前後に引き伸ばされた胸

樽状胸_みやざき鍼・灸


いわゆるビア樽状胸と一見よく似た形です。ビア樽状胸は肺気腫などで、息が吐ききれず肺に空気が残り、胸郭が内側から段々と拡げられて前後に膨らんだ胸の形です。"内から前後に押し広げられた胸"と呼んでよいと思います。肺の病気があってその後に出来る胸の形です。


対して、こちらの"前後に引き伸ばされた胸"は、いわゆる健康な人にもよく見られます。ビア樽状胸の人が割りに細身胸の上部まで、競りだしてきてるのに対して、この"前後に引き伸ばされた胸"の人は恰幅の良い小肥りの人に多いと思います。背中が丸くなって前傾み気味頭を前方に突き出してます。胸の上部(ノドに近い方)はあまり前に飛び出しませんが下部(お腹に近い方)ほど前に飛び出してきます。アバラの下部(第8~11肋骨)の先端が前の方へ凸してる方も多くおられます。


おそらく、前傾みで背中を丸くする姿勢を長期に渡ってされてきた結果の姿勢だろうと想像されます。ただちに重大な病気というわけではないのですが、私達鍼灸師から観ると、ここに"未病"という病の芽があるように見えます。


まず、背中が丸く頭が前に突っ込んだ姿勢で腕が前にぶら下がります。これはすぐに肩コリへと繋がります。実際に大抵酷い肩コリを訴えられる方が多いです。

また、胸が閉じやすいので息が浅くなりやすいです。これとどの程度関係があるかわかりませんが、赤ら顔で血圧が高くなりやすい人が多いように思います。もしかすると、心臓の収まる縦隔内が陰圧になって、血圧を上げるような反射が働いているのかもしれません。(この血圧が上がる仕組みは、あくまで私見です。鵜呑みにしてはいけません。)

手のひらを背中や胸に当てると、血行不良の部位や淀んだリンパが胸郭周りにあちこちと見つけることが出来ます。


西洋医学の世界からみて健康であっても、私達鍼灸師の感触から言うと、


"胸が前後に引き伸ばされた胸"は、多くの"未病"を育てている


と言うのは実感としてかなり確実だと言えると思います。


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