この季節は、弦楽器奏者はなんとなく冴えない顔をしています。
だって楽器が鳴らないんだもの。

こういう時は、いろいろ対策があります。例えば、弦を替える、それもいつもと違うテンションのものに。

楽器やによって考え方もちがいます。

新宿の巨匠は楽器の負担を軽くするために軽めの弦をつけるといいという意見。例えば下二本をスピロコアのヴァイヒ(ソフト)に。

錦糸町の巨匠は気候の悪い時は弦で鳴らすタイプ。上二本ラーセンソリスト、下二本スピロコアのタングステンみたいなセッティング。

なんだか堺雅章の料理番組みたいになってきたな。

どちらも一理あります。

そして対策その二
楽器全体を乾いた布地でよーく乾拭き。
振動を楽にする意味で効果大!

今日お教えするもうひとつの方法はユニークです。我々の間では「カザルス巻き」という名前で呼ばれている弦の巻き方です。すぐにできて、確かに音が変わります。


これでわかります?アマチュアの方はパッとはわからないかもなぁ。ヒントは下二本です。わかったかな?
C線とG線が逆に巻いているんですよ。

盛岡で一緒だったヴィオラの竹内さんに聞いたら、もちろん知ってましたよ。彼の師匠のプリムローズも生徒に勧めていたそうです。

さぁ、さっそく試してみる?お金もかからないし、手軽にできて、もし気に入らなかったら簡単に元に戻せます。

廻すペグを間違えて弦を切らないように!