日本形成外科学会 in 福岡〜その2〜 | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

学会明けで予約が大変混み合っており、ご迷惑をおかけします。


さて、前回の続き。学会2日目。
朝は仕事前に旅(いえ出張)RUNを楽しみました。
櫛田神社
途中の櫛田神社。
那珂川
中州あたりにて。

この日のお仕事はお昼のランチョンセミナーでの講演。当院でリピート率ナンバーワンのALma lasers社製 新型テノールと、同社のアクセントウルトラ・Vシェイプについて。
長期的な結果に基づく、テノールのアンチエイジング・加齢の進行を遅らせる維持治療としての有用性やVシェイプの顔面脂肪減量に伴う引き締め効果などをまとめてお話しさせて頂きました。
会場はほぼ満席。前日に引き続き、有り難い限りです。知り合いの高名な某先生が一番前のど真ん中に座っておられ、厳しい質問が来るのかなと思っていたのですが、後で伺うと「だって、ギリギリで来たらここしか空いてなかったんだよ」と苦笑されていました(笑)
美容外科医ではなく形成外科医主体の学会なので、他のセミナーのようなバリバリ形成外科的内容ではないセミナーは席が埋まるのか危惧していましたが、一安心です。
これで私のお仕事全て終了。あとは聴衆となって、お勉強に励みました。

学会では各メーカーさんの新しい機器の展示もあり、情報収集をしました。
ぜい肉取りの脂肪減量機器やピコ秒レーザーが目立っていました。ただ日本ではまだまだこれらはメジャーではありません。
私自身は今年の世界的流れであるこの手の機器を所有し、実際に使用しており、好感触を得ています。しかしながら国内ドクターでの情報共有はこれからというところでしょうか。

そんななか、ピコ秒レーザーに関して、葛西形成外科の葛西健一郎先生のハンズオンセミナー講演がありました。国内のレーザー治療の第一人者として尊敬しているドクターのお一人です。豊富なデータをもとに、その有用性や問題点などを講演されました。ピコ秒レーザーは、入れ墨に関しては驚くべき好成績。私自身もその切れ味の良さに驚いています。今まで回数がかかるのが当たり前の入れ墨治療が、ほぼ半分から1/3くらいの回数で終了するという、世界的にも「game changer」として広く認知されつつある機器です。
但し、アジア人にとっては入れ墨よりもシミ治療の効果に関心が高まっています。葛西先生はもうIPL(フォトフェイシャル)は不要で、治療するのを止めた、このピコ秒レーザーが全て凌駕しているというお話しをされていました。台湾などでもこの手の報告が多くなってきており、時代は変わっていきそうです。
当院で導入しているピコ秒レーザーpicowayも、もうすぐ新しい波長が追加されます。それによって、ますます現実味を帯びてきそうです。
アジアにおいてもレーザーを主に仕事している高名な医師の多くがこの機器を導入し始めており、日本も同じです。うすぐ治療法も確立されていくのではないでしょうか。
フォトIPLは熱でシミを焼いてしまうのに対して、ピコ秒レーザーは熱作用が非常に少なく、短い時間(ピコ秒)の特徴であるレーザーエネルギーによる音響効果、機械的効果によってメラニンを破壊します。
もちろんIPLは、当院で所有しているICONのような幅広い波長を効率的に照射してシミと皮膚の張りの両方を改善するタイプ、サイトン社のBBLのような切れ味鋭いフィルター交換式のタイプがあり、双璧と言えますが、ここにピコ秒レーザーがどう組み込まれていくのか、今後の流れに興味が持たれるところです。

機器が高額なのが欠点ですが、金銭の問題ではなく学問として面白いピコ秒レーザーは、好奇心をくすぐってくれる機器です。

そして、夜は美容系のドクターの集まり。飯尾形成外科の飯尾先生、ヴェリテクリニックの室先生が幹事となって素晴らしい会を開催されました。
ふぐ
フグ、美味しかったです。

パーティ2

パーティ
二次会はルーフトップバーにて。

しかしこの会の最中に大きな揺れが。。。。
熊本での地震、驚きました。私の同級生が熊本で開業しており、心配していましたが無事は確認できました。ただ、まだまだ余震が続くようです。被災者の皆様の安全を祈願致します。

そして3日目。
アジアの美容医療などの演題で勉強したのち、ランチョンセミナーはピコ秒レーザーを拝聴。
昨日に引き続き葛西先生の講演と、また赤坂クリニックの吉家弘先生の理論的な非常に興味深い講演も。大変勉強になりました。
本当は最後に、さらにピコ秒レーザーのシンポジウムがあったのですが、その後の予定のために後ろ髪を引かれつつ会場を後に。
福岡空港に向かい、そのまま海外出張となりました。

福岡空港