知恵は技術を高め、
技術の向上は生活を安定させます
すると次第に人は際限なく、
先へ進もうとする・・・
そうした「未来の子供達」を戒めるように、
ただ前に進むのではなく、
行きつ戻りつ、時折、昔を振り返り、
自然という「軸」を確認しながら先に進みなさい、
と先人達が残したもの
それが「カタ」ではないかと思えてなりません
様々な「カタ」とは、いわば生活の知恵
その集合を「しきたり」と呼ぶとすれば、
一番小さな単位は「コト=事」といえるでしょう
「食事」や「行事」
日々の暮らしの作法にも、
「カタ」=知恵が詰まっているのです
「コト」は小さな単位の「マツリ」と考えると
合点がいきます
食べるコト、日々のコト、季節のコト
様々な「マツリ」を通して、
私達は、先人が大切にしてきた
自然の恩恵を再確認し、
家族や親しい人達と今を確認し合い、未来へ進む
そのようにして小さな「カタ」の重なりが
「しきたり」となり、季節折々の「コト」となって、
一個人の人生を超え、
先祖から子孫に至る大きなリズムを刻んできたのが
日本人の暮らしの特徴の一つといえます
「どんな場合も変わらないものを
しっかりと見極めよ」と、
「カタ」や「しきたり」に込めて伝えるのです
日常を忙しく生きている私達
まずは先人の知恵に習って、
暦に彩られた「カタ」を真似てみるところから
自然の「軸」を感じ取ってみてはどうでしょう
日々の暮らしが愛おしくなっていくことと思いますよ