2010-12-31 10:11:36

近藤誠氏の「抗がん剤は効かない」に対する反論まとめ<後篇>

テーマ:近藤誠氏への反論
近藤誠氏の文藝春秋記事「抗がん剤は効かない」に対する反論まとめ<後篇>

繰り返しになるが近藤誠氏の主張の問題点は2点ある。

・精巣がんや絨毛がん以外の固形がんに対する抗がん剤は延命効果なし、効かないという前提でそれを支持する根拠のみを集めて印象操作していること

・抗がん剤が無効だと断じてもその代わりの治療法についての言及がない(ご自身の専門の放射線治療は別でも局所療法にすぎない)。そのためがん患者さんに無用な不安感を与えるのみで救いの手がないような印象を与える。

もちろん抗がん剤が発達しても不十分であることは分かっているが、現時点では無治療よりずっとましともいえる。


近藤誠氏の主張は簡単なたとえで言うと
「車社会の発達で年間5000人もの交通事故死亡者が出ているから車はすべて廃止すべきだ」という極論と同じです。車がなければ交通事故死する人は減るでしょうが、物資輸送が滞り莫大な餓死者が出るでしょう。

医師側は治療理論の専門化にはまり、患者さんはメディア情報の多さに惑わされ、両者のがん治療の認識の乖離が進んでいる間隙を突いた記事とも言えるでしょう。
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コメント

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9 ■Re:&gt;近藤誠氏の主張は簡単なたとえで言うと

>しょうさん
1/21のエントリーで回答させてもらいました。
ご参照ください。
副作用は確実にあると言う言葉の語弊が問題で別の機会に解説したいと思います。

8 ■解説ありがとうございます

近藤氏がどんな医師であれ、文言春秋という媒体(読書家の父もよく読んでいます)、慶応大学病院の現役医師という肩書からすると、社会的に影響が少なからずありそうで、責任の重さを感じます。
私ががん患者でなければ、「そうなんだ~、抗ガン剤って苦しいばっかりでいいことないんだ」と軽く捉えていたかも。
週刊文春で一線で活躍される腫瘍内科医の方が反論を出されましたが、お忙しい臨床医の先生が出てこられたことに、事の深刻さを感じました。
私のような素人は、何がおかしいのか(本気で調べればある程度は確かめようがあるのかもしれませんが)、sho先生のように専門医の方が解説していただければ、やっと理解ができます。
本当にありがとうございます。
これからも、患者の役に立つ情報をよろしくお願いいたします。

7 ■>近藤誠氏の主張は簡単なたとえで言うと

この車のたとえは明らかな間違い。
車にたとえるなら、近藤氏は車社会から受ける利益は(全く?、少ししか?)ないのに、交通事故で多くの死傷者が出ているから、車は使うなと言っているのです。
つまり、抗ガン剤は治療効果はあるけど副作用もあるから使うなといってるのではなく、治療効果は認められず副作用は確実にあるから使うなと主張しています。
患者として知りたいことは、治療効果があるかないかということ。
車にたとえるなら、車社会から受ける利益があるかないかということ。
そこが論点

6 ■Re:勉強になりました。

>さなさん
コメントありがとうございます。
反応がありますとブログを書くエネルギーとなります。
よりいい方向へといろいろ工夫することが将来につながります。
厳しい状況の患者さんほどちょっとしたことでも喜んでくれますよ。

5 ■勉強になりました。

抗がん剤は治癒できるものではないですが、延命はできると思っています。ただ今私の叔父が末期のガンで少し延命できていると信じています。
それぞれの主張はあると思いますので参考になりました!

4 ■Re:一連の記事、ありがとうございました

>setakanさん
これはわざわざコメントいただけるとはとても光栄です。
setakanさんのような思慮深い文章は書けないのですが、目指す方向は同じと思います。
やはり医療界のみに閉じこもっているのではなく患者さんに近いところでの情報発信は重要だなあと感じています。
近藤誠氏の件でも世間の誤解を最小限に食い止めたいという意味で協力させてもらえればありがたいです。

3 ■Re:癌治療について

>study2007さん
大変うれしいコメントありがとうございます。
study2007さんのように実際にがんと闘ってかつ情報収集も精力的に行っている方の根性には敬意を表します。
そちらのブログもよく参考にさせてもらっています。自分の専門外領域の最先端まではとてもカバーできないほど情報があふれていますので、自分の師匠の日本を代表する臨床腫瘍医も数年前にギブアップ宣言を出していたんですよ。
また来年もいろいろ教えてください。

2 ■一連の記事、ありがとうございました

shoさん、一連の記事ありがとうございました。
最近また件の先生は『あなたの癌は、がんもどき』という
本を12月7日付けで出版したようです。良識ある皆さん
が惑わされないように、私たちもしっかり発言していかな
ければいけませんね。来年も頑張りましょう!

1 ■癌治療について

shoさん

今年は終盤になって2つの良いブログを発見することができたと思っています。1つは呼吸器内科医さんのブログ(というか勉強用のメモ)。もう1つがshoさんのブログです。
私も遠隔転移を有する癌患者ですし、これまでに沢山の癌患者さんと知り合いになるなかで、この病気がどれ程手強く、また苦しいか、その一端を体感してきたつもりです。

その流れの中で強く感じるのは、今回の近藤氏の様に、いい加減で下らない「思い込み」をマスコミに流布し、酷いばあいは自前のクリニックで終末期の癌患者さんを食い物に小銭を稼ぐ「医師免許所持者」の方々への怒りです。
その一方で、(いくら苦しいからと言っても)そういった医師に易々とひっかかり、かつ、いい加減なデマを拡げるキャリアの役割を担う患者、家族、遺族等の「協力者」にもそれに準じた怒りを禁じ得ません。

shoさんの「科学的により確からしく、有益な情報を患者さんに届ける」という意図と、ブログや勉強会を通しての活動を私は支持致しますし、感謝の様な気持ちも抱きます。

愚痴のような、詩的な感想のようなコメントになり恐縮なのですが、一言挨拶をと思い書き込まさせて頂きました。来年も何卒よろしく御願い致します。
study2007

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