真新しい制服やスーツに身を包んだ若者が、
街を行き交う
それを見て、「初心忘るべからず」という言葉が
心に浮かびました
能の大成者・世阿弥がこの言葉を書き残したのは、
還暦を過ぎてからでした
「初心」というと、現代では専ら、
”芸能や学問を始めた頃の気持ち”という意味ですが、
世阿弥は『花鏡』で、初心には、他に二つあると
述べています
一つは、修行のそれぞれの段階の初心、
もう一つが「老後の初心」です
近所に87歳のお爺さんがいます
自動車会社を退社した後も、
はつらつと地域貢献に励む姿に頭が下がります
「初心に帰る」とは、ただ過去を
振り返ることではありません
視線を未来に向け、さらなる成長へ、
誓願を立てることでしょう
ゲーテも言っています
「誰が自分自身を知ろう、自分の能力を誰が知ろう。
勇気ある人はやれるだけやってみるのだ」