第8回東京支部会(NPO法人宮崎がん共同勉強会)
時間:2016年8月27日(土)14時から3時間土曜日14時から東京都新橋周辺で開催予定。

2016年7月23日土曜日、13:30より宮崎善仁会病院院内がんサロンを開催しますが、院外のご興味ある方も参加できます。事前に当方にメッセージをいただけるとありがたいですが、当日参加も可能です。

2016年8月13日土曜日、13:00より宮崎市郡医師会病院講義棟で第77回宮崎がん患者共同勉強会を開催します。今回のテーマは「テレビや雑誌のがん治療情報が、あなたの治療に役に立たないのは理由がある」です。
当日は12時頃から患者さんだけの気軽なおしゃべり会を開いてますので、初めての方も気軽にご参加ください。
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2016-07-29 07:40:02

【孤独を克服するがん治療】の感想をいただきました

テーマ:有用書籍、記事の紹介

早速、ご感想をいただきました。
卵巣がんステージIV 化学療法後経過観察中の方です。
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【孤独を克服するがん治療】読みました。
各質問項目ごとに詳しく回答され、方向性も書かれていました。さらに項目ごとに役立つ本が解説付きで紹介されてました。分かりやすく読みやすいので、がんを告知された方や、家族、友達など、読んでみたらいいかなと思います。

がんになった時の気持ち、思い、受け止め、学び、向き合い方等々、私のこれまでの経過過程で、共感出来る事が多かった。入院中、主治医との関係が最悪だった私が関心があった 第5章。興味津々 なるほど…でした。紹介されていた「もしも、がんが再発したら ~本人と家族に伝えたいこと~」再発に備えて、この本は購入しよう。

知りたかった事の答えは見つからず…。
がん闘病中、友達に「どう接したらいいか分からない」と言われた事。社交辞令の返答でがんを患ってるだけで遠ざけられた事。友達が皆 協力的に支えになってくれる訳じゃないって事は、がんになって学んだ事のひとつ。がん仲間にも、同じ思いをした人がいる。
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当方からのコメント

早々のご感想をいただき、大変ありがとうございます。この本でカバーできている部分はほんの一部でしかない当初からわかっていたので、とても参考になります。次作があるとすれば、不足している部分を検討したいと思います。

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上記コメントを受けてのお返事

一気に読んでしまいました。癌患者が知りたいと思っている事が、とても分かりやすく書かれていました。共感しながらアッと言う間に読み終えました。参考になる書物は解説もあり、有り難かったです。早速 何冊か注文しました。押川先生のこの本を、がん告知された方や家族に教えます。この本を読んだ方が、主治医の言ってることより分かりやすいし、主治医に何を聞いたらいいのかヒントになると思います。第5章は、一番知りたかった事です。ありがとうございました。
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以上、本人からの転載許可を得て、引用しました。

孤独を克服するがん治療〜患者と家族のための心の処方箋〜/サンライズパブリッシング

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2016-07-26 18:37:03

”待ち望んでいた本が出ました 「がん治療の虚実」のsho先生の『孤独を克服するがん治療』”

テーマ:有用書籍、記事の紹介


大津秀一先生、ご紹介有り難うございます。当方は大津秀一先生の著作「死ぬときに後悔すること25」と「間違いだらけの緩和薬選び」に大変刺激を受けて、背中を押されました(笑)。
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2016-07-23 09:03:02

序文を転載: 「孤独を克服するがん治療」

テーマ:有用書籍、記事の紹介

今回は参考までに序文を転載します。

孤独を克服するがん治療〜患者と家族のための心の処方箋〜/サンライズパブリッシング

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はじめに〜この本を読み進める前にどうしても解いておきたい「がん」の誤解

 近年、がんに関する報道が非常に多くなっています。テレビや新聞などでは毎日のように、最新のがん治療や芸能人のがんを報じているほどです。

 なぜ、がんという病気はこれほどまでにメディアに注目されるのでしょうか?

 ひとつは、がんの罹患率の高さでしょう。

 今や日本人の2人に1人はがんになり、3人に1人はがんで死ぬといわれています。ご家族や知人ががん治療を受けている、あるいはがんで亡くなったという方も少なくないでしょう。おそらくこの本を手に取られた方も、ほとんどががん患者ご本人、あるいは身近な方だと思います。

 もうひとつは、「がん」のブランド化です。

 がんは劇的な展開を見せる病気であるがゆえに、さまざまな映画やドラマ、小説などで題材にされています。悲劇的かつドラマティックに描かれた結果、人々はがんという病気に対する固定概念を持ってしまいました。だからこそ、ニュース記事などでがんが取り上げられていると、人々は「ドラマ」を期待して興味を持つのです。

 しかし、映画やドラマはあくまでもフィクションです。

 画一的なレッテルが貼られた結果、がんに対する大きな誤解が生まれてしまいました。その誤解の最たるものは、「がん=死に至る病」という思い込みです。

 がんは部位によって、経過がまったく異なります。図のように、乳がんと肝臓がんでは5年生存率が3倍近くも異なるのです。

がんの10年生存率解説


 一方、10年生存率を見てみると、乳がんと肝臓がんは生存率が下がり続けるのに対し、大腸がんと胃がんはほぼ横ばいになっています。薬物療法の効果の出やすさや再発率によって、これだけのばらつきがあるのです。

 もちろんこれは患者集団としての数値であって、人それぞれに経過はまったく異なります。末期がんと診断されても、長年生きる患者さんもいらっしゃるのです。がんは人によってまったく異なる病気であり、「がん=死」というイメージは思い込みに過ぎません。

 私はがん治療医として、20年以上にわたりがん患者さんと接しています。

 また、勤務医としてできることに限界を感じ、NPO法人宮崎患者共同勉強会を設立してがん患者さんの不安や要望に正面から対応してきました。

 この勉強会で、患者さんたちはさまざまなことを教えてくれます。「がん=死」というイメージにとらわれて悲観的になっている方もいれば、病院への不満をお持ちの方もいらっしゃいます。がん患者さんの心の声を、直接聞くことができるのです。

 また2010年からブログ「がん治療の虚実」でも情報発信を続けています。

 この活動を続ける中で、私は繰り返し質問されるがん治療の本質的な疑問に答える本が必要だと考えるようになりました。

 本書では、実際にがん患者さんやその家族から寄せられる質問を厳選しました。その上で、ひとりのがん治療医として医学的妥当性を保ちつつ、患者さんの心情に寄り添ったアドバイスを綴っています。

 しかし、がんの情報は膨大で、各個人の医療事情も様々ですから、全てを解説することは不可能です。

 がんと診断されても、どの臓器なのか、がん組織型、ステージ(進行度のことI〜Ⅳまであって、Ⅳは遠隔転移があって根治が難しい、ただし末期とは違う)、どの治療を選択するかなど、多数の情報が説明されます。

 がん告知されたばかりだと、聞き慣れない領域の説明がよくわからないのは当然のことでしょう。

 最終的には理解は可能なはずなのですが、時間的、心理的余裕がないときには無理なのです。となると、やるべき対策は決まってきます。

・家族など数人で話を聞いて、聞きもれ、理解不十分な部分を補う

・説明を録音させてもらい、繰り返し聞く

・治療選択時など再度、追加の説明があるときまでに、前回説明受けたキーワードを、ネットや紹介した書籍で調べ、疑問点をメモして説明前に主治医へ渡しておく

 確かに面倒くさくて、全て主治医に任せたくなるでしょう。

 しかし後々、いろいろなアクシデントが起こりえるのががん治療と言うものです。

 面倒でもじぶんで「なぜ?」と考える習慣が付いている人ほど、がん治療の問題解決能力が備わってきますから、将来きっと良い見返りがえられるはずです。

 そこで思いついたのが、各質問項目に詳しく回答し、方向性を示した上で、さらに学びたい読者に役立つ本を解説付きで紹介する方法でした。

 今では書店に多数のがん関連書籍が山積みになっています。これらは役に立つ本もありますが、現場のがん治療医から見るとどう考えても有害な本や、商売のための本、医療不信をことさら書き立てる本が見分けが付かない状態で置かれています。

 昔のがん治療は各病院でまったく違った方針となっていたのが普通でしたが、今は医学的根拠に基づいたがん治療ガイドラインが普及し、治療レベルはかなり均一化しています。

 一方、書籍の世界はガイドラインどころか、何の制限もないため、だれでもどんなウソでも書きたい放題です。しかし体裁の整った本になると、読者には一見まともそうに見えてしまうものです。つまり、がんについて調べるためには、今や書店は危険地帯と言っても過言ではない、ということなのです。

 そこで怪しい本を避けるため、本書では各項目ごとに、がん治療に本当に有益な一般の方向けの本を厳選して紹介しています。有害な本の見分け方も記載しており、がん関連書籍のブックガイドとしてもご活用いただけると思います。

 選書にあたっては、がん情報だけでなく、患者さんが今後自らレジリエンス(逆境力、折れない心、回復力、復元力、立ち直る力とも表現されます)を獲得できるような方向づけを心がけました。

 がん告知を受けたばかりの方、治療中の方、がんとつきあうあらゆる方のお役に立てば幸いです。

 またがんと診断された友人への勇気づけのプレゼント本としてもご活用ください。



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第8回東京支部会(NPO法人宮崎がん共同勉強会)
がん患者さんやその家族、あるいはがんについて興味ある人は誰でもご参加いただけます。
当日は女性看護師も出席しますので、女性の方々もどうぞ。

ご自身あるいは当該がん患者さんの診療情報をお持ちください。
セカンドオピニオンほどではなくても、応用の利く助言ができると思います(ただし個別相談ではなく、出席者全員の前での助言となります)。
場所: 東京都新橋周辺
時間:2016年8月27日(土)14時から3時間

開催概要は以下のリンクをご参照ください。
https://sites.google.com/site/miyazakigkkb/
2016-07-21 18:58:50

初単独出版本の紹介: 孤独を克服するがん治療

テーマ:有用書籍、記事の紹介
がん患者会を立ち上げてすでに7年、「がん治療の虚実」ブログを始めて6年たちますが、このほどようやくがん患者さん向けの本を出版することになりました。
Amazonでは7月27日に発売となります。
3年以上も前からブログそのものを書籍化する構想はあったのですが、テーマと対象読者層の選定が難しく、結局新たに書き下ろすことになりました。

孤独を克服するがん治療〜患者と家族のための心の処方箋〜/サンライズパブリッシング

¥1,620
Amazon.co.jp
---------以下アマゾンのページより引用-------
内容紹介
「がんに立ち向かうにはどうすればいいか?」 健康なときにはなかなか意識しないこの問題は、 いざがん告知を受けたとき、あるいはがん治療をスタートしてからも、 患者やその家族を大いに悩ませる。 そして、悩み抜いた末に「孤独」におちいってしまう人も少なくないのだ。 しかし、「孤独」なままでがんに立ち向かうことは難しい。 そう語るのは、腫瘍内科医として約20年にわたりがんと向き合ってきた著者だ。 病院、主治医、患者会、支えてくれる人たち――さまざまな存在とのつながりが、 がん患者に希望を与えてくれる。 「がんを告知され、受け止めるために」 「がんに立ち向かうために」 「患者の家族ががんに向き合うために」 「患者と家族がよりよい関係を築くために」 「医者や病院とよい関係を築くために」 本書では5つのシチュエーション別に、がん患者やその家族から寄せられる疑問、 あるいは医師の目から見た「がん患者が抱えやすい悩み」に対してアドバイスをする。 がん治療の実情、誤解されがちな医療のトピックスにも触れつつ、 「孤独」から抜け出すための「心の処方箋」を詰め込んだ、 がん患者とその家族にとって必携の一冊。
出版社からのコメント
がん患者さんやそのご家族の「心」の持ち方は、 治療そのものと同じくらい大切なものです。 しかしながら、多くの人は「がん」という事実にショックを受け、 大きな不安を抱えてしまいます。 本書はそんなときにどうすればいいのか、どう考えればいいのかを教えてくれる、 「心」のガイドブックといえるでしょう。 長年現場でがん患者と接してきた著者だからこそ言える、 がんを前向きにとらえ、「心」を強く保つためのヒントが満載の一冊です。
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がんに対してはさまざまな出版物がありますが、この本を一言で言えば、「がんに対する患者さん向け戦略本」と言ったところでしょうか。
次回以降、前書きや目次、この本の活用術について紹介したいと思います。

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第8回東京支部会(NPO法人宮崎がん共同勉強会)
がん患者さんやその家族、あるいはがんについて興味ある人は誰でもご参加いただけます。
当日は女性看護師も出席しますので、女性の方々もどうぞ。

ご自身あるいは当該がん患者さんの診療情報をお持ちください。
セカンドオピニオンほどではなくても、応用の利く助言ができると思います(ただし個別相談ではなく、出席者全員の前での助言となります)。
場所: 東京都新橋周辺
時間:2016年8月27日(土)14時から3時間

開催概要は以下のリンクをご参照ください。
https://sites.google.com/site/miyazakigkkb/

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2016-07-17 14:10:00

・がんになったことを逆手にとる

テーマ:がん患者の心構え
・がんになったことを逆手にとる

前回の紹介記事では、がんになって、もう以前には戻れなくても、「その状態を普通と思えること」が究極の目標ではないかと記載した。

それは治療後だけではなく、治療中でも同様に考えてほしい。

がんになった事は一大ショックである。自分の人生の〆切をいやがおうでも意識させられると、自分の世界がどんどん狭くなっていく恐怖にさいなまれる。それは自分の将来が約束されなくなって、どんな計画も非現実的なものと感じられるからだ。


今までの人生は自分なりの価値観と生き方があったはず。それが全部否定されたかのような現実に直面すると、自分の人生の意味と生きがいに疑問を生じてくることもある。


もちろんがん治療どうするかということが非常に大事なことだ。それが決まらないことには、あるいはその展望が描けないと、何も手が付かないだろう。
しかしどんなに良いと思える治療法であっても、必ず治るとか、良くなるという保証は無い。
そうすると治療に専念するのは実はよくない。

確かに治療は大事で、それはそれとして最善は尽くすが、同時に自分の人生も楽しみ、活用するという二正面作戦が必要だ。
そうでないと、もし治療がうまくいかなかったときには、貴重なものだと再認識できた人生を、治療のみですり潰してしまうこと意味するからだ。



だれでも仕事や恋愛、家庭や自分の親のことなど大事なことものはたくさん持っているが、どれか一つだけ没頭し、他の事は全く考えないことはないだろう。

これは人生がひとつの要素だけでは成り立たないということを意味してるからであり、たとえ命にかかわるようなことがあっても、そればかりを24時間考えて生きるというのは無理な話だ。

当方は自分の患者さんにこう話している。
「治療も大事ですが、同時に治療以外のことも一生懸命頑張りましょう。診断される前にはたいして意識しなかったことであっても、今はすごく大事に思えるようなものがあるはずです。がん治療はがん症状を軽くして、がんを忘れるためにあります。となると、副作用を我慢しすぎるのは理にかなっていません。これなら続けられるというところまで副作用をコントロールする工夫をお互い相談しましょう」


不幸である自分の身を嘆いているだけでは展望は描けない。もちろん自分の精神状態をどうにもできないということもあるだろう。

ただ人間は無意識のうちに、直近の課題に集中して、悩みを一時的に忘れているものだ。
例えば、どんなに深刻な悩みがある人でも、街中でトイレを探している最中は、その悩みからは解放されている。

きにする性格は変えられなくても、行動は変えることはできるはずだ。
例えば以下のような「気軽にチャレンジする」方法がある。
・毎週映画館や寄席に行って、一定時間は没頭する習慣を作る。
・患者会に定期的に行って、仲間とおしゃべりする。
・人の頼み事を引き受ける
・スポーツジムで定期的にグループエクササイズを受ける。
(体重のかかる場所に骨転移があると病的骨折の危険があるが、そうでなければ、どこまで動いて良いかどうかは自分の身体の痛みなどでだいたい自分で判断できる)

一瞬面倒くさいと思うようなことでも、あえてやってみるという習慣をつける意味は、自分の世界がじりじりと狭くなる現状を打破するため。

がんにならなかったら、全くもってやろうとも思ってなかったことを、敢えてやるというのも一つの方法だ。
だれでも物事にこだわりはあるものだが、そのこだわりは「がん」になって「寿命」が限られても、守るべきものなのか?
あっさり捨てて、色々やってみたら、意外と問題ないのかもしれない、あるいは新しい人生の枠を広げられるかもしれない。

「がんになったことを逆手にとる」思考方法はさらに活用できる。
家族や知り合いと不仲やいさかいがあれば、「人生の〆切がくるかもしれないのに、その貴重な時間を使ってまで争う意味があるの?もっと建設的な試みに使うべきでないか?」と再考するきっかけとなる。

自分がしたいことをするだけではなく、今この状況でしかできない事を優先するという発想があってもいいだろう。

参考:抗がん剤拒否の理由⑮医師は標準治療を押しつけるが、その意味解釈を省く
http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-11175877785.html

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第8回東京支部会(NPO法人宮崎がん共同勉強会)
がん患者さんやその家族、あるいはがんについて興味ある人は誰でもご参加いただけます。
当日は女性看護師も出席しますので、女性の方々もどうぞ。

ご自身あるいは当該がん患者さんの診療情報をお持ちください。
セカンドオピニオンほどではなくても、応用の利く助言ができると思います(ただし個別相談ではなく、出席者全員の前での助言となります)。
場所: 東京都新橋周辺
時間:2016年8月27日(土)14時から3時間

開催概要は以下のリンクをご参照ください。
https://sites.google.com/site/miyazakigkkb/
2016-07-11 18:43:34

有用記事の紹介: 治らない病気を診ることが医学の神髄だ

テーマ:有用書籍、記事の紹介

今回もweb記事からの紹介です。引用が長くちょっとルール違反ですが、詳しくはリンク先を参照してください。
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治らない病気を診ることが医学の神髄だ――人はナラティブによって生きている
http://blogos.com/article/83433/?p=2

大人気コーナー「高校生のための教養入門」。今回は国立病院機構新潟病院の副院長で、脳神経内科医の中島孝先生にお話を伺いました。

〜中略〜
ある難病が進行したとき、健康で立派なときの意思決定、すなわち事前指示に従って、医療従事者は対応して欲しいと考える人がいます。私はそれをずっと胡散臭いと思っていました。

人間はどんどん自分を変えて、考え方を変えて生きています。受動的ではなく、主体的に自分の内的な変化や世界の変化に対して適応していく。例えば陸上選手が交通事故で脊髄損傷(脊損)したとしますね。その後、それを肯定的に捉えるか、否定的に捉えるかは人それぞれですよね。その選手は、普通の陸上選手だったらオリンピックに出場することすらできなかったけれど、脊損になったために、パラリンピックで優勝してしまうような選手になれるかもしれない。その人は、交通事故にあってしまったのだけれど、ひょっとしたらわるかったとは言えないのかもしれないでしょう。そういう解釈だってできるんですね。人間は生物としても適応的な存在だし、心もまたいろいろなことに適応できる。人生は一回きりであり、どっちがよかったなんて誰にもわかりません。

それに、その陸上選手は、生まれてくる前に、陸上選手になるんだって自己決定して生まれたわけではありません。生まれ、育てられ、選ばれたり、選んだりしながら陸上選手になってきた。それは後から得たものであって、交通事故にあって脊損になったからといって、その人の存在価値が失われたわけじゃありません。こうゆうことは「complete physical, mental and social well-being」からは測れません。

―― なるほど、だからWHOの健康概念は間違っている、と。

人間はストーリー(物語)を作ったり、ヒストリー(歴史)を書き変えたりしながら生きています。「病気になったからこそ、こんな素敵な人に出会えたんだ」と、病気自体にも過去を書き変える力すらあります。人間は、ナラティブによって生きているんですね。

そのことに気付いてから、ナラティブを使って、医学や医療を評価する研究に入りました。すると患者さんっていい加減な生き物なのがよくわかった(笑)。同じ薬を出しても、同じようにケアしても、「すごく効き目がありました」と言ったかと思えば次の日には「全然だめでした」とも言う。患者さんは、なんていえばいいんでしょうかね、うーん、自分の好きな女性みたいなものですね(笑)。

科学的にみるとナラティブは胡散臭いものに見えてしまうかもしれません。だから「そんなもので医療や医学、手術や薬を評価できるわけがない」と言われてしまう。ナラティブの世界はプラセーボ効果現象にも通じる世界ですからね。

それでも、医療において一番大切なのは患者さんだという概念は不変です。そして患者さんの症状をコントロールしないといけないので、医者は患者さんの言葉を聞きに行かないといけない。そういうレベルでのナラティブはいまの医療現場にもあります。でもそれはお題目でしかない。「そうですねー。痛いですねー。でも我慢してくださいねー」とCTやMRIの数値データのみを評価しながら、ナラティブは聞き流しているだけ。治療に必要なデータは客観データだけであり、患者さんがいうことなんてはじめからいい加減なものだと考えているのです。

でも本当は、そのいい加減さによって人間はいまを生きる力をえてきた。過去を書き変え、現在の自分の状態を書き変えることで、いまを生き、未来を新たに描き直すことができる。医療はこのようなダイナミックな変化を否定しないで、大切にするべきなんです。古典的科学からみることはいい加減にみえるけれど、これは人間の救いなんです。だからこそナラティブに基づいた医療(narrative based medicine)をしなくてはいけない。
〜中略〜

―― 実際に先生は医療現場でそういったナラティブの力を目の当たりにしているわけですよね。

それはもう毎日だよね。だって治らない病気を主に診ているんだから。

ALSといって次第に身体が動かせなくなってしまう難病をお持ちの患者さんは、たとえば、口から食べてはいるものの、不足する場合は、栄養失調にならないようにお腹に胃ろうもあけている。普通に考えたら、毎日が苦痛で仕方ないように思えるかもしれません。この方は確かに、「complete physical, mental and social well-being」ではないでしょうね。

でも症状が安定したときに、患者さんに聞くんです。「いかがでしょうか?」するとその方はこう答えます。その状態であっても「普通です」「具合はわるくない」といってくれるんです。決して、「大変です」「つらいです」「くるしい」とは言わないんです。この方にとって、そのときのいまの状態が普通になったんですね。だから熱を出したら「今日は熱があるから病気です」と言うんですよ(笑)。この方はALSです。でもそれに適応しながら生きている。ケアが成功して、安定すると「ここから出してくれ!」「こんな状態はいやだ! 死にたい!」とは言わないのです。

この患者さんのように、難病の方に「普通です」と言ってもらえるような支援を私は目指しています。これは難病ケアや緩和ケアと言われるものです。緩和ケアって「美しく死ぬ」「痛みなく死ぬ」ってことが目標とよく言われますが、それは嘘。大切なのは、進行性の難病でもその人がその瞬間、もう一度「普通です」と言える状態になってもらうことが目標なんです。誤解されたまま広まってしまったんですよ。

それぞれ人は違うもの。でも、みんな生まれた瞬間に、いつかは治らない病気になり100%死ぬことだけは決まっているでしょ。だからね、病気になったから、治らない病気になったからといって、「もう駄目だ」なんて思っちゃいけない。ましてやそんな人に「医療費がもったいない」「治らないのにコストを割くのは無駄だ」なんていうのはおかしい。その人が自分で「普通です」と思えるようになれば、それでいいでしょう。

〜中略〜

たくさんの物語を知ることが、生きるコツ
―― ありがとうございます。先生の研究をこれからも注目していきたいです。最後に高校生にメッセージをいただけますか?

そうですね。やっぱり、神話でも歴史でも、伝記でもおとぎ話でもアニメでも、なんでもいいからいろいろな物語を読んだり聞いたりしてほしいです。人は、あらゆる困難や苦しみの中でも、いろいろな物語をどれだけ知っているかで、世界の様相は変わり、そのときを生きのびることができるのです。困難を経ることで人は発展し進歩します。

人間はどんな困難も乗り越えられる。そういう力が備わっています。多くの人は諦めてしまうけれど、物語を豊富に知っている人は動じないでいられる。そういう心をもって、それぞれの道を進んでほしいです。これが私からの、高校生のためのこれからの人生をすごすためのコツです(笑)。
————————————————ここまで引用

いつものようにこの記事を「がん」の視点から考えてみる。
「がん」のイメージは「死に至る」というものが強いが、最近は発生臓器やステージによっては治り、抗がん剤治療でのがんと「共存」しながら、生活していけるケースがあることも少しは知られるようになってきた。
「がん」の治療については、一言で言うとそれこそ「千差万別」と冗談を言うしかない状況だが、「治す」ためにはどうすれば良いかという議論ばかりだ。
もちろん、予防や苦痛緩和という領域もあるが、紹介記事では医療の面で決定的に欠落している視点を指摘している。
医療者は苦しむ患者さんへ治療を施すことを使命と思っているが、「治療効果=患者さんが幸福と感じる」
ものだと無条件に考えがちだ。
それどころか現実にはがんが治ったとしても、全ての問題が解決するわけではないのだが、それについては他稿で書く。

ここでは治らないがん、痛みや後遺症で苦しむ患者さんへのヒントを提示したい。
死と密接だったがんが治っても、がんと共存せざるを得ない状況となっても、一つだけ言えることは「がんになる前の状態」にもどることはほぼ不可能ということだ。

もちろん内視鏡治療が可能だったがんは身体的には全く同じ状態へ戻ることは可能だろう。
しかし、「がん」になったという事実で受ける精神的負担はずっと残るし、新規の生命保険にもしばらくは加入できない。(抗がん剤治療を受けたことのあるがん患者さんからすると、そんなことで気に病むかな?と思うかもしれないが、深刻でないがんであっても、本人には結構ショックとなるもの)

それでは医療者と患者さんとその家族にとっての究極の目標は何か?
それが紹介記事で指摘された「その状態を普通と思えること」ではないかと自分は思う。

がんの症状や治療の副作用あるいは後遺症など、本人にとっては不本意で不快な状態を改善できれば良いが、できない場合は、状態が多少安定していたならばそれが「普通」と思えるような治療戦略と考え方が大変重要だ。

もちろん、がん進行や将来の不安という抜き差しならぬ問題はあっても、それは将来の話だとして切り離して、毎日の生活を「普通」に営むのだ。

当然、可能な限り苦痛緩和を行う事が前提だが、多少の不具合があっても、そういうものだという開き直りと慣れるという生き方が必要だ。

がんは死に至る病だからと深刻に考える時代では、ずっと先のことなど考えられなかった。
しかし、治療の進歩で今や「長生きのリスク」を考えなければならない。
治療の進歩がかえって不幸を招くというジレンマに立ち向かうためには、患者さん自身の考え方を進化させていかないと、残りの人生を楽しめない。
がんを治すという戦略を、がんになっても人生を楽しむという戦略へ切り替えることを推奨したい。


では、そのためにはどうすれば良いか?
次回以降に考えてみよう。


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第7回東京支部会(NPO法人宮崎がん共同勉強会)
がん患者さんやその家族、あるいはがんについて興味ある人は誰でもご参加いただけます。
当日は女性看護師も出席しますので、女性の方々もどうぞ。

ご自身あるいは当該がん患者さんの診療情報をお持ちください。
セカンドオピニオンほどではなくても、応用の利く助言ができると思います(ただし個別相談ではなく、出席者全員の前での助言となります)。
場所: 東京都新橋周辺
時間:2016年7月16日(土)14時から3時間(注意、前回とは時間が違います)

開催概要は以下のリンクをご参照ください。
https://sites.google.com/site/miyazakigkkb/
2016-06-22 20:15:43

コメント編: 有用記事の紹介: 不信招く「分かったふり」

テーマ:有用書籍、記事の紹介

前回記事

有用記事の紹介: 不信招く「分かったふり」

のコメント欄からの引用です。

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みみさんより

 

当方、がん経験者の現役看護師です。30歳です。臨床経験は休職期間もあり8年くらいです。
貴方様の目に止まることを祈りコメントを残します。

患者と医療者の双方に足りないのは、伝えたい気持ちです。患者はわかってもらいたいし、医者は短い時間で知りたいです。

例えば、毎月診察しているのであれば、
前回の診察から今日までにあった症状、
今日の症状、
症状が出たときに受診するほどじゃないけど「うわ!絶対に抗がん剤の影響だ!」みたいな症状、
それによって困ったこと、
困ったけどどうしたら凌げたか、
今日までにどのような気持ちになったか、
どんな時に楽になるか、
今はどんなことが不安か、
治療は上手く行っているのか、
漠然とした治療に対する不安
を、診察の度に言うことが大切だと思います。

毎回メモにして受診を迎えていました。たかだか5分程度の診察室で、一月の患者の生活を知るのはベテランの医者でも難しいです。
そして患者もまた限られた時間で自分のツラい状況を伝えるのは難しいのです。
汲めない医者が多いと思います、患者も伝えるよう頑張ります!!

主治医が気づくことを信じて、私は再診の度に頑張ります!!

------------------

 

医療者と患者さんの立場と認識の違いはいかんともしがたいものがありますが、両方の立場を知っている方ならではの、色々な気づきと工夫を教えていただき、大変有り難うございます。

 

-----患者と医療者の双方に足りないのは、伝えたい気持ちです。----

 

>当方のコメント

おっしゃるとおりで、伝えたいという要望の強さ、上手に伝えられることが治療の成否に関わるという認識、実際の伝えるための具体的な技法など、もっと注目され、開発されるべきものがたくさん残っていると感じます。

癌治療学会などでも、がん治療医ががんになった場合のセッションも取り上げられるようになってきました。

こういった領域をまたがった試みは医療系がんサバイバーの患者会なるものが発足すると、日本のがん治療で重要な役割を果たせそうなのですが、やってみませんか?

 

------------------

プジョーさんより
「私はNPO法人宮崎がん共同勉強会でお手伝いしている一人で、がん患者です。月一の例会で仲間と会えるのが楽しみでこれが生き甲斐になっています。
 がんを経験された西村先生の「患者、医療者の『ずれ』実感」は納得です。
医師とのコミュニケーションに悩む患者は確かに多いです。私も最近このことで相談を受けました。
その方は市内の総合病院で治療中(成人T細胞白血病/リンパ腫)昨年の12月の例会に初めて友人と一緒に見えました。(68歳の男性です)
大変、人柄が良くて優しそうな方でしたが、主治医とコミュニケーションが取れないと言うのです。
実は彼、「セカンドオピニオン」を望んでいたのですがどうしても言えないらしかった。「先生から嫌われるとこれから困る」だったのです。
ある日、そのことで電話が来ました。内容は「やっと先生が分かってくれ九大病院を紹介され、明日行ってきます。」と喜んでいた。そして「また落ち着いたら電話する」で切れた。
その翌日、熊本地震が発生し道路が寸断、望みが叶えられないまま逝ってしまいました。こんなことありかとショックでした。
どうしてもうちょっと早く解決できなかったのか悔やまれます。
私、今も年4回定期検診を受けており主治医に会っていますが、いつも気軽な雰囲気を作ってくれますのでその点、幸せ者だと思っています。

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実はこの68歳の男性の共同勉強会での以下のような発言を当方は覚えている。

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主治医に治療についてわからない事があったので質問したのですが、

「そのことについては既に説明は終わっています」

と言われてしまいました。

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たぶん、そういったやりとりが外来診察で続いていたため、患者さん本人の要望を伝えることに勇気が必要になってしまったのだろう。

これはそのDr.の対応方法に問題があり、改善させるべき事だろうか?

 

あるいはこの患者さんが一度説明してもらったことをしっかり記憶していなかったことが悪いのだろうか?

 

この手の話では、

・患者同士あるいは一般の方の間では、医者の態度が悪いという話の流れになって行きやすい。

 

・医師同士、あるいは医師のコミュニティの間の話では、患者さんの理解力に問題があるという方向になりやすい。

 

はたしてどちらに問題があるのだろう?

 

実は自分はそのDr.の人柄はよく知っているが、決して患者さんに辛く当たる人格ではなく、温和でまじめな医師だ。

だが、限られた時間と体力の制約の中では、多くの患者さんを相手するために、自然と抑制的な診療となったのだろう。

 

一方患者さん側は、初めて経験する難しい医学用語や治療法を理解するのも手一杯だし、どうやって主治医とうまくやっていくかと言う方法を、病院側に教えるシステムが無い。

 

 

 

双方とも悪く、それぞれ改善すべきだろうという結論になりそうだが、じゃあどうすればいいのか?

 

前回の記事でわかるようにベテランのがん治療医でさえ、自分ががんにならないと気がつかない「ずれ」を問題にしているが、医者と患者さんがお互いの立場の背景を知ろうとしないことには始まらない。

 

・患者さんは主治医の顔色と診察時間を気遣って、本音を話せない。

→主治医は患者さんがあまり訴えないから問題ないと思ってしまう。

 

・主治医は短い診察時間で多数の患者さんをさばかないといけないプレッシャーを常に感じている。特に外来患者さんの中には予想外の病状悪化のため、治療変更に時間を喰われることが度々あるので、無難に診察をこなしたい。となるとあまりサービス的な患者さんへの声かけ、質問を自粛したくなる心理に陥る。

→医師が通常業務内で患者さんのことを知ろうとしても無理がある。

 

 

(皮肉なことに健康保険制度、高額医療制度で、非常に廉価な医療を受けられていることが、逆にこういった問題を引き起こしている。

患者さんが病院への支払いとは別に、医師へ高額な診療費を支払い、しかも交渉次第で値切りも可能という米国の医療制度のようなものであれば、患者さんは遠慮なく言いたいことを医師に言えるだろうし、医師も患者さんの満足度にかなり配慮するようになるはずだ。

以前患者さんの病院に対する不満のアンケートで、一位は診療待ち時間となっていた。

逆にこれは待ちさえすれば、診察を受けられるし、追加料金は必要ないから出てくる不満と言える。)

 

上手に診察を受けるための説明冊子などもあるが、特に診断されたばかりの患者さんは、「何がわからないのかがわからない」状態なので、それになかなかたどり着けない。

そういう心理をよく知っており、外来診察を受けるための実戦的な助言ができる「先輩」患者さんが、ちょっとお節介してくれれば、随分問題は解消できるだろう。

 

また主治医が同じ医師だった場合は、その人の性格や診療スタイルに合わせた助言もしてくれるかもしれない。

 

がん治療医が患者会に参加したらどうなるだろう。

時間制約と緊張を強いられる外来診察室と違い、患者さんは治療生活上の苦痛について遠慮なく感想を言える。

質問することに躊躇していた患者さんは、他の患者さんの質問を聞いて、その場でもっと踏み込んだ質問もできるようになる。

医師側は診察室では気がつかなかった、患者さんの悩みの深さ、意外な方向性を知るだろう。

 

元記事では医師ががんになって患者さんとのずれに気付いたことが書いているが、そういったケースは稀だ。

しかし患者サロンなどに参加して、ずれに気付き、修正することはそれほど無理なことではない。

このブログを見ているがん患者さんも自分の主治医をがんサロンなどに誘ってみてはどうだろう?

2016-06-14 17:29:16

有用記事の紹介: 不信招く「分かったふり」

テーマ:有用書籍、記事の紹介

不信招く「分かったふり」=金沢赤十字病院副院長・西村元一
http://mainichi.jp/articles/20160515/ddm/016/040/050000c

 

FBでシェアした記事ですが、当方でさらに補足を加えたいので 紹介します。

肝転移を伴う進行胃がんの抗がん剤治療と手術を受け、現在も治療中の消化器外科医の方です。

がん患者や医療者が集うグループ「がんとむきあう会」代表

 

まだ連載継続中ですが、「医療する立場」から「受ける立場」へ変わった当事者しかわからない事実がわかります。

医療関係者に是非とも読んでほしい。

 

 

記事より一部引用
ーーーー
私もがんと分かる前は、患者としての経験がなく、患者の皆さんからいろいろなことを学ぼうと心がけていたつもりです。ところが、それだけでは私の質問に対する回答以上の情報を得ることはできませんでした。さらに、医療者側の興味は治療に関することが中心ですが、患者の皆さんは普段の生活についても知りたいと考えています。それに十分に気付けなかったことが「ずれ」を生んでいたと思います。「ずれ」を少しでも小さくするため、互いを理解し合う、つまり対話する時間が必要だと考えて努力したつもりでしたが、それだけでは越えられない山があるような気もしていました。

 自分自身が患者となってみると、手術後の痛みの状態や抗がん剤治療の副作用など、一つ一つが想像していたものとは異なっていました。
~中略~

 がんの告知を受けた後の精神的な状況について、以前の私は「単純に落ち込むものだろう」と考えていましたが、実際は全く違いました。本当に周りが色を失い、灰色だけの世界のように見えることが分かったのです。やはり「体験してみないと分からない」と思いましたし、患者が自分の心境を説明することも難しく感じました。

 患者の思いを医療者が理解するにはどうすれば良いのでしょうか。少なくとも医療者は「分かったふり」はやめるべきです。簡単に「あなたの気持ちはよく分かります」と言われると、逆に患者には「本当に分かっているのか?」と不信感のようなものが生じます。患者となった私が医療者とやりとりした際、流ちょうに説明されるよりも、「その気持ちまでは分かりましたが、その先はちょっと分かりません」と正直に言ってもらった方が安心できました。患者自身も、元気な医療者が患者の立場を理解することは難しいということを踏まえ、やりとりすることが大切だと思います。
ーーここまで引用

 

医療者も患者会に参加したほうが良いと思う理由が書かれていると感じたが、当方としてはもう一歩踏み込んだ事実を書きたい 。

 

記事の著者はがん治療医として相当なベテランの先生で、患者さんのことをわかっていたつもりが、実際の症状や、精神状況は理解できていなかったと述べている。それどころかがん治療以外の広範な問題には気付いていなかったとショックを受けたとのこと。

 

この証言からわかるように、医療者が患者さんのことをわかってくれているはずだという思い込みは、幻想だと考えてほしい。

 

医療者にも患者さんとの相性や、親身になってくれる人やそうでない人など色々いるが、つまる所、自分が病人(がん患者)になった事のない人間には気付かない点や理解できないことが普通にある。

問題は患者ー医療者がお互いのことを理解できるはずだという期待が裏切られたときに、怒りや不満が出てくることだろう。

 

これはお互い理解できているはずだという前提がある事自体が大きな間違いであり、原因といえる。

普通に診察、面談、説明すればわかるはずと思っているから、誤解を生じさせないための対策は手薄になる。

 

最初から相互理解は非常に難しいものだという認識があれば、自ずから積極的に対策を考えるはず(例えば医師患者誤解学みたいな学問があってもいい)。

しかし今回の記事のように、患者となった医者でないとその重要性に気付かないとなれば、注目されることは難しい。

 

せめて、医療者が患者会に定期的に出席して忌憚のない意見を聞くようになれば、随分違うのだが。

 

NPO法人宮崎がん勉強会で聞く主治医への不満は、当方がその患者さんの主治医ではないため、遠慮なく言ってもらえる。

 

もちろん、主治医側に問題があるケースはある。

しかし、主治医の医療者としての立場や考え方が当方にはわかるので、患者さん側の思い違いで不満が生じていることも少なくない。

 

そういった立場の違いを認識してもらい、どうやったら効率的に主治医とうまくやっていけるかをアドバイスすると、相談した患者さんには喜んでもらえることが多い。

 

一方で、自分たちは患者さん達のことをわかっていなかったなあと感じることも多々あり、患者会は医療者にとっても大変刺激的かつ有益な場だ。

 

この記事の著者が、がん患者や医療者が集うグループ「がんとむきあう会」代表になっていることがその証左ではないだろうか。

 

 

ーーー告示ーーーー

第7回東京支部会(NPO法人宮崎がん共同勉強会)

2016年7月16土曜日14時から東京都新橋周辺で開催予定。

がん患者さんやその家族、あるいはがんについて興味ある人は誰でもご参加いただけます。

当日は女性看護師も出席しますので、女性の方々もどうぞ。

 

ご自身あるいは当該がん患者さんの診療情報をお持ちください。

セカンドオピニオンほどではなくても、応用の利く助言ができると思います(ただし個別相談ではなく、出席者全員の前での助言となります)。

 

 

開催概要は以下のリンクをご参照ください。

https://sites.google.com/site/miyazakigkkb/

 

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2016-06-09 17:31:31

有用記事の紹介: がんに効く?食事療法の嘘

テーマ:有用書籍、記事の紹介

このブログでも著作を紹介したことのある腫瘍内科医、勝俣先生の興味深い記事を紹介します。

 

がんに効く?食事療法の嘘(上)生活習慣を見直す…その効果は?

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160513-OYTET50025/?catname=column_katsumata-noriyuki

 

より部分的に抜粋---------------

 

「食事でがんが治る」
 「がんが消えていく食事療法」
 「食べ物で余命数か月のがんが消えた」

 などの食事でがんを治すとうたった本は、たちまちベストセラーになるそうです。

~中略~

 がんと食事の関係を考える場合には、予防的効果と治療的効果に分けて考える必要があります。

32万4,653人を対象とした24の研究結果は、どのビタミン、サプリメント摂取(ビタミンA、C、D、葉酸、セレン、カルシウム)をしても、がんの発生は予防できなかったという結果でした。

このうち、ベータカロチンと、ビタミンEを使った予防研究は研究結果が一定して否定的でした。

ベータカロチンを使った11万2,820人を対象とした6つのランダム化比較研究をまとめた結果では、何と、ベータカロチンを予防的に飲んでもらった群では、がんを予防するどころか、喫煙者に対して、肺がんの発生が増えてしまいました。

~中略~

ベータカロチンは、緑黄色野菜に多く含まれるビタミンA前駆体です。日本でも健康食品として一時期はやりました。

ベータカロチンを過剰摂取すると、なぜ、がんが増えてしまったのかは、明らかではありませんが、偏ったものを過剰摂取することは、正常細胞を痛めつけることにもなります。細胞のがん化の機序はまず、正常細胞に傷がつくこと、すなわち、遺伝子に異常が起こることから始まりますので、ベータカロチンの過剰摂取が何らかの仕組みで遺伝子異常を引き起こしたのかもしれません。

---------------

がんに効く?食事療法の嘘(下)食事療法を信じていたNさんの話

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160527-OYTET50036/?from=ym

 

より部分的に抜粋---------------

食事療法で、生活の質が上がればよいのですが、玄米・菜食など、つらい思いまでしてやるような食事療法でしたら、生活の質を上げるどころか、生活の質を下げてしまいます。

 おいしい食事を楽しくいただくことのほうが明らかに生活の質を上げることができると思います。

 ちまたには、「食事でがんを治す」「がんに効く食事」などの決して、科学的とは言えない本が多く出回っています。

 このような著書を医師が執筆している場合も多いのですが、たいていは、きちんとした専門医でないことが多いので注意が必要と思います。

 食事療法やサプリメントなどの情報は、患者さんにとっては、聞こえがよく、自分でできる方法として、すぐに飛びついてしまわれるかもしれませんが、無理な食事療法は、科学的でないことに加えて、生活の質を低下させ、がんに効くどころか、命まで短くさせかねないことになりますので、注意していただきたいと思います。

---------------ここまで引用

 

 

患者会では頻繁に食事療法についての質問を受けるが、その対応には苦慮することが多い。

なぜなら

 

①以下のような各患者さんの個別の(必ずしも明快ではない)理由や考え方を判別しなければならないこと。

・がんになったのは食生活に原因があったからだ

・がんを再発させないための食事療法があるはずだ。

・抗がん剤治療だけでは不安なので、治療に役立つものを選んで食べたい。

・抗がん剤はいやなので、食事療法でがんを治したい。

・食事療法でがんをなおせるといった類いの本を読んだ。

・知人から○○を摂取すると良いと勧められた、等々。

 

②上記理由ごとに本人が信じている食事療法の問題点を説明しなければならないこと

 

③食事療法の意義、データについては患者さんと医師の見ている方向が違うこと。

 

④さらにデータの信頼度(エビデンスレベル)の説明理解が不可欠なこと。

 

⑤食事療法を信じている本人の希望を正面から否定することが本当に良いことかその場では判断しにくいこと。

 

と言う感じで、短時間ではうまく説明できないことが多いからだ。

 

後述のリンク先の過去記事のように、当方も解説に手間をかけているが、今回の紹介記事は科学的妥当性も含めて一般の方でも非常に分かりやすい。

長々と引用したのは恐縮ながら、紹介したリンク先を是非ともご一読願いたい。

 

当方からがん再発防止目的の食事療法の事について、敢えて言わせてもらうと、「健康を損ねる一種の偏食」(実行中の方には失礼だが)と表現したい。

 

参考: 炭水化物摂取とがん⑨理論より結果を優先する

http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-11134809161.html

 

くせもの(医学)用語解説 IX「がんにならない食事」①

http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-10860446538.html#main

 

くせもの(医学)用語解説 IX「がんにならない食事」②

http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-10861365362.html#main

 

くせもの(医学)用語解説 IX「がんにならない食事」③

http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-10862477928.html#main

 

くせもの(医学)用語解説 IX「がんにならない食事」④

http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-10863345211.html#main

 

 

ここで③食事療法の意義、データについては患者さんと医師の見ている方向が違うこと。

について少し補足しておく。

がん治療でも色々な場面が、がん切除術後の補助化学療法を一例として考えてみる。

 

術後補助化学療法は経口抗がん剤であれば半年から1年ぐらい、点滴の抗がん剤であれば6コース程度の治療期間が一般的だ。

ここで問題となるのは術後補助化学療法をやっておけば、がんの再発は防げると思い込んでいる患者さんが結構いることだ。

 

もちろん、主治医はきちんと説明しているだろうが、改めて質問してみると、意外と理解できていない。

 

がん種によっても随分違う。例えば乳がんでは約3割も再発率が下がることが期待できるが、大腸がんではたかだか5~7%ぐらいしか下がらないことがわかっている。

 

しかし完治するのと再発するのでは、その後の人生は雲泥の差となるため、患者さんを「集団として」見ている医療側は術後補助化学療法は「全体として」価値があると考える。

 

ところが、補助化学療法しても再発する人はするし、しなくても再発しない人はしないケースも一定の割合であるのも事実。患者さんにとっては、「個人としての結果」がすべてであるから、再発しなかった場合、抗がん剤治療をやってその人に本当に価値があったかは「永遠に謎」のままだ。

 

一方、副作用は実感でき、時に後遺症が残るから、それを受け入れるだけの治療の意味を理解した人でないと不満が残りやすい。このことを治療説明時に、医師と患者さん側で繰り返し確認しておかないと非常に後悔することになる。

 

かつて、乳癌術後補助化学療法後の不可逆的脱毛の件でこのブログのコメント欄が炎上したのは、治療効果の医学的価値と副作用を受け止める患者さんの個人的価値観が、治療後になって衝突したためだ。

 

参考: 抗がん剤による不可逆的脱毛について①

http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-11908763707.html

 

患者さんが信じておこなっている食事療法についても同様な構図だ。

⑤食事療法を信じている本人の希望を正面から否定することが本当に良いことかその場では判断しにくいこと

について

 

 

がん再発を抑制する食事療法の証拠は存在しない。

 

特定の食物やサプリメントを摂取するというのはよく聞くが、いずれもがん再発抑制を説明する「理論」だけで主張されているものばかりであり、再現性のある「結果」としてのデータがない。

そうなるとそのがん患者さん自身に対する再発抑制効果は、前述した術後補助化学療法のようなエビデンスのある治療法以上に「永遠に誰にもわからない」ということになる。

 

かといって患者会で、患者さん達が良いと信じている食事療法を無下に否定するのも、実は結構難しい。

医学的な妥当性がないと断じたつもりが、当の患者さんと家族の真摯な努力と意欲まで否定されたと受け取られかねないからだ。

そういった訳であまりストレートな回答しても、質問者の気分を害し反発を買うことになるで、高額なものは避け、極端なことはしないほうが、いいのではと助言している。

 

ただし、以下のことだけは伝えている

・食事を楽しめないものはよくない→何のための人生かわからなくなるし、ストレスとなる

・本来の栄養摂取が阻害され、体重減少を来すような食事療法は避けた方が良い(玄米食なども含む)→筋力、免疫力、体力が減る→寿命が短くなる

・野菜ジュースはかなりの糖質が含まれるので、注意が必要。

 

ーーー

 

第6回東京支部会(NPO法人宮崎がん共同勉強会)

がん患者さんやその家族、あるいはがんについて興味ある人は誰でもご参加いただけます。

当日は女性看護師も出席しますので、女性の方々もどうぞ。

 

ご自身あるいは当該がん患者さんの診療情報をお持ちください。

セカンドオピニオンほどではなくても、応用の利く助言ができると思います(ただし個別相談ではなく、出席者全員の前での助言となります)。

 

 

開催概要は以下のリンクをご参照ください。

https://sites.google.com/site/miyazakigkkb/

 

なお

第7回は7月16日土曜日14時から17時を予定しています。

 

 

2016-05-02 19:52:10

質問と回答: 主治医が緩和ケアチームへのコンサルトをいやがる場合どうすれば良い?

テーマ:質問と回答

もう20年ぐらい前、自分が医学生の時、大学病院の教授回診ですごい光景を目撃した。

研修医の主治医がベッドサイドで受持患者の病状を説明していた。
もともとその内科教室(各科の医局のことを指す)の専門分野の疾患の精査目的で入院したのだが、入院中に別の内分泌疾患(ホルモン産生下垂体腫瘍など)が見つかった。
その内分泌疾患領域は別の内科学教室が専門的にやっているので、そちらにコンサルトしましたといった旨を主治医が教授に説明したところ、その教授は突然英語でその主治医を罵倒し始めたのだ。

もちろんその場にいる患者さんにはわからないように英語に切り替えたわけだが、急に緊張した雰囲気になった場面で患者さんはきょとんとしている。
要は「他の内科学教室に頼るとは何事だ!なぜ君やうちの内科学教室で診きってやらないのだ?」という叱責だった。

大学病院では各専門領域の疾患の研究診療をおこなっているが、患者さんによってはそれから外れた疾患や症状を持っていることがある。
そういった場合、医師は患者さんのために専門外であっても、時間外であっても無条件に問題解決に当たることが当然という意識を持っている。
パターナリズム(父性主義)といって、医師が患者さんのためなら、ほとんどすべてにおいて良い方向となるような決定をして当たり前、という考え方が昔からあるのだ。
医師の独断の様にも見えるが、難しい理論や判断は患者さんに説明しても理解できないから、患者さん側としてもかえって任せたほうが安心で楽だということが伝統的に受け入れられてきた。

自分は医師国家試験合格後、その内科学教室に入局した。
その後外部の関連病院に派遣されていたが、15年ぶりにその大学病院の内科学教室にもどったときは驚いた。
あれほど自分の教室で患者さんのすべての病気を診ると言う方針だったものが、専門領域の以外の余計な検査はするなと言う方針に変わっていたからだ(まだ同じ教授がいたというのに)。

これは高齢化が進み、複数の疾患を持っている入院患者さんが増えたこと、大学病院の入退院ベッドの回転速度を早め、入院期間が長くならないよう上から圧力が高まったことなどがその要因だろう。

専門領域関係なくすべて任せてくれと言う古い診療スタイルは

・サービス精神
・病気は治すものだ

という土台からなっていた。
ところが最近は専門化が極端に進んできたため、専門外の事にはあまり関わりたくないという意識が出てきている。
また抗生剤で感染症を治す、あるいは手術で完治を目指す病気より、生活習慣病のように病状をコントロールして病気と折り合って生きていく場面が多くなったため、短期決戦ではすまなくなってきた。

近年セカンドオピニオン外来というものが広がってきたが、主治医がいい顔をしないとか、あるいは申し訳ない気がして、患者さん側からはなかなか頼みづらいとの声がある。

セカンドオピニオンのための紹介状を書いてほしいという患者さんから頼まれたとき、主治医は医師自身の度量とサービス精神が否定されたような感覚に襲われて、ついむっとした顔つきになるのかもしれない。

しかし今の時代、主治医の力量の範囲で患者さんの病状と不満をすべて解決するのは難しい。
したがって、セカンドオピニオンへ紹介希望があれば、すぐに承諾してくれる医師が今後増えてくるものと考えられる。上記のようにいい顔をしないかもしれないやや古いタイプの医師は徐々に減っていくだろう。

同様な構図で主治医に緩和ケア外来あるいは緩和ケアチームへの紹介依頼というものがある。

ここで4月9日の共同勉強会東京支部で出た話題を紹介する。

がん症状緩和が不十分と考えられ、患者さんが主治医に緩和ケアチームへの紹介をお願いしても、いい顔をしない医師がいる。
特に年長でベテランの医師。
患者会ではそういった融通の利かないベテラン医師が自然淘汰あるいは引退するまで待たなければならないのか?と言う意見が出ているらしい。

最近、診断時からの緩和ケアが重要と言うことは、厚労省が主導する緩和ケア研修会でも強調されている。
従来緩和ケアと言えばターミナルケアつまり終末期患者さんへの医療とされてきたが、診断時から緩和ケア外来の併診があった場合は、抗がん剤治療がよりうまくいって予後が改善するという報告が出てきた。
そのため病院長などの管理者も受講するよう勧告がなされている。

多くのがん患者さんを抱える病院では担当医が多忙で、患者さんとなかなかコミュニケーションをとる時間がない。
そのためお互いの意思疎通に問題が生じやすい。医師は限られた時間で、できるだけの事をして患者さんの治療をうまくいかせようと頑張っている一方、患者さんはそんな多忙な主治医の状況を見て、なかなか時間をとって相談がしにくい。
医師が考えている治療戦略の背景と、患者さんが優先したい価値観の背景を、お互いが十分知らないが為にすれ違いが生じていることで、不満がたまりやすいのだ。

その問題と解決法については、ここではリンクを提示するかわりに、あまり深入りしないが、次のように回答した。
ーーーー参考リンクーーーーー
大腸癌化学療法のつらさをどう伝えるか
http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-11412767448.html

質問: 病院の対応がわるいのはなぜ?
http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-11478473690.html

患者さんのための乳がん診療ガイドライン④上手なコミュニケーションとは
http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-11033487372.html

ーーーーーーーーーーーーーー

一見融通が利かない様に見える医師も、長年の経験を元にした信念を持ち、治療医としてがん治療の進歩について行こうとしている。
実際がんの診療というのは常に進歩しているが、医学的妥当性だけでなく、患者さんの価値観を知った上で満足度も考慮しなければならなくなってきている。

となると患者さんが要望した緩和ケアコンサルトを渋る場合は、説得あるいは誘導する必要があるだろう。
それがうまくいかなくても、患者さん側はみんなで結託してあの手この手で働きかけ続ける必要がある。
というのは、そうしないとそういう患者さん側のニーズが増えていると言う事に担当医が気付くのが遅れるからだ。
ここで大事なのは----
・自分が一番困っている事、気にしている事とその理由を箇条書きにして、事前に手紙として郵送しておく事。
・あるいは事前に受付にその手紙を渡しておいて電子カルテにスキャンしてもらうともっと良い(握りつぶししにくくなる)
・看護師や薬剤師に事前に渡しておいて、手伝ってもらう事も有効。-----

確かに主治医の機嫌を損ねる、あるいはいやな顔をされるのは気分の良いものではない。
しかし、これは患者さん自身の今後の治療の快適さだけでなく、これから治療を受ける患者さん達に多大な影響を与える大事な「社会貢献」なのだ。

そしてそれは、当初いやな気分になった主治医にとっても、長い目で見るとがん治療をうまくいかせる、あるいは患者さんから感謝されるという大きなメリットを享受できる事になる。

誤解を恐れず表現すると「患者さんは主治医を教育する義務がある」と言っても良い。

医療関係者には反感を買うかもしれないが、この真意は結局医療関係者だけが一生懸命努力してもうまく行かないし、患者さんも努力して両者の関係性を改善していかないと最善の治療とならないからだ。

相手を変えようとしても変えられない事が多く、それは大変なストレスとなる。
しかしその相手との「関係性=つきあい方」は変えられると言う意味ととってほしい。


ーーーーーーーーーー
NPO法人宮崎がん共同勉強会 第5回東京支部会開催告示

がん患者さんやその家族、あるいはがんについて興味ある人は誰でもご参加いただけます。
当日は女性看護師も出席しますので、女性の方々もどうぞ。
ご自身あるいは当該がん患者さんの診療情報をお持ちください。

セカンドオピニオンほどではなくても、応用の利く助言ができると思います(ただし個別相談ではなく、出席者全員の前での助言となります)。

事前に人数確認が必要なので、参加希望者はメッセージ機能で当方に1週間前ぐらいまでに事前連絡を御願いします(連絡先記入はアメブロで禁止されています)。

時間:2016年5月14日(土) 14時から3時間ほど
場所: 東京JR新橋駅近くの会議室

参加費用: お飲み物代含めて1000円

開催概要は以下のリンクをご参照ください。

https://sites.google.com/site/miyazakigkkb/

今後は基本的に毎月開催する予定です。第6回は6月11日土曜日11~14時の予定です。

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