民芸品の製造を手掛ける友人が、
明年の干支「午」の張り子玩具を作り終えたのは、
秋の初めでした
一息いれて、筆休めかと思いきや、
再来年のえと「未」の作品を
考案する正念場という
「来年の事を言えば鬼が笑う」と言いますが、
”仕事の鬼”は2年後に思いを巡らせます
彼いわく「”未来”への発想を開けるかどうかは、
思考の出発点になる『今』が、
どれほどの生命力に溢れ、
いかに深い決意に立っているかで決まる」と
若くして父を亡くした彼は、進学を諦めました
社会に出ましたが、体が弱く、
志したエンジニアの道は断たれました
紆余曲折を経て、民芸品の職人に
そんな時、ある出会いで、
自身の現状は不運な過去の結果と
嘆く心が一転したと言います
”今、ここから未来を創り上げてみせる”と
光を求める人生から、
自らが輝く生き方に変わったのです
先頃、彼のもとに、
海外から受注が舞い込んだと言っていました
郷土玩具から起こした彼の事業は、
活躍の舞台を世界へと広げたのです
彼自身の新時代も、力強く開幕すると願っています