ジャパンカップが終わり、ホッと一安心。
チームメイトを東京案内したり、オフに入って雑務が増えてブログ更新が遅くなってしまって申し訳ないです。

ジャパンカップは、チームのエースとして臨む事は出来ませんでした。
それは、先月のフランコベルジュで落車した際、左足首の捻挫、左膝蓋骨を強打、肋骨にヒビが入るなどのアクシデントで十分な体調で臨む事が出来なかった事が原因。
パリ~ツールも日本で放送があり、放送を楽しみにしているファンの人達に少しでも宮澤の2012年を伝えたくて走りました。
そのツケか、まともに歩けるようになったのはジャパンカップの4日前ほどでした。

今回、チームディレクターは自分が1番信頼するフィリップ。
彼とはNIPPO時代で一緒に走っていた事もあり、自分の担当監督として1年間お世話になっていた。
チームミーティング前に自分の部屋に来て、「崇史、今日はどう走りたい?」と聞かれた。
日本に帰って来てから、この事はずっと悩んでいた。
レースを走ると言う事は チームの一員として仕事を全うする事が線としての使命だ。
レースをコントロールするのか?中盤の動きに合わせてレースを作って行くか・・・・

答えは後者だった。
エースはラファ、自分はレースの流れを見て中盤の動きの中でエースの走りをアシストする事。
レース会場には1時間前についたので、軽く1周コースを走って来た。
チームテントにつくと、「どこ行ってたんだ?サインしてこい!」と言われて、あら、遅刻?メンゴ、メンゴ、、、
といった感じで、1人寂しくステージに行ったのでした。

レースが始まる前、なんだか落ち着かない気持ちを抑えてスタートした。
1本目の古賀志の上り、ここが1番大事な所。
力を出し過ぎないように集団の中で抑えながら走る。とにかく力の出し過ぎだけはダメ。
踏みの張りを出し過ぎてしまうと、その後足への疲労が変に残ってしまうから350wからMAX400w以下で上って行く。
アタックが続き、ペースが速い。いつも通りだが、なんとかこなしていく。なんとか集団後方でクリア。
ココからは大丈夫だ、残り4周まで全ての上りを350w以下で上り終盤を待つ。

残り3周の古賀志でヤロがアタック。
ペースを上げて集団を小さくしに動く。
自分はこの動きで第3集団でクリアーし、やはり今日の体調では狙えない事を感じた。
先頭にはヤロが入り、第2集団に自分とマイカ。前は8人ほどの集団。
メイン集団にはバッソ、サガン、マルティン、がいるが前に乗っていないチーム、もしくは前に乗っていても勝負が出来ないチーム(前半から逃げ続けた選手)が積極的にレースを展開しないので、自分が動くしかない。


(c)Makoto.AYANO

このあたり、「レースになってない。」とよくいう大門監督の言いたい事が伺える。
プロチームがレースしているのについって行って、どこ迄走れる?というレースをしているように思えたからだ。
そこに居てもレースをしなければ居ないのと一緒、レースが成り立ってないのだ。

さて、前との差は40秒、マイカが前に追いつこうと思ったら仕掛けるのは古賀志の上り。
そこでライバルを置き去りにすれば前のヤロと合流して、チームとしては優位に進める事ができる。
古賀志の上り口で30秒のアドバンテージなら十分できるはず。先頭を引き、他チームの動きを見ながら前を追いたかった。
しかし、誰も前に上がらず引くのは自分しか居ない。サガンと話してもカルーゾが前にいるリクイガスとしては追う理由が無い。
他のチームと交渉して来たら?とも言われたが、そんな時間は無いのでそのまま先頭固定で引き、補給地点手前でジョニーに交代。
自分の仕事は終った。
後でマイカに聞くと、その後アタックして前に追いついて最終周回も攻めたが、逃げ切れなかった。と
しかし、チームとしては積極的に勝負に行って出した結果だ。皆満足してレースを後にした。

photo:Hideaki.TAKAGI

レース後はお楽しみのサイン会。
いつも大勢のファンが楽しみに来てくれているので、全員に「来てよかったな~」って思って帰って欲しいと思っている。
サインをして、写真を撮って、握手して。
そんな時間が自分にとってもとても充実した時間なんです。
今年も多くの声援のおかげで最後迄楽しく走りきる事ができました。
また来年ももっともっと良い走りで皆さんに楽しんで頂けるように頑張ります!


  

たくさんの応援ありがとうございました。