昨日の西宮は一日強い風が吹いていました。木枯らしだったようです。気温は下がり不安定な天気が、冷たい風を伴いつつ続きました。


ときおり、ぐぅお~と少し怖さを感じるような音がして、建物が小刻みに揺れます。窓ガラスは四六時中カタカタと音をたてています。

突然、雨が降りだし、そうかと思うと晴れ間が覗きます。晴れたなと思い空を見上げると、かすれた絵の具でハケで乱雑に撒き散らしたような筋状の雲が方向も定まらず浮かんでいます。大気の動きが不安定で上空の風向きもあっちゃ向きこっちゃ向きしているようです。


こんな時は当然、「からだ」も不安定になります。私自身の「からだ」を観察すると、まず手先足先・首筋が冷えてきてます。気温も下がってきて空気の動きが体温を奪います。冷えてきて当然です。

そこで、肩にタオルを入れて服を重ねて温かくしてみました。その結果指先は温かくなったのですが、なんだかどことなく寒い感じがして落ち着きません。ソワソワした感じが残ります。風邪かなと思い鼻まわりやノド回りを調べてみましたが、そんな感じでもないようです。

そこで、脈を見てみることにしました。脈を見てみると、少し硬くなって沈みこんできてます。もう冬の脈が少しでてきてます。(私達、鍼灸師は脈を見て、季節の身体の変化を追います。これを正常な反応と見なし、ここからのズレ具合から「からだ」の不調を探すのです。)その上に、少し弦脈がでてます。特に左手がハッキリでてます。この弦脈というのは、ストレスなんかで動脈の血管壁が緊張した時に見られる脈です。特に精神的に変わったことはなく、思いあたる節がありません。

今度は自分の胸やお腹を観察してみました。すると、左の背中から正面に向けてあばら骨の内側へボヤーとダルい感じがあります。もっとみると、左のあばら骨が縮んで持ちあがっています。この左あばら骨は私の弱い所で緊張やストレスでよくここから体調を崩します。ストレス性の反応のように見えます。

一応ストレスということにしておいて、左脇腹~正面をゆるめる体操をしてみました。すると、見事、ソワソワ感はなくなりました。同時に身体全体が温かく感じるようになり落ち着いた感じになりました。温めても取れ切れなかった寒さが取れたかんじです。脈も弦脈が消えました。ストレス性の反応だったようです。おもしろいことに冬の脈と思った沈んだ感じの脈も少なくなりました。確かに冬の脈に移行するのはやや早いかもしれません。一時的に冷えて冬の脈と同じ反応が出ていただけなのかもと思いました。


さて、とりあえず解決したのは良いのですが、どうももうひとつ納得がいかないのです。脈や背中から見ると緊張や精神的ストレスの反応に似ています。けれども、よくよく考えても、思いだしても心理的なものは見つかりません。


やっぱり寒さからくる冷えと思う方が自然なタイミングです。そこで、違う考え方をしてみることにしました。

《寒さという刺激もストレスである》

もともと、セリエのストレス学説では、精神的なものだけがストレスではありません。寒さや暑さ、水に浸かると言った物理的刺激も含んでいます。

ここから

寒さというストレス

交換神経興奮

弦脈・ソワソワ

血行不良
冷え感


と考えた方が自然です。珍しいパターンを見つけてしまったのでしょうか?

いや、むしろ、そう考えるのは不自然な気がします。それは、以前から当たり前のことのように目の前で起こってきたことなのではないでしょうか。


ストレス=心理的・精神的なもの

寒さ・冷え=代謝の低下

図式的に思い込み過ぎていて盲点になっていただけのように思います。



このような盲点は、他にも沢山、「からだ」の中に隠されているのだろうと思います。「からだ」の探検はまだまだ続けていかなけばならないようです。



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