44メモ:捻る動きと体軸
背骨を捻るという動きは、背骨を軸にした回転運動を行うということです。この回転軸まわりの動きを左右対称に分解してみて観ると、椎骨の左半分と右半分は逆方向に動いているはずです。回転運動なので当然です。
上から見て時計回りの捻りなら、頭に近い方の椎骨の右半分は 後ろ向き滑ったことになりますし、左半分は前向きに滑ったことになります。右と左で違う種類の動きをしていることになります。当たり前です。
ところが、椎骨と椎骨の間にある椎間関節は左右1つづつあります。このことを念頭に置くとさっきの当たり前は違う意味合いを帯びてきます。つまり、椎骨が捻る動きをする時は左右の椎間関節で向きの違う動きをしていることになるからです。
上から見て時計回りの時は、右の椎間関節は後ろ向きに滑ります。この後ろ向きの滑りは実は背骨を後ろへ反らす(後屈)時の関節の動きと同じ向きです。
左の椎間関節は前の方へ滑ります。これは背骨を前に倒す(前屈)時の関節の動きと同じ向きになります。
つまり、椎骨の関節の上から見た動き向きに注目すると、捻るという動きは前屈と後屈を同時におこなっているようなものなのです。
さて、ここで右の椎間関節の後ろ向きの滑りが何らかの理由で悪くなったとします。この滑りが悪い状態のまま、上から見て時計回りの捻りをするとどうなるでしょう?
左の関節が右の動きの足りなさをカバーする形で前へ余分に滑る―というのが答えです。トータルとしての捻りの角度は確保されます。
けれども、それには副作用が伴います。回転運動の中心が背骨の右よりに移動してしまうということです。動きの中心が右に移動するということは、体が右へ傾いてしまうということです。
また、動きが前方への滑りしかないので回転運動というよりは、前へ傾く=前屈の動きに近くなってしまいます。
これが私達が身体を真っ直ぐ捻ったつもりが右へ傾いたり、前かがみになってしまう理由です。
人間の背骨は24個の椎骨が積み上がるように出来ています。その間に1対づつ計48ヵ所の椎間関節があります。1~2ヵ所動かない場所があっても他の関節が余分に動くことによって全体の動く範囲をカバーします。だから私達は椎骨の間の関節が1~2ヵ所動かなくてもそれなりに動けてしまうのです。そして、その分、背骨は様々な方向に傾いてしまうという結果に陥ってしまうのです。
まとめると
となります。
これを逆手にとる形で体を動かすことも出来ます。【吊り上がる】ように背骨をタテに伸び上がって背骨の真ん中の軸がぶれないようにゆっくり動かしていくことです。すると反対に動かない関節があらわになって少しづつ動かすことが出来るようになってきます。
これもまとめると
ということになります。
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