美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

美容外科・美容皮膚科は怖いとか、よく分からないなどと思っている人も多いはずです。しかし、女性の多くは美に対する興味をお持ちのはず。どんなものだか、ちょっとでも興味があれば読んでみて下さい。
時々マニアックに走りすぎて、こいつ何が言いたいんだと突っ込みたくなるかもしれませんが、お許し下さい。

皆さんは美しくなる権利があります。全ての人が美しくあるために、少しでもサポートできれば幸いです。

なお治療に関する相談などは、クリニックの公式サイトにて承っております。

みやた形成外科・皮ふクリニック

http://www.toracli.com

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先週末から今週の火曜日にかけて、薬剤注入療法の勉強のためにスペインに出張してきました。
スペインは直行便がなく、行きはミュンヘン経由でバルセロナに夜到着。
翌日午前中にちょっとだけバルセロナを観光して、
バルセロナ
サグラダファミリア教会。人生2回目の訪問。やはり感動的です。

お昼に北部の地方都市サラゴサへAVEという高速列車で移動。午後に到着して、またちょっとだけ観光。
サラゴサ
聖母ピラール教会。

見所が沢山ある街ではありませんが、町並みは綺麗で素晴らしかったです。その日は夕ご飯を食べて、早めに就寝。すっかり疲れ果てて爆睡でした。

そして翌日はいよいよ出張の目的である、各種薬剤の注入による脂肪融解や皮膚質改善等の施術見学。Dr. カルロスによる治療理論とテクニックのお勉強。いわゆる米国や韓国など日本で一般的な理論、施術テクニックと全く異なり、興味深くお勉強しました。ヨーロッパでは植物成分を使った治療フィトテラピーが一般に普及しており、それを応用した注入施術。こんな成分にこんな薬効があるのかと、まるで漢方のような感覚です。日本で美容医療にこのような手技を応用したものは見られないので、深く勉強していくと面白そうです。新たな発見が色々あるかもしれません。
カルロス

14時頃に終了し、みんなでランチへ。ワインもがぶがぶ飲んで楽しく談笑しましたが、こんなに飲んで、その後仕事?と思いきや、「今日は終了」と。。。。さすがスペイン。

その日の夜にはバルセロナに舞い戻り、翌日朝には帰宅の途につきました。
ちょっと疲れた弾丸出張でした。

薬剤(注射薬)は最近我が国でも未承認のものが沢山医師個人輸入されています。しかし未承認であるがゆえに、医師の責任のもとで患者に対して使用することが義務づけられています。ただ、内容・成分が分からないものもあるのが事実。私個人は成分表示がないものに関しては輸入代行業者に情報提供を求めて、納得したものを使うようにしています。最近の風潮として、新しいものは我先に使う傾向にあり、「最新」がもてはやされます。患者側の要求は新しいものへと突き進んでいますが、安全性も重要です。医師も十分に内容を吟味しなければいけません。私自身も過去に急ぎすぎた失敗がありますが、何でも内容が完全に解明されていないと、やはり怖いものです。成分不明のものは使えないのです。今回は成分・効能は全部教えてくれましたが、少し植物療法を勉強しなければ、私自身のものとして使いこなせないなと痛感。植物療法の本をどっさり購入しました。
でも、非常に面白そうです。乞うご期待。


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注入剤で鼻を高くしようと施術を受けた人が失明というニュースが報道されています。

以前より注入剤のトラブルは報告されています。
これは注入剤の材料が悪いのではなくて、注入部位・手技などの問題です。血管の中に入ったり大量注入により静脈を圧迫したりして、血行の障害を起こして、皮膚が腐ったり、最悪眼球を栄養する血管まで詰まり失明するというもので、稀ですが世界的に報告されているトラブルです。ヒアルロン酸での報告例が多いですが、ハイドロキシアパタイト(レディエッセ)も最近は増えています。今回の例はハイドロキシアパタイトだったようです。
昔はコラーゲンを眉間に注入する時に皮膚が腐ったという報告、注意喚起がありましたし、全ての注入剤においてリスクになっています。

特に鼻に関しては、大量に打つと血管の圧迫や、高圧力によって傷ついた血管内に注入物が入りトラブルを起こす可能性があるとされています。ハイドロキシアパタイトは鼻に打つことが多いのと、製剤として硬さがあるので、扱いが難しいと言えます。

これだけ聞くと怖い治療のように感じるかもしれません。但し、その確率は非常に低く、喩えて言うなら麻酔の注射で意識を失う可能性、その中で失明は麻酔後に重篤な後遺症を残す確率に近いかもしれません。

治療手技がもっとも大きく影響を与えます。血管の中に注入するリスクというのは血管の位置・解剖を理解することで最小限にする事が出来ます。形成外科や皮膚外科という仕事では顔面の外傷や骨折、癌切除御再建などで顔面に分布する血管を理解する必要がありますし、何十回、何百回も手術で血管を見ています。しかし美容の診療・治療では血管を実際に見ることは殆どありません。
そしてレーザーを照射する治療とは全く違います。外科的な知識と技術の両方が必要です。机上で勉強しても顔面の血管、三次元的な解剖は完全に理解できないでしょう。

美容に関わる医師の技量向上のため、実際の人体を解剖しつつ注入剤がどう入っていくのかを検討するセミナーがあります。来月台湾で開催される国際学会でも目玉の一つになっています。手術等で幾度となく血管を見ている形成外科専門医はともかく、注入に関わる医師は1回でも良いから解剖を学んでおくのは重要な事だと思います。
私自身、形成外科専門医で良かったと思うことの一つです。

ただ、専門医だからトラブルを起こさないということではありません。海外でも非常に高名なドクターがトラブルを起こした例が報告されています。ある意味、偶然の積み重なりという部分もあります。一般医療でも、薬で重度の薬疹を起こしたりショック症状になったり、不幸にして命を落とすケースも毎年のようにあります。美容医療に限ってはトラブルを起こさないというわけではありません。魔法ではないのです。リスクは低い確率であっても、生じえます。
先日報道されていた、婦人科での手術時にレーザーで引火して大やけどを負った例があるように、どのような治療でも思わぬリスクはあります。

ただ、このことがセンセーショナルに取り上げられて、まるで怖い治療かのように扱われることが最も危惧されることです。ヒアルロン酸やハイドロキシアパタイトの製剤そのものが危険というわけではありません。


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週末は日本抗加齢医学会総会にて講演させて頂きました。
この学会は年々規模が大きくなり、今年はかなり盛大な会でした。
5000人を超える参加者だったそうです。

抗加齢

いわゆる美容医療分野だけではなく、サプリメントやライフスタイル、内科的なものなど多岐に渡るアンチエイジング関連において日本最大級の学会です。
メーカー主催のセミナーや形成外科、美容外科分野の学会とは異なり、学術的に広く総論的に抗加齢医学を学ぶことができ、非常に勉強になりました。

そのなかで、私が講演させて頂いたのはシンポジウム「抗加齢美容医療:手術か非手術か」にて機器を用いたしわ・たるみ治療についてです。他の演者の先生方は大御所、大学関連のドクターなどで、町医者の私にとっては恐れ多いようなメンバーの中でしたが、何とか大役を務めさせて頂きました。

特に今回の講演で重視したのは、いわゆる見た目の若返りrejuvenationだけではなく、本来の抗加齢、つまり見た目のアンチエイジングについてです。学会の趣旨に沿うような講演を心がけました。いかに若い状態の顔貌を維持していくか、改善だけではなく予防的な側面を考慮して、持続発振型の高周波機器(テノール)の利用価値などにも言及しました。未熟な内容であり、聴衆の先生方がどう感じたのか不安ではありましたが、無事に終了。


最近では学会だけでなく、各種のセミナーなどが毎週のように開催されています。私もこのブログで色々とその時の情報を書いています。
ただ、このような学術的な学会というのは別格です。本当の意味での講演、医学的な活動というのは、きちんとした学会で評価されるのです。私の仕事の大半は業者さんに関係したセミナー(学会内でも業者共催のランチョンセミナーなど)となる傾向にありますが、このような学術的講演も定期的におこなっています。
大学の教授や病院形成外科の部長をはじめとする学問として業界を支えている先生方に評価を頂き、このようなシンポジウムに呼んで頂くことは光栄なことです。形成外科学会の専門医として、然るべき立場から、営利に走りがちな美容医療業界に少しでも学術的貢献ができれば良いなと思っています。

そしてまた医師向けの医学書を自らの編集執筆で1つ、ある大学教授編集の分担執筆1つを依頼されて、現在奮闘中です。これこそが自らの評価であり使命であるという信念のもとに診療以外でも仕事をしています。
偉そうなことを書いても批判されるのがオチですが、堅苦しく考えずに好きな道を進んでいこうと思います。趣味と言えばそれまでです。

基本は、学会活動が偉いわけではなく、患者様から評価されることの方が上であり、まだまだ未熟である以上は、診療の技能向上が先決です。診療を疎かにせずにしたいものです。患者様から色々と教えて頂く事も多いので。
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近年は沢山の美容医療機器が登場しています。その多くがしわやたるみ、ぜい肉取りに関するものです。
ただ、美容医療で最もポピュラーなものはシミとほくろではないかと思います。都心部の美容専門のクリニックではそうではないかもしれませんが、やはり国内の治療総数で言うと、シミとほくろの方が多いでしょう。当院も美容医療専門ですので、たるみやしわ、ぜい肉取りなども多く施術していますが、シミとほくろについてもかなりの数、毎日のように施術しています。

実はこの2つ、結果を出すことが確実に出来る治療である反面、奥が深いのです。結果は出るが結果にブレがあります。
シミでは肌の問題、肝斑の有無や日焼け、乾燥などの諸条件に結果が左右されてしまいます。そのぶんだけ医師の経験と技術が重視されていきます。特に診断力と施術後ケア、説明など。施術の技術に関しても結果を大きく左右しますし、機器の選択も重要です。当院ではQスイッチレーザーというシミ取りでは代表的な機器を複数台所有しています。IPL、フォトと称される光治療器も用います。さらにはピコ秒レーザーという最新機器も導入し、シミ治療にはあらゆる手を尽くします。沢山機器があるからといって治療費を高くするわけにはいきませんが、良い結果を得るためには様々なアプローチが必要です。

ほくろでは炭酸ガスレーザーとQスイッチアレキサンドライトレーザーの併用療法を主に実施していますが、時には手術もおこないます。
特にほくろの場合は炭酸ガスレーザーをどのように使うかが腕の見せ所です。ほくろの存在する深さや大きさによってレーザーでは難しい場合もありますが、他院で無理と言われたほくろでもできるだけレーザーで治療をしています。
ここで重要なのが機器の選択です。板前と包丁の関係と同じくらい、機器は重要です。機器が良ければ結果も良くなります。逆に言えば、腕さえあれば機器の優劣だけではありませんし、長年使用しているやり方があれば、そちらの方がよいこともあります。
ずっとレーザー治療をしている医師からすれば、こんなの当たり前と思っていても、経験の浅い先生方にとっては難しいものもあります。

そのなかで私自身が使用しているのはスキャナ付き炭酸ガスレーザーです。スキャナ付きというタイプは非常に高額なのですが、個人的には一度使ったら普通の炭酸ガスレーザーには戻れません。患者満足度も大きく異なりますし、何より様々な事に応用できます。

実際には2種類を用いています。一つはCO2RE(コア)という機器で、熱発生がコントローラブルでオートマチックに近い感覚で使用できます。誰でもが良い結果を出せる機器です。この機器は本当に素晴らしく、様々な施術が可能な炭酸ガスレーザーの究極系ですが、そのぶん自己流の、ちょっと本筋から外れたことができない優等生です。
もう一つはアキュパルスという機器で、熱発生が強いため、上手く使用すれば良い結果が得られますが、手法というか技術の習得が必須です。気難しいけど味のある機器です。
自己流で使っていて良い結果だと思っていても、実はTipsとでも言うべき様々なテクニックがありますので、それを知り、練度を上げるほどに良い結果が得られるようになります。非常に深い部位に存在するほくろでも(取り残しても問題ないと判断できれば)綺麗に仕上げることさえできます。

機器による違いも面白いですし、だからこそ個々の機器の性能を理解して、自分流にアレンジしていくことが楽しくもあります。
この手の技術指導はメーカーを通じて個別や少人数で若手医師へと時々実施していますが、実際に見てみないと分からないことが沢山あるようです。

「みやた流」の治療手技というか、こだわりを発揮して治療できるのが、ほくろ治療の面白いところです。
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当院ではたるみ治療機としてウルセラシステム(高密度焦点式超音波HIFU)を導入しています。この機器には思い入れがあります。機器の理論を聞いた時に、これは絶対にこれからのスタンダードになると確信し、製造会社がアジアでの症例データを収集する際に日本の大学病院でという話が出た時、製品があるなら購入したいという強い希望を伝え、開業医の分際で研究に割入って導入したのです。当時はまだ米国でも承認を得ていない機器であり、製品として正規に販売をしていなかったことから、世界的にきちんとお金を出して購入した最初の医師となりました。

そのため、初期には臨床データ解析装置も設置して、モニターに協力頂いて実際の効果を得るための照射方法などを検討した経緯があります。その後あっという間に美容医療市場を席巻し、今やたるみ治療機器のスタンダードとなったのは、美容医療機器に興味を持っている患者様ならご存じの通りだと思います。


このウルセラシステム、照射時に痛みを伴います。そのため、当院では痛みを和らげるためにバイブレーターを使って振動を与えたり、冷却装置を用いたりします。我慢できないレベルではないですが、全く痛くないように治療してほしいと言われても、それは難しい機器です。
しかし、同類の製品(HIFUというジャンル)で、痛みが少ないことを売りにしている機器があります。このこと自体はもちろん間違いではありません。但し、理論が「全く」同じであれば、深部を焼灼することに変わりはないため、同じような効果を出すには同じ痛みが生じます。全く同じ理論で痛みは少ない、効果はもっと強いなんて謳うものもありますが、当然これは商業ベースの物言いです。医師である以上、これを鵜呑みにする事は出来ません。

では痛くない理由は何か。
一つには点状に焼灼する密度が低い場合です。隣接する焼灼点との距離が離れていれば、痛みが少なくなります。
最も大きな理由は、焼け方の違いです。超音波の焦点を絞って集束させる(ちょうど凸レンズで光を集めるのと同じ)機器ですが、この焦点の度合いが異なると、しっかり焼けるかどうかが変わります。焦点が甘いとあまり焼けない、つまり痛くありません。
実際に人体に当てた比較データがあるそうで、ウルセラは他と比較して焦点がしっかりと合って焼灼されていました。

同じ出力で同じ理論の機器であれば、痛みが違えば何か違うはずです。

逆にこれを利用して、効果を落とす代わりに痛みを減らすという考えもあります。
当院で導入しているベロHIFUという機器です。クリニックホームページ上ではまだ掲載していませんが、通院中の患者様には既に施術をしています。
フリーハンドのHIFU(ウルセラ)という位置づけで、おそらく焦点も甘く、また手を動かす速度で焼灼する密度が変わる機器です。
通常HIFUという機器は、スキャナが内蔵され、自動的に10~20個程度の焼灼点が決められた高密度/間隔で発生します。ベロHIFUはスキャナを搭載しておらず、自分の手を動かしてマニュアルで焼灼点の位置を移動させていきます。いかようにでも調整できるのです。
動かしながら照射すると痛みは殆どないですが、ゆっくり手を止めていくと痛くなってきます。
当院ではサーマクールやウルセラのような強いたるみ治療の後のメンテナンスとしてお勧めしたり、痛みが苦手な人のための軽いたるみ治療としても実施をしています。
効果の違いを利用して、同じ理論の機器を使い分けていくことも重要だと思っています。

しかし、理論が同じ機器で、痛くないから優れているというのは大きな間違いで、痛いということは実は効果の上では重要なのです。
これは様々な機器で同じです。超音波HIFUに限りません。特にコピー製品でその傾向が強く、我々医療側は正しい事を伝えなければいけません。

最近の美容医療、新しいものが導入される際には業者の言うことを医師が盲信し、いかに他と差別化するかばかりが考えられる傾向にあります。
賢い患者様はそれらをお見通しなので、我々サイドももっと勉強していかなければいけません。

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昨日は大手レーザー機器メーカーのシネロンキャンデラ社のユーザーズミーティング。
ユーザーズ

300名弱の参加申込という、レーザー関連メーカーとしては最大級と言える会です。
メーカーの宣伝ではなく、毎年、ユーザー(医師)の困っている話題や最新のトピックなどをバランスよく組み合わせて、意義ある会になっています。
会議場


ここ10数年ほど、同社からは毎年何らかの講演を依頼されていますが、今回は座長から講演まで幅広くお仕事でした。結構疲れました。
最初はレーザー脱毛で一番難しいとされる硬毛化、つまり照射によって毛が太くなってしまうトラブルについてです。1%以下の確率で起こるとされていますが、頭を悩ませる問題です。このセッションの座長をさせて頂きました。どの機器で実施しても起こる現象であり、生じてしまった場合の解決策も様々な事が報告されています。まだ結論が出ない領域ではあり、少しでも実りあるディスカッションができれば良いなと思いましたが、逆に言えば、これだという結論は出せないので引き続き次年度以降も論議は続くでしょう。

そして東京女子医大成人医学センターの根岸圭先生の「レーザー治療におけるスキンケア指導」という御講演でも座長をさせて頂きました。レーザー治療はただ単に照射すれば済む話ではなく、土台のスキンケアが上手くいかないと治療は台無しです。常日頃患者様にもしっかりそのお話はしておりますが、根岸先生の説得力ある指導の方法などとても参考になりました。相変わらず分かりやすく、切れのある御講演でした。親しくさせて頂いている先生なので、気楽に座長を務めることができました。

最後はピコ秒レーザーpicowayのセッション。東海大学形成外科の河野太郎先生を座長に、クロスクリニックの石川浩一先生、咲くらクリニックの小林直隆先生、赤坂クリニックの吉家弘先生とともにパネリストをさせて頂きました。まだまだ解明されていないことが沢山あるピコ秒レーザーですが、国内外でも入れ墨の治療には画期的な効果を得ています。治療回数が半分以下になり、多色に対応できます。これは革新的なことです。そして最近ではシミの治療にも非常に有効なことが分かってきました。今まで困難だったかなり薄いシミにおいても効果があり、炎症後色素沈着(色戻り)の確率も減りました。さらにはフラクショナルハンドピースresolveを用いる事でシワなどの治療にも期待が持たれています。これらを総合して討論しました。非常に面白かったです。実はこのセッションのバックヤードで、控え室で延々と吉家先生や河野先生とピコ秒レーザーの論議をしていました。この時の話しは学会での理論や証拠がある話ばかりではなく、個人の意見や考え方を主にしており、非常に勉強になりました。

シネロンキャンデラ社の日本法人は会社全体としては非常に真面目で、目先の利益に走ることなく、大きな視野で動いている会社です。アザの治療機器なども取り揃え、大学病院の医師からは古くから信頼されている会社です。私自身も20年くらいのお付き合いになると思います。世界的に業界No.1の座についたサイノシュア社とともに、レーザー業界の双璧です。この2社とも、やはりトップの企業になる訳がありますので、私が非常に信頼をしている会社です。
逆に目先の利益に走ったり、理不尽な行動を取るレーザー機器メーカーもあり、それに迎合すると、医師としての信頼を失い、単なる商売人になるため、このような会社とのお付き合いは私自身はお断りをしています。もちろんビジネスも大事ですが、そのために企業としての良心を失い、医師・患者を金儲けの道具としか思わなくなった企業はいずれ淘汰されていきます。この業界もなかなか大変な時代ですが、企業にはより一層コンプライアンスを守ってほしいと願っています。利益相反なく、業界を綺麗に。


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いよいよ紫外線が強い時期になってきました。

日焼け止めをしっかり厚く塗って、頻繁に塗り直し、ゴミを捨てに行くような短時間でもUVケアしないと駄目、日傘を差して、屋外スポーツは避けて、標高の高いところには行かずに、ビーチに行くなんて以ての外、SPF値は大きいものを、PAもプラスが多いものを。。。。

さあ、皆さん守っていらっしゃいますか??

理想と現実、なかなか難しいです。
好きなこともしないでUVケアに打ち込む生活も、本人が納得すれば良いかと思いますが、ほどほどが一番と思う人も多いでしょう。

日焼け止めの、肌に対する負担もそれなりのものです。シミのできる原因が日焼け止めかぶれ、なんていう患者さんもいます。特に紫外線を化学的に吸収する材料が入っているとなおさらです。
日焼け止めを使う時はしっかりと厚く、でも普段の生活ならSPFは高くない製品、刺激の強くない製品でも良いかと思います。日焼け止め(紫外線反射剤)は紫外線を反射する物理的なものであり、薄く塗れば反射しなくなります。厚く塗ったら白くなるのが心配でも、最近の日焼け止めは反射剤の形状加工技術が発達しており、基剤のクリームが肌の熱で馴染んでくれば白さはかなり目立たなくなります。塗る時は少し白くなるまで、そして慌てず少し待ってから、それでも白さが目立つところだけ少し伸ばしていくと使いやすいです。塗り直しも重要です。朝塗ったらお終いでは、途中から効果はありません。下地からなんて2時間ごとにできませんから、現実的にはファンデ(少しSPF値があるもの)を塗り直すだけでも良いので、気を遣えば良いのではと思います。スポーツの時は、メイクの綺麗さを考えるより日焼け止めの塗り直しを考えて下さい。
日焼け止めを落とす洗顔で肌を傷つけてしまうこともあります。ゴシゴシ擦って肌が傷んでしまっては本末転倒。
神経質に紫外線を気にするよりも、その前提である肌を健康にする事、しっかりした角質とキメ、こちらを優先して、その上で紫外線対策をほどほどに、が良いかと思います。
私はオッサンで色白美人女医さんではありません。患者様にに指導しながらもついつい日焼けしてしまいますので、えらそうなことは言えませんが。

さて、
紫外線とは何でしょう?紫の外の光線、つまり虹の色でいうと一番下の青から紫がありますが、さらにその下、外の色で、可視光線ではありません。
紫外線は危険、それは短い波長(長いと虹の上の方の色・赤や黄色、短いと下の方の青から紫)は化学的に人体への影響があるからです。紫外線より短い波長はX線、ガンマ線、つまり放射線です。紫外線も同じような作用です。そもそも地球は大気で短い波長をカットされたために、生物が生きることができるのです。大気がなくなり、全ての波長の光(=電磁波)が全て降り注げば生命は死滅します。燃えて消えるのではなく放射線で細胞が傷害されます。
よく日差しがジリジリと熱いのを紫外線が強いという人がいますが、あれは水分に吸収されて熱を発する赤外線に近い領域の光です。紫外線は浴びても痛くなく、数時間後から炎症反応が起こって、熱を帯び真っ赤になり、ヒリヒリします。ヒリヒリは数時間前の紫外線の作用なのです。本当の意味での焼け焦げる作用はありませんので即時ではないのです。放射能と同じなのがお分かり頂けると思います。
また紫外線のような光は、瞬間的には深くまで届きませんが、長時間暴露で深くまで届きます。つまり真皮などに影響が生じ、シワの原因にもなります。そう聞くと怖いですね。

では、紫外線だけが危険でしょうか?波長幾つ以下は紫外線のA波で危険とか、そんなのは人類が勝手に区分しているだけです。それより1 nmでも波長が長いと安全、そういうことはありません。ざっくり、波長が短くなるにつれて化学的な影響が強いと考えてください。目に見える青色の光だって少ないながらも影響があるのです。短くなるほど危険であり、放射能のように皮膚炎を起こします。DNAに傷害が生じます。
一方、波長が長くなるほど、人体は防御できるようになります。メラニンという物質があるのです。短いB波より長いA波の方が炎症より黒くなりやすい、これはメラニンという我々の身体のバリア機能が働きやすいから、これは美容にとっては大敵であっても、実は身体にとっては味方です。メラニンに感謝。
レーザー等で言われる、光吸収率というものがありますが、メラニンは波長が長くなるほど吸収率が劣るというのは、これを考えるとなるほどと思います。人体は上手くできています。

しかし、メラニンの吸収が少なくなる長い波長、つまり近赤外線領域もまた人体への影響があることが最近分かってきました。メラニンでは防げませんし、水への吸収もあります。深部へ到達し、熱を発生させる領域のこの光は、地球を温め生命として生きていくための環境を作る光でもありますが、浴びすぎは良くないようです。
私が親しくさせて頂いているクリニカタナカの田中洋平先生がこの道の第一人者ですが、素晴らしい論文を幾つか書かれています。近赤外線は老化を早めると。。。。

でもそうなると、暗闇で引きこもらなきゃ。。。。。
だからこそ、あまり神経質にならずに、光にだけ気を取られずに、肌を丈夫にするようなスキンケアが大事ではないかなと思います。もちろん日焼け止めは塗って下さいね。

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昨日、一昨日と日本美容外科学会(JSAS)に参加です。開業医の先生方を主とする美容外科の学会で、大学の形成外科を主とした学会とはまた異なった、自由な雰囲気があります。今回は聖心美容外科の総院長 鎌倉達郎先生が会長。学会は手術が主たるテーマになりますが、私は機器を用いた若返り治療全般についてと、世界初の脂肪融解レーザーSculpSureについて講演をしてきました。

学会JSAS

幸い今年はクリニックからタクシーで10分のANAインターコンチネンタルホテルが会場。仕事の合間で学会参加できました。ここ数年は毎年講演や座長をさせて頂いております。ランチョンセミナーは3年連続かも。。。。

まず初日の朝一番「ダーマルセッション」という時間枠で、「機器を用いた顔面若返り治療の現実と長期結果」という内容の講演をさせて頂きました。サーマクールやウルセラの治療効果の実際について解説し、脂肪や骨の萎縮に対しては結果を出せないので、その部分は糸やヒアルロン酸治療が必要であること、併用療法で長期に効果を得ていくことの重要性をお話ししました。また老化予防機器であるテノールがどれだけ長期間の結果を伴っているのかも、実際の症例を供覧して頂きながら解説、証明をしました。
個人的にはテノールの予防効果を最近は理論的にも実際にも証明できるようになり、患者様に対する推奨度はどんどん上がっています。そして実際にお受けになって満足される、数年間リピートを続ける方の数も増加中で、この患者様達が当院のアンチエイジング治療のベースとなりつつあります。

JSAS演者

右から演者のあらおクリニック荒尾直樹先生、座長をしていただいたクイーンズスクエアメディカルセンター皮膚科の尾見徳弥先生、演者のクロスクリニック石川浩一先生と一緒に。

そのままクリニックにとんぼ返りをして、その日は通常診療。翌日もお昼に少しクリニックを抜けてランチョンセミナーの講演(座長 湘南美容外科総院長 相川佳之先生)。
「Non invasive laser body sculpting system SculpSure(スカルプシュア)の新たなる可能性」という題での講演です。この機器は世界で初めてレーザーで脂肪を融解、ぜい肉取りの治療をするものです。今までは凍結脂肪破壊のゼルティック社クルスカがメインとなっていた米国の機器販売が一変して、このスカルプシュアの参入で、双璧となりつつあります。実際に先月に出張したボストンでの米国レーザー医学会でも、部分痩身・ぜい肉取りに関してはスカルプシュアの発表ばかり。スカルプシュアとクルスカ、2つの脂肪融解機器が市場を引っ張っていくのでしょう。確実な効果があり、当院でも現在モニター施術中です。
当院ではこの2つの機器をメインに、セルライト除去や代謝亢進を兼ねる、顔面の施術をするという場合にはアクセントウルトラを、強制的な運動の補助にはACボディを用い、痩身治療をおこなっています。

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昨日は最新機器のセミナーで講演。
上まぶたを主としたたるみの治療器プレクサーについての医師向けセミナーでした。
Plexr

この機器はイタリア製で数年前から南ヨーロッパでは相当数が販売され、評価を得ているものです。昨年に個人的に親しくしている海外の業者さんから、アジアにおいて今後大きく展開していくので使ってほしいと依頼され、長期間テストをおこない、最近当院モニターさんでの施術もおこなうようになりました。
結果も出るようになり、やっとお披露目です。

エネルギーはプラズマを用います。国際特許を取っているそうですが、他機種と比較して大気中でもかなりしっかりとプラズマが出ます。プラズマは深部に到達せず、レーザーのような光熱作用を介さずに組織ダメージを与えます。難しい話になるのですが、レーザーや高周波との最大の違いがここにあります。これこそが今回のプラズマ機器のキーポイントです(専門家にとっては簡単な話ですが、一般の人には分かりにくいと思いますゆえ、理論は省きます)。純粋なプラズマではない部分もあり、それもまたこの機器の有効性を高めているのが面白いところです。

よって上まぶたのような眼球が下に存在する部位においても、保護することなく照射が可能です。またプラズマ特有の蒸散作用によって、高密度にかつ安全に皮膚を破壊していきます。破壊された、つまり多数、微小に欠損した皮膚は治癒過程において収縮し、たるみを改善します。ただ、深くまでは到達しないために、上まぶたが治療の中心となります。他には眉間や鼻根のシワ、下まぶたや口唇周囲なども効果的とのことですが、まだ当院では上まぶたを治療してデータを得たばかりです。ハンドピースはエネルギーごとに3種類あり、ニキビやケロイド・隆起性の傷跡に効果的なものもあります。

コンセプトは面白く、最初は治療で二重まぶたが綺麗になるという触れ込みだったのですが、皮膚の薄い白人と異なり、アジア人ではなかなかそこまでの効果を得ることはできません。それに一重を二重にするというものではなく、加齢でたるんできた二重をしっかりと作り直すというものでしたが、誤った認識を受けることもありました。もちろん皮膚のみを収縮させるので眼瞼下垂には無効です。

実際の効果は手術によるたるみ取りに及ぶわけもなく、少し目がくっきりとする、たるみが軽減するというもので、施術を受けた方の意見では、他人から目がぱっちりしたと言われる、アイラインが引きやすくなった、二重の食い込みが若い頃のようになった、などなど、やはり皮膚が縮んでたるみが軽減した印象を与えます。
今まで上まぶたは手術以外ではあまり効果を得ることはありませんでした。もちろん手術が受け入れられる患者様であれば第一に手術を勧めますし、当院では相変わらずまぶたの手術はそれなりの症例おこなっています。
ただ、どうしてもまぶたに切開線を作る、傷跡や手術に拒否反応のある患者様には、効果は劣るものの、やっと選択肢ができたかなという印象です。もちろん従来もマドンナリフト、サーマクールアイなど様々な手法が試みられましたが、それらと比較して、高密度で広範囲、はっきりと皮膚を収縮させることのできるプレクサーは、理論上も実感も、効果としては上々であると思います。
昨日のセミナー後も多数も注文が入ったようで、業者さんは喜んでいました(もちろん私には何のマージンも入りませんが。。。。)。

但し、欠点はダウンタイム、つまりかさぶたが生じる期間があることです。1週間程度のかさぶたが残り、特に最初の3日程度は目立ちます。
直後

治療回数は1ヶ月以上空けて3回が目安です。持続期間は、当院ではまだ長期例がないのですが、海外の情報ですと1年程度とのことです。

症例

症例2

2例とも上が施術前、下が2回施術後。二重がしっかりしているのが分かります。

当院では他にレガートという高周波プラズマ機器もあります。これは広範囲を高周波&プラズマのコンビで照射し、プラズマの効果もさることながら薬剤を導入する高圧超音波機器の相互作用で、全く別の適応に用いていますので混同しないで頂ければと思います。

プラズマは理論が非常に難しく、様々な現象論を理解しないといけない部分もあります。私自身、某大学の工学部とプラズマによる薬剤導入の研究などもしてきましたが、その知識を生かしつつ、今後もプラズマには注目していこうと思います。

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先週末はヒアルロン酸の注入勉強会。テクニックシェアと言って、ヒアルロン酸を実際に注入しながら、ドクター間で指導、ディスカッションするというセミナーの仕事でした。この手のお仕事を毎月のようにさせて頂いており、初心者の先生からプロフェッショナルの先生まで、様々な手技を拝見させて頂きながら、自身の持っている技術を教えたり、逆に教えられたりと、最近は注入剤関連のお仕事が増えています。


さて、患者様へのカウンセリング時に良くあるのですが、例えば糸で頬を引き上げようと提案すると、それは他院で実施したが効果なかった、別の方法でというふうに言われてしまうことがあります。

美容医療においては、ある特定の治療法を提案するだけで、同じものは医師が異なっても効果は同じと考えてしまいがちです。
風邪薬など誰が処方しても成分が同じものと異なり、技術が違えば効果も違います。例えば顔のケガをしたら、誰が縫っても同じと考える人はいないと思います。研修医よりも形成外科の専門医や美容外科医に縫合してもらいたいと思うはずです。使用する針糸や縫合の道具が同じだから誰が縫合しても同じとは考えないでしょう。
使用する道具、機器が同じでも、施術する人が異なれば効果は異なります。特に注入剤や糸の処置などは製剤よりも医師の腕の差が殆どです。
スレッドリフト(糸によるリフト)の名称は各種あり、名称だけで治療効果を決めつけるのは正しくありません。棘(コグ)のないタイプにおいては特に効果の差が著しく、きちんと施術すれば頬中央部はしっかり上がりますが、初期の方法では殆どリフトアップ効果はありません。

機器においても、最もベーシックなシミ取りに関してでさえ、機器による差も大きいので、最も適した機器を選択するために何種類も当院では用意をしていますが、さらには照射する出力や照射方法などによっても差が出ます。肌質によってもかなり左右され、実査の治療は非常に難しいのです(ほくろ治療などは同じレーザーと言っても外科的なイメージがあるのか、技術的な差を患者様は認めているようです)。
たるみの治療器は、例えばウルセラの照射方法などはクリニック毎に大きな違いがあります。サーマクールはウルセラほどの差はありませんが、当然ですがクリニック毎の工夫があります。誰が照射しても同じ、看護婦の照射でも大丈夫ではありません。
フラクショナルレーザー(eCO2など)のハードな治療ですと、高出力でしっかり照射をしたいのですがリスクとの兼ね合いがあります。肌の状態を見ながら臨機応変に照射方法を変えていくなど経験と技術からなる様々な手法をもって、許す限りの高エネルギーを肌に与えるようにします。この機器はおそらく医師によって結果の差が最も大きいタイプです。

もちろん差が出にくい機器もあります。レーザー脱毛などでは通常は効果にさほど大きな差が出ず、むしろトラブルを生じた時の対応、効果がなかった時の処置などでは差が出ます。

最近、様々な治療機器の情報がネット上で簡単に手に入ります。しかし機器の評価だけで治療法を決めつけるのは問題です。多くの医師が効果に否定的な意見を持っている機器でも、上手く使いこなして非常に良い効果を出す医師もいます。医師の経験や技術なども含めて、きちんと評価をするべきでしょう。

各種治療においては、最も重要なのはどう使いこなすか、です。
そのベースに理論があり、また経験や専門医としての技術、知識があります。






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