訪日客の増加などで英語ブーム再来といいます
”英会話から英対話へ”───
ある英語教室の広告が目に留まりました
会話と対話は違います
「会話」とは、言葉を投げ合う雰囲気の中で
漠然と互いを理解すること
一方、「対話」とは、他者との「差異」を
大切にして他者の重みをしっかり捉えること
友人が、会社をリストラされた後輩を励ましました
しかし「俺の気持ちなんか分かりっこない!」
と心を閉ざしてしまいました
少しでも力になりたいと、求人情報を集めるうち、
友人は後輩が働いていた業界の、
労働条件の厳しさを知ったのです
胸を熱くしたといいます
再び後輩を訪ねた時、掛ける一言一言の重みは、
おのずと違いました
後輩の表情は一変し、対話は深まったのです
希望の就職も果たしました
「対」には「こたえる」との字義があります
通り一編の言葉でなく、「差異」を受け止め、
理解しよう、応えようとする誠実が、
「対話」を実りあるものにするのです