抗がん剤脱毛②-5「未回復1~2割って」 | がん治療の虚実

抗がん剤脱毛②-5「未回復1~2割って」


>まる子さんより
抗がん剤脱毛②-4 silent misdiagnosis
http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-11920551504.html
に対するコメント

めっちゃ多くない?
やばくない?これ?

まだ再発もしてない、これから一般の人と
同じように生きていく患者にする治療で
1割~2割の人が治療後生涯ずっと
ヅラで生きてかなきゃならないかもしれないって
めっちゃ高いじゃんこの数字。

1%~2%じゃないよね。
10人いたら1~2人。
100人いたら10~20人。
1000人いたら100~200人。
10000人いたら1000~2000人だよ。
やばくない?これ?

乳がんになる人多いのに、
みんなヅラ女になっっちゃうじゃん。
めっちゃ笑える(笑)
(いや、バカにして笑えるってんじゃないけど)

ちゃんと説明しろよ。医者。
髪は女の命だぞ。

あたしなら1~2%でもやばいと思うよ。
ひどいよ。この治療。見直したほうがいいよ。
がん患者は金も受けのネタじゃないよ。

あんたら医者は神様じゃないんだから。
責任もとれないのに説明もなしにやるかよ。
医者のやることは自分の考えを押し付ける
ことでもなんでもなくプロとして患者の知らない
情報をきちんと正確に伝えること。
あとは患者が自分で治療は選択。
でも選択できない患者は自分で選んだ
主治医の言うことを聞いたらいいさ。

やばいよ。これ。
日本中ヅラ女ばっかになっちゃうよ(怒)


>当方の回答

理論だけで話をするなら、術後化学療法をした乳がん患者さんが10000人いたら1000~2000人が脱毛で一生苦しむと言うことでしょうか。

しかし現実の治療実態を予測する役目がある今までの術後化学療法の臨床試験の結果からすると(実際には個人差が大きいのでこんなに単純ではないのですが)、若い人では10000人再発するところが2000人減らせると言う計算になります。

再発したら脱毛不可避の抗がん剤治療が避けられないと仮定した場合、再発を免れた2000人×2割=400人が脱毛後遺症となるとしても1600人は脱毛から回復でき、おまけとして人生も救われたということになります(データを基に無理矢理計算したのはご容赦)。

しかしこんな理論での推測ばかりでは、医療の質は何も進展しません。しょせん水掛け論に過ぎないからです。
(民間療法やサプリメントなどの聞き心地の良い情報に将来性がない理由がここにあります)

担当医が脱毛のことを十分説明できていないのは、術後補助化学療法による再発抑制効果ほど、不可逆的脱毛後遺症のデータがそろってないからです。

不確実な脱毛後遺症を説明されて、術後補助化学療法を受けないと決断した患者さんが再発した場合、どんな弁明ができるでしょうか?


医療というのは理論を元にしても、本当にそうかを検証することが不可欠です。
それが当初の予想と食い違っていたら、未だ判明していないメカニズムを予想し、さらに探求するということの繰り返しです。

地味なようですが、こういった積み重ねがないとピラミッドのような揺るぎのない不朽の高みを築けません。

化学療法による脱毛の長期的影響は今進行中の臨床試験のデータの結果を待つしかないでしょう。

逆に言うと、今どんなに議論して結論を出しても、来年ぐらいに明らかになるエビデンスの結果次第で簡単にひっくり返ることがあり得ます。

しかし、過去のデータを基に自分の価値観と担当医との協力で、現時点での最善の治療方針を探る努力は無駄なものにはならないはずです。