心房細動は国内に約150万人の患者がいるとされる。
 「60才以上で急速に患者が増える」
 (東京慈恵会医科大学の山根準教授)
 年を取ると発症しやすい不整脈だが、30才代や40才代の働き盛りの世代がなる事も少なくない
 心房細動になると、心室の働きや助ける心房がけいれんするため、
 心室内に血液のよどみが出来て血の塊(血栓)ができやすくなる。
 血栓が脳の血管に詰まると脳梗塞を引き起こす。
 山根準教授は
「脳梗塞の発症原因を調べると心房細動だったという人は多い」という。
 心房細動は合併症を予防する為にも見つかったら早めに専門医に治療してもらおう。
 Aさんは2004年から薬物療法を始め、今では不整脈も殆ど出ないようになったという。

 不整脈はAさんのように典型的な症状に気付き病院に駆け込んで発見される人もいれば、
 健康診断でとった心電図からみつかることもある。
 ただ、脈のリズムに何時も異常があるわけではなく、
 息切れなどの症状が全くなく見過ごされるケースもある。
 「24時間、脈を正常に刻んでいる人はいないだろう」

 こう語るのは、慶応義塾大学の小川教授。
 不整脈は誰にでも起こりうる点を強調した上で
 「不整脈のタイプを見極める事が大切だ」という。