増えすぎたエゾシカ | 北の大地でゼンチ工房

増えすぎたエゾシカ

今どきの北海道は真冬日が続く厳寒の地となっています。

十勝も例外ではなく山地では-20℃にも下がります。


昼間は快晴でも夕方や朝方に小雪が舞う日々が続きます。


北の大地でゼンチ工房-雪1


先日、仕事で20キロほど西にある鹿追町に行く途中急に

雪が降り出しました。

車を脇に止めて4輪駆動に切り替えました。

(写真はおさっしの通り車の中からです)

同じ十勝でも雪の多い所少ない所、寒いところ暖かい所と

様々です。

なにせ東京都の5倍の広さがあるんですから。




野生動物のエゾシカも雪深い所から少ない所へ移動します。

所によっては山から里の近くまで下りてきますから見かける

機会も増えてきます。



北の大地でゼンチ工房-ezosika

                           環境科学研究センターより


当然、エゾシカとの衝突事故も増えます。

シカが道路に飛び出すとアイスバーンの道ではブレーキも

効きません。

急ブレーキを踏めばスピンをして路外へ転落という可能性も

あります。

クラクションとポンピングブレーキで後は運を天に任せましょう。



この時期林道に轍があるからといって入り込むのは危険です。

エゾシカ猟の車の可能性が大だからです。



北の大地でゼンチ工房-雪2


近年、エゾシカの頭数が増え農林業被害も全道で数十億円

から50億円に至っています。

毎年エゾシカ8万頭前後を狩猟捕獲しているものの頭数は

2001年から確実に伸びています。


現在ではおよそ32万頭が生息していると考えられています。


狩猟許可者の高齢化も一因とされていますから山の奥深く

までスキーやスノーシュ―で入り込むのは体力的にみても

無理があります。

道では道路からシカを撃つことも許可することにしました。


うかつに森の自然観察もできない事態です。


ちょっとだけ危険を冒して轍についていってみました。


そこで見たのが・・・


獣道の交差点でした。



北の大地でゼンチ工房-雪4


エゾシカ、キタキツネ、ユキウサギの足跡が交差しています。


事件があった様子はありませんでした。


ユキウサギの足跡が多かったので安心しました。

上の穴が後足ですよ。

後ろ足の方向へ歩いています。

北の大地でゼンチ工房-雪3


RVの轍はもっと先まで続いていましたが新聞に載るのは

嫌なのでUターンすることにしました。

雪はRV4の腹もつかえるほどの深さに積もっていたので

何度も切り返して方向転換をするはめになりました。



エゾシカの肉はまだまだ数少ないレストランでしか扱って

いません。

「スローフードとかち」の取り組みとして「シカ肉を堪能しよう」

という宣伝も必要と思いますね。


私の場合、お客さんが所望すれば友人の狩猟家から分けて

いただきます。

狩猟家の大型冷凍庫には通年シカ肉が満載されています。


西洋では高級肉なんですけどね。


北海道には高級な牛肉があるのでシカ肉料理は日の目をみる

機会を失っているようです。


エゾシカはアイヌ語で「ユック」と言いますが、ユックは食べ物の

意味もあります。

重要なタンパク源だったんですね。

明治の頃まではエゾオオカミとアイヌ民族の狩猟でバランスは

とれていたんです。



エゾシカの話だけど

オイラも応援してね。

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