人口が減少し、少子高齢化が進み、
一人暮らし世帯の増加など、
生活スタイルも大きく変化しています
こうした中で社会に要請されるのは、
場当たり的ではなく、
長期的な視点に基づく対応でしょう
経済力や競争力といった指標だけでなく、
「魅力」「尊敬」「信頼」等も含めて
「日本力」を考え、
日本をデザインし直していくのです
その土台となるのは文化力や、
人々の連帯感、規律、寛容性などの
数値化できない特性です
こうした精神性の充実には政治の努力も必要ですが、
限界があります
人間の価値観やモラルは、押しつけではなく、
内発の力によってこそ育まれるからです
北欧のデンマークは世界で最も進んだ福祉国家
国民は豊かで、所得の格差も
世界一小さいといわれています
同国の友人の語る言葉が印象的でした
「確かに、ここには高い水準の
”相対的幸福”があると思いますが、
人生の生死の問題は未解決のままです。
人々はこうした問題への答えを求めています」
物質的に恵まれたとしても、
生老病死の苦悩からは逃れない
むしろ、真に豊かに生き、老い、死んでいくための
哲学と人間の絆が希求されているのです