ある会合で、職場の事故で右手首を失った男性と
話す機会がありました
その感動した話を紹介したいと思います
その男性は、利き腕を失っても、
気丈に振る舞い、懸命に働いたそうです
だが、失敗の連続
製品検査の仕事に回された
初めは同情を寄せていた同僚も、
不器用になった彼を冷ややかな目で見るように
給料泥棒と囁かれたことも
工場のトイレで声を押し殺し、涙した
”何て役立たずなんだ。俺は・・・”
しかし、懸命に働いた
地道な努力が実り、
市の工業連合会から表彰を受けるまでに
”片手がなくても、一人前になれる!”
彼の”負けじ魂”は燃え上がり、
市の身体障害者体育スポーツ大会に出場し、
50㍍平泳ぎで4年連続優勝
全国身体障害者スポーツ大会でも優勝を遂げた
そんななか、ある思いが芽生える
諦めず、全力で挑戦することを
教えてくれた仲間に、
その感謝の思いを何かで表現したい───
考え抜いた末、行きついたのは、
カメラマンになることだった
”たとえ、右手がなくても、
技術を超えた努力の先に、本当の充実があるはず”
これまで、各種コンテストの入選・入賞は150点以上
個展の開催は18回
彼は何度も語っていました
技術だけでなく、心を磨く大切さを───
「右手を失った時、僕は同時に生きる希望を失った。
そんな時に出会ったのが仲間でした。
悩みも葛藤も抱きかかえながら、
前向きに生きられるようになった。
宿命を使命に変えることができたんです。
ここまで来られたのは、本当に仲間のおかげ」
彼は、自らの写真に100点満点を
付けたことがないという
もっと上を目指すことができる
そう信じているからに違いない