日本文学を研究するドナルド・キーンさんは、
戦時中、米海軍の語学士官として、
ハワイ州真珠湾の基地に派遣されました
任務は、押収した日本軍の文書の翻訳でした
その中に日本兵の日記があったのです
最初は「挙国一致」などの決まり文句が並び、
威勢が良かった
しかし、形勢が傾き、食料補給も絶たれると、
日記に深い苦悩、家族への切なる思いが
綴られていました
キーンさんは、極限に立つ人間の”真情”から
発した言葉に、胸を打たれたのです
この経験が日本文学研究者への原点になったのです
言葉にも、様々あります
空疎な決まり文句、取り繕う言葉、
果ては人を傷付ける言葉も世に多い
私達は、真心からの言葉を集め、
伝える努力を続けたいですね
人を励ます言葉、正義を表す言葉、
苦悩を乗り越えた人々の喜びの言葉を