昔々、ある所に・・・・・・、と言えば、
おとぎ話になってしまいますね
でも、今から書くことは実際の話です
昔々、ある女性が、可愛い子供を病気で亡くしました
悲しみのあまり、正気を失い、
死んだ子供を抱いたまま町をうろついていました
会う人ごとに、「この子に薬をください」と言った
ある人が、「よしよし、良い薬をあげよう。
町へ行って、白いケシを貰ってきなさい。
ただし、『死人を出したことのない家』
の白ケシでなければいけないよ」
彼女は、町じゅうを一軒一軒、歩いて探しました
けれども「死人を出したことのない家」は
一軒もなかったのです
ついに、彼女は自然に理解しました
「人間は必ず死ぬ」のだ、と
自分の悲しみだけが特別なのではない───
彼女は、より大いなる知恵に目覚めたのです
人間、いつも自分のことだけを考えていると、
しだいに「小さな心」「小さな自我」に
固まってしまいます
人の為、社会の為という、
開かれた大きな目的に向かって働けば、
「大きな心」「大きな自我」が築かれていきます
「小さな心」には重圧であった悩みも、
軽く感じ、悠々と見下ろしていけるようにもなります
皆さんは、これを見事に、晴れやかに証明する
人生であって頂きたいと思います