■■お掃除ビジネス★成功通信 2012/7/18号■■

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■今日のテーマ
『自分の商売の才能を疑った時に読む、掃除屋が主人公の短編小説』
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いつもお読み頂きありがとうございます!
ダントツ掃除屋プロジェクト・宮本です。


長い長い雨もやみ、今日は3週間ぶりに晴天の長崎です。
いや~、雲の上ではもう夏が始まっていたんですね。
雨雲がなくなった途端に、いきなり猛暑(汗)


3週間も太陽の姿を拝んでいなかったもので、
突然晴れられると、体がついてきませんね(笑)


事務所のエアコンも、ここぞとばかりにがんばってくれていますが、
なんと言っても出番のなかった夏の太陽。そりゃ家電ごときでは敵いません。


地球に優しい男をめざして28℃設定にしていますが、
そのダンディズムがいつまで持つことか・・・(笑)


今日も無数にあるハードディスクの熱風で、
我が事務所の室温は30℃を越えています。


ごめんなさい、日本の皆さん。
やっぱり28℃設定は、ポッチャリぎみの私には限界かもしれません・・・(涙)


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■お金に縁がない掃除屋の居酒屋での告白
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(煮えたぎった頭でメルマガを書いていたら、何を間違ったか短編小説風に
なってしまいました。素人丸出しの小説(風)なので、気が向いた方だけ
お読み頂ければ幸いです)




「もう、お金に縁がないのかな~と諦め掛けてるんですよ。」


掃除屋として起業して10年。
小さいながらも年月を重ね、守り抜いてきた会社。
未来に希望を抱き、真新しい清掃機材とともに船出したのが、
もうはるか昔のように感じられるほど、時が過ぎてしまっていた。


この10年で、できたのは『守る事』だけだった。
自分より後に起業した後輩たちが、どんどん成長し
自分を追い抜いていく後ろ姿を何人も見届けてきた。


その度に、次こそは、次こそは・・・そう思い続け、
途切れそうになるやる気を、どうにかつなげてきた。
しかし、それも知らない間に止めてしまっていた。
『忘れてしまっていた』という方が正しいのかもしれない。


「自分は商売の才能が無いのかもしれない」
そう思うまいとすればするほど、自分に対する疑いは日に日に強くなっていく。
そんな複雑な思いが交錯し、口を突いて出た『縁』という言葉。
僅かに残った自信とプライドが、『縁』という言葉を選ばせたのかもしれない・・・



■目の前にお金の山があったとしたら?



「なぜ縁がないと思われるんですか?」


出席したセミナーで知り合った人懐っこそうなコンサルタント。
話を聞くと、偶然にも掃除屋専門のコンサルタントらしい。
(居酒屋で一杯、なんて調子の良いこと言って
突然、請求書なんておくってこないだろうな???)


私は少し不安になりながらも、自分の掃除屋としての身の上と、
業績不振が『運のなさ』で起こる事を、このコンサルタントが
どういう屁理屈で切り返してくるかを試したくなった。


そして、搾り出した精一杯の言葉が、最初の「縁」というくだりだ。


「新しい企画を打ち出せば、お客はふえるんですけど、
必ず、別のお客さんからの注文が途絶えるんですよね」
私は、チラリと横目で反応を見る。
しかし、その男は頷いているだけで変化がない。


「だから結局、いつもの売上に落ち着いちゃうんですよ。
だからお金に縁がないのかな。なんて思っちゃうんですよね。アハハ。」


私は、自分の心とは正反対の精一杯の表情で
「縁」というつかみ所のない存在に、10年間の自分の不甲斐なさと
行動を起こせなかった自分のすべてを擦り付けて、笑っていた。
そして、その笑いが『演技』である事が分らないように、
コップに注がれていた日本酒を、一気に飲み干した。


どれだけ無言の時間が流れたのだろう。
掃除屋としてのこの10年に何の意味があったのか?
搾り出そうとしても出てこない、無駄とも思える10年間を振り返る
この数秒間は、私にとって永遠にも思える長さに感じられていた。


「なるほど。
じゃ、ちょっといい話をご紹介しましょう」


不意に、頷いているだけだったコンサルタントが口を開いた。
そして、その会話が、その後の私の人生を大きく変えるとは、
ほろ酔い気分の私は、この時、全く気づいてはいなかったのだった。


「例えば、いま、あなたの目の前には、お金の山があるとしますよね。
そのお金は、その山を見つけたあなたのものです。
どれだけでも持って帰って良い。そう、好きなだけ。


ただし、お金を手に入れる為には一つだけ守らなければならないルールがあります。
そのルールとは『両方の手のひらでしかつかんじゃダメ』というものです。
バケツも柄杓も、ましてやウエットバキュームも使ってはダメ。
あくまで、お金をすくう道具は『合わせた二つの手のひらだけ』です。


そこで質問です。
あなたなら、どうやってこのお金の山から、
できるだけ多くのお金を手に入れようとしますか?」


挑戦的ともいえるその質問に、私は必死に答えを見つけようとしていた。


「うーん、そうですね。
手のひらしか使っちゃダメなんでしょう?

できるだけ、指の間隔をひろげてとか、
指の間にたくさん挟んで、それからお金をすくうとかですかね?」


私の酔った頭に繰り返し浮かんでくるのは、
子供のころ、近所のスーパーでやっていた『アメのつかみ取り』。
子供ながらに工夫して、一つでも多くのアメを手に入れようと
箱に手を入れて必死になっていた自分の姿だった。


「そうですよね。
普通だったらそう考えますよね。

でも、もう一度だけ、ルールを思い出してみてください。
そして、よく考えてみてください」


そう言いながら、
酔った頭で必死に考えている私の目の前で、
美味しそうに彼はビールを飲んでいる。
しかし、どれだけ考えても、どれだけ切り口を変えても、
このコンサルタントを唸らせる答えは出てきそうになかった。


「誰も、一回しかつかんじゃダメって言ってませんよね」


答えを出せずに唸るばかりの気持ちを汲んでか、
そのコンサルタントは、二杯目のビールを店員に注文したあと、
悪戯っぽく笑って、そう言った。


「そのお金を手のひらですくう度に、あなたのポケットや帽子、
もっと必要なら、ありったけの入れ物を持ってきて、
その中に「手のひら」でつかんで入れていけば良いと思いません?」


私は思わず苦笑いをした。
「えぇ!それはズルいですよ!」


「ははは、確かにズルいですよね。
でも、これがあなたに欠けてる考え方なのかもしれませんよ」
二杯目のビールを持ってきた店員さんにお礼を言いながら、
彼は笑顔のままビールを口に運んだ。


「えっ?それはどう言うことですか?」


確かに、この質問にはおとぎ話のような教訓があるのだろう。
そう思いながら解答を考えていた。
それが、自分の不甲斐ない10年に関わっていることも十分に分っていた。
だから、必死に答えを見つけようとしていた。


そして、その答えを見出せなかった10年間の自分と、今日の自分。
その思いが、冷静さを装い、興味のないフリをしていた自分の演技を
いつの間にか忘れさせていた。


「いや、簡単な話です。
あなたは自分の手のひらにお金を残したまま、新たなお金をつかもうとして、
せっかくつかんだお金をこぼしてる状態それが今の状態なんですよ。


新しいお客さんを捕まえようとするあまりに、
いま手のひらにいてくれているお客さんに気が回っていないんです。
だから、せっかくつかんだお客の事を忘れて、手のひらを開く。


そうすると、当然ながら新しいお客さんをつかもうとして、
古いお客さんが手のひらからこぼれ落ちるという事なんです」


私は、その話を聞きながら子供のころを思い出していた。
そう、アメのつかみ取りを必死にやっていた、あの子供のころを。


他の誰よりも一つでも多く。
そう思うたびに、箱の中の手のひらからは
つかんだはずのアメ玉が手のひらから滑り落ちる。
アメ玉をつかもうとすればするほど、その気持ちとはうらはらに
手の中のアメ玉の数が減っていくあの感覚を。


そして、何かに気づき始めたことを私の表情から読み取ったように、
目の前のコンサルタントは口数を増やしていった。


「あなたの問題は、手のひらでお客さんをつかんでおこうとすること。
手のひらを一杯に広げて、そこでお客さんをつかもうとする事なんです。


絶対に忘れないで下さい。
手のひらはお客さんを連れてくるもの。
けっして、手のひらにお客さんを残しておいちゃダメという事です」


冷えたビールをグイと飲み干し、彼はさらに続ける。


「分かりやすく言えば、自分の手のひら以外に器を作るということです。
お恥ずかしい話し、私自身も同じ過ちをやっていた時期がありました。


私も含め、大多数の掃除屋は、社長の器に合った客数で運営されてます。
つまり、社長がフォローできる人数だけのお客さんしか手にできないということ。


そうなると、沢山の方に対して同時に気遣いができる、マメな社長じゃなければ、
沢山のお客さんを獲得できないんです。
つまり才能です。生まれ持った才能だけで、会社の優劣が決まるという訳です。
これは、例えて言うならば『手のひらが大きいか、それとも小さいか』という競い合いです。


多くの掃除屋は、この才能を競い合うように商売をやっているから、
自分のキャパシティー以上のお客さんが出来ちゃうと、不思議なくらいに
手のひらからこぼれるようにお客さんが出ていっちゃうんです。


という事は、この10年間で培ってきたお客さんの数が、
あなたの手のひらの限界という訳です。
つまり、お金に縁がない訳じゃないんですよ。


そして、経験や訓練で、この手のひらのサイズを少しだけ大きくすることは可能です。
しかし、それは並大抵の努力ではムリ。
人格を変えるほどの経験をしなければ
手のひらのサイズを変える事は無理だと思ってもらって良いでしょう」



私は思わず口を挟んでいた。
「えっ!それじゃ、私に許されている商売の規模は、いまが限界という事ですか?!」


必死に食い下がる私に、彼は笑顔で答えた。
 


「いいえ、そうではありません。
才能で勝負しなければよいだけの話です。


一番簡単なのは、仕組みをつくること。
手のひらが小さいのなら、小ささをカバーする『ズルい仕組み』をつくることです。
そうです。何杯でもお金をつかめるように、入れ物を用意するんです」


「俗に言う、コロンブスの卵ですね」
私を10年間苦しめ続けた謎が解けた始めた私は、
一矢報いるように、そう言った。


「そうです。正解です。
誰もが、既成概念にとらわれた頭で卵を立てようとしている時に、殻を潰して卵を立てる。
ルールには、『潰しちゃダメ』って書いてないのですから、これも立派な解決策。


商売も同じなんです。
誰かがやっているからそれが唯一の正解ということではありません。
自分の器にあっただけのお客さんしか獲得できないのなら、
そのお客さんを手のひらから器に移して、空っぽになった自分の手のひらを使って
新しいお客さんを獲得すれば良いのです。


そして、別の器に移したお客さんは、あなたが手を下さないくても
きちんとフォローできている状態を作ればよいのです」


顧客のフォローは、いろんなセミナーで何度も学んだ。
書籍でも読んだ。知っているつもりだった。
しかし、知っているだけだった。


そして、曲芸のようにお客さんとの関係を作っていく自分に酔っていた。
『自分がいなければお客さんは満足しない』
その快感を無意識的に求めていたのかもしれない。


そして、一度、その曲芸に満足したお客さんは、
永遠に自分の曲芸に満足し続けてくれると思い込んでいた。


目の前に座って私を見つめる彼の目は、
過去の自分を慈しむように、そして過ちに気付かせるように、
静かに私を捉えていた。


「もう、手放してはどうですか?」


不意に発した彼の言葉が、私の10年間のすべてを見透かすように
私の心に突き刺さった。


「確かに、この作業を神業みたいにできる人がいるのも事実。
同時に数百人のフォローをこなす人もいます。天才って人たちです。


でも、これを凡人の僕たちがマネしようとしてもダメ。
ボルトの走り方を真似たって、あんなスピードで私たちが走れる訳じゃない。
だから、私たちは車という仕組みを使うんじゃないですか。


そうすると、誰でも簡単に神業を使う天才の倍以上のスピードで
走り続ける事だって簡単にできるんです。
あなただって、私だって、車という仕組を使えばボルトにだって負けないでしょう?
それと一緒です。


大切なことは、自分の既成概念にとらわれて、
勝手に『負けるルール』を作らないということです。


手のひらがいっぱいになったのなら、それは仕組を作る合図。
この学びから『曲芸が不要なんだ』という学びを得れば、
一気にお客さんの数は増えていきます。
これは、何百件という掃除屋さんを見てきた私の経験上、間違いありません。


けっして『お金に縁がない』んじゃないんですよ。
無いのは縁じゃなくて『仕組』。
お客さんを受ける受け皿が無かっただけなんです」


そういうと、目の前の彼は、茹で上がったばかりの枝豆を口へ運び、
空になったサヤを、静かに白い空皿に投げいれた。


「そして・・・」と、彼は言葉を続けた。


「受け皿は、誰にでも簡単に作れます。
しかし、必要だとは分っていても作れないのです。


その理由は、お金を使わないから。
これを忘れないようにしてください。


この10年間、お客さんを両手でつかみ続けたのは、
せっかく手に入れたお金を、釣った魚、つまりお客さんに
使いたくなかったからではないですか?」



確かに図星だった。
自分が動けばお金はかからないと、心のどこかで思い続けていた。
だから、顧客フォローをやりたくてもやれなかったのかもしれない。


「お恥ずかしながら・・・」


「ですよね。みんな同じなんで安心してください。
お金を使えば簡単にできることでも、お金を使わずにという制限を加えると
もの凄く大変になることばかりなんです。


100人に請求書を配るのは1万円もあれば済む事ですが、
配送コストをケチって、100人に手渡ししようとすれば、
それこそ大変な苦労が伴います。極端な話がこれなんです。


お金をどう使うか。
顧客の数が伸び悩むという相談をもらった時、
私が一番に疑うのがここ。


お金を召使として使って、更に多くのお金を生む仕組を作っているか?
それを学ばなければ、多くの掃除屋がそうであるように、業績の頭打ち
という現象に足止めされてしまうのです。


お金を使って袋を買う。
お金を使って、お金を入れる入れ物を買う事です。
そうすれば、更に多くのお金が手にはいるのです。」


そういうと、彼はグラスに残ったビールを一気に飲み干した。
どうやら、これが彼の『切り替え』の合図らしい。
さっきまでの心の中のすべてを見透かすような視線とは打って変わって
子供のように笑いながらテーブルに運ばれてきた食事を美味しそうに食べ始めていた。


私も10年ぶりに、こんなに美味しく冷えたビールを飲むような気がした。
そして、自分の過ちが経験に変わった時、本当の財産がそこにあることも
ビールの味を格別にした理由なのかもしれない。


(まだまだ、諦めるには早すぎる)
そう心の中でつぶやきながら、私は10年間抱え続けた肩の荷が
ふっと消えたような気がした。


私の心の中は、氷のように良く冷えたビールよりもさわやかに透きとおっていた。


「・・・あっ!それ私が注文した『から揚げ』ですよ!勝手に食べないで下さい」



                                           おわり


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▼『新しいお客さんが増えるのと同じ数だけお得意さんがいなくなる?!』
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