないが全員退いて守るようなことを厭わない。

1勝2敗1引き分けだが、1敗は退場者を出してのもの、1引き分けは前の試合で退場した中心選手を欠いてのもの。数字の上では3勝1敗でもおかしくないチームだから甘い試合にはならないのは当然。

しかし、そうかといって攻撃に迫力があるわけでも何でもない。

要するにしっかり守って、相手のミスとセットプレーで勝っているチームだと見える。

こちらがセットプレーにしっかり対応して守備でミスを犯さなければこちらも容易に失点はしない。

あっさりと前線にボールを出してくる。トップが流れて裏へのロングかハーフが前を向いていたら裏へのスルーパスかセンターを使ってのポストプレーからまた裏。そこらの対応をしっかり頑張るのとロングスローへの対応を誤らないようすればOK。サイドバックはほとんど裏蹴り。

一方で、この守りをどう崩すか。しっかり退かれてしまえばよほどの力の差がない限りゴールは奪えないのはどのレベルでも同じ。

縦蹴り応酬の時間帯にどうにかできればそれが一番良い。まあ、向うもそう考えているだろうからその時間帯にはしっかり守備からはいってミスをしないことがもっと大事だが…

こちらがボールをつないでクロスをあげてセンター付近で競り勝ってゴールを奪えるというような図柄はセンターバックと守備ハーフがしっかりしているので考えにくい。

あるとすれば誰かが前でつぶれて詰めている選手が決める。そういうよくある図式か、早めのロングサイドチェンジで逆サイドバックの裏を取ってゴールまでかもう一度折り返す。

教科書通りに守ってくるがサイドの選手の能力は高くないので左右に大きく揺さぶることができればそれが効くはず。そういうゲームにできるかどうか。互いの縦蹴りとプレスの応酬がなくなったときが勝負になる。

難しければ相手にボールを預けてハーフライン付近まで引っ張り出してのカウンター狙い。そもそもはそれが正しいはずなのだが、こちらの守備がもちこたえる確証がないのと、サイドバックがいつでも縦にポンポン蹴ってくるのでそういう策が効くかどうか、そこはやってみないとわからない。

相手にボールポゼッションされて押し込まれるような話は考えにくいが、もしそうなればこちらがゴールを奪えるチャンスは非常に大きくなるのでありがたい。慌てずにしっかりと互いの距離が離れないように注意して守ること。