「憎らしいほど強い」というのは、
力士にとって、むしろ褒め言葉でしょう
横綱在位63場所、在位中の670勝は、
共に歴代1位
先日亡くなった昭和の大横綱・北の湖です
あまりの強さに、土俵では「負けろ!」
のヤジがよく飛びました
氏はそれが「嬉しかった」といいます
「勝負の世界というのは、
勝って憎まれているうちが花だと思う。
負けろーと声がかかることは、周囲の注目を浴び、
自分が強い存在である証拠なのだ」と
「つねに勝つことを責任づけられているのが横綱」
と自らに言い聞かせ、”稽古の鬼”となって
綱を張り続けた氏には、
周囲の雑音に耳を貸す暇などなかったのです
怪我で成績が落ち、「がんばれよ!」
と声をかけられるようになった晩年、
逆に「自分が情けなくてしかたなかった」と
高い理想を掲げる人生にとって、
妬まれ、悪く言われるのは、
むしろ自分が前進している証明───
そう決めて、困難を乗り越えていく勇気の心で
ありたいですね