ウイルスと「こころ」




   現在、私達の「こころ」はウイルスという言葉に敏感です。鳥インフルエンザウイルスだ。SARSウイルスだ。と聞いた途端「こころ」がザワメキだします。このザワメキには、何か特殊なものが隠れているいるような感じです。単純にウイルスが怖いといったものではないようです。






   昔の人たちも、伝染病を怖がりました。東洋医学の世界では、外邪と読んでいます。外からやってくる「よこしま」なもの、邪悪なもののという意味です。




  この外邪について残された文献をさかのぼって見ていくと、現在私達がウイルスを怖がるような仕方の怖がり方をしている部分にぶつかります。




  「鬼」、「虫」といったもの達が、外邪の中に入っているのが見つかります。


「鬼」とは、死んだ人です。「虫」とは、目に見えない妖怪・生き物です。


現在の日本語の中にも、「鬼籍に入る」とか、「虫の居所が悪い」という表現の中に残されています。






「死んだ人が外邪(鬼)となって、私達にまといつき病を起こしている」とか


「虫という見えない妖怪が、私達の身体の中に入り病を起こしている」考えたようなのです。






これは、現在の私達がウイルスという言葉を怖がる怖がり方と同じタイプのもののようです。


一言でまとめると




《目に見えないので防げない、この世ならぬモノ達が突然襲ってくるかも知れないという恐れ》




です。




  そして、この背後には以下のような世界観が透けて見えてます。




「この世界はわからないことだらけで、私達人間から見ると世界は不条理なこと満ちており、いつでもそれらが襲ってきてもおかしくない」





ということです。




  すると、ウイルスの影には、リーマンショックや地震といったものまでが隠れているのかもしれません。でなければ、横を通りすぎていくダンプカーを怖がらず、日本では発症者が出る前の鳥インフルエンザを怖がる理由がわかりません。




  昔の人達も、この「恐れ」と戦ってきました。


外邪を、鬼や虫といったもの達から切り離していき、


天の気や八風といった気候や季節の仕組みの中に位置づけたり


邪というものが、身体の中で発生する仕組みを考えたりしました。




  「目に見えないものにちゃんと位置づけを与えること」によって、やたらと怖がることを減らしていこうとしたのです。


ウイルスを怖がる現在の私達にも参考になる考え方ではないでしょうか?


そして、みずからの「からだ」のことを知っていくの、このことの一部ではないかと思います。










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