こけし工人3代目の男性の映像を見て、
考えさせられたことがあります
画面の彼は、ある日、来店した少女が、
こけしを買ってくれた話をした後、しみじみと言います
「伝統って、こういうことだよな」
”受け継ぐだけでは守れない。
新しいことに挑戦してこそ、本物の伝統”
と彼は信念を語っていました
民芸の知識のない小さな子供が、
「かわいい」と素朴な気持ちで、こけしを手に取る───
ここに伝統工芸の未来があると確信しています
私達の日々の暮らしも同じ原理だと思います
多くの人に話を聞くと、共通する声があります
「悩みに直面し、本気で自身の生き方を考えた時、
”この人のようになりたい”
と思える人が身近にいた」と
「伝統」「継承」・・・・・・
連綿と続くことを表現する言葉には、
糸偏の文字が多いように思います
例えば、裁縫を行う時、針は先頭を進み、
後に続く糸が残って使命を果たしていく
継ぐ人の姿勢で伝統の真価は決まると思いますね