炭水化物摂取とがん⑤糖質制限の抗腫瘍効果 | がん治療の虚実

炭水化物摂取とがん⑤糖質制限の抗腫瘍効果

極端なまとめ方をすると...
がん細胞はブドウ糖をえさに増殖するし、糖質食(炭水化物食)は高血糖になりやすい→余計なインスリンが分泌され、それががん細胞増殖作用を持つ。
以上から糖質を極端に制限すればがん細胞をある程度抑制できるのではないかという理論が出てくる。

実際、動物実験で糖質制限食(ケトン体食)はがん細胞より正常細胞に利する結果が出ている。

ケトン体食自体が抗腫瘍効果を持つという報告が次々と出ているが、カロリー総量や摂取脂肪の種類は関係ないとされている。

さて理論的にも動物実験でも糖質制限食の抗腫瘍効果が明白なら、なぜがん治療の現場では話題になっていないのだろう?

少なくとも日本臨床腫瘍学会や日本癌治療学会では話題になっているのを見たことがない(筆者が知らないだけか?)。

ところがASCO(米国臨床腫瘍学会)ではすでに人間での臨床試験が進行中という報告が出ていた。

ケトン体食で実際に腫瘍が縮小しているケースもあり、興味深い報告だ。

つづく....