気遣いは、ノウハウを覚えればできる、
というものではありません
気遣いができる人は、
人の気遣いに気付ける人でもあります
人から受けた気遣いをキャッチして、感謝する心
それを磨く中で、
自分がしてもらって嬉しかったことを、
今度は誰かにやってあげてみてください
さりげない「気遣い」が
自然とできるようになります
なかには、人に気を使い過ぎて気疲れしてしまう、
という人もいると思います
例えば、治療だけではなく、
患者に元気を与える存在でもある看護師さん
仕事では、常に神経を張りっ放しで、
ストレスも溜まりやすい
私は、そんな看護師さんに言ったことがあります
「自分の気持ちを置いてけぼりにしないでくださいね」
たまには遊んだり、リラックスしたりして、
自分を元気にしてあげてください
それが患者さんを救うことに繋がるのです───と
すると、聞いていた看護師さんの表情が、
ほっと緩んでいくのが分かりました
看護師に限らず、真面目で一生懸命な人ほど、
人に尽くす時、自分の心を置き去りにしてしまいがち
でも、自分の心が潤っていなければ、
人を潤すことなどできません
「気遣い」は滅私奉公ではなく、
自分が潤い、相手が潤うことの循環だからです
皆さんの中にある優しさ、真心という、
素晴らしい宝物を輝かせ、
いい「気遣い」をするためにも、
たとえ忙しい時でも、自分を潤す時間を
大事にしてもらいたいと思います