自分が思ったことを、
他者も同じように受け取るとは限りません
小さな意識の差が、
やがて、いさかいに発展する場合があります
こんな出来事を伝えています
源頼朝が大工の棟梁へ馬を贈る
馬を引く役を源義経に命じた
だが彼は「折悪しく下手を引く者がいない」と、
自分と共に役を務めるのに
適した者がいないと言った
頼朝は「役目が卑しいものだと思い、
あれこれと言って渋っているのだろう」
と激怒する
”自分は一般の御家人とは違う”と、
特別扱いを期待する義経
一方、頼朝には、同じ源氏でも主は自分であり、
主従のけじめをつけるべきではないかとの
思いがあった
2人のすれ違いは対立へ発展する
事を大きくした原因の一つは、対話の欠如です
真情を率直に語り合う言葉の不足は、
理解の芽を摘み、猜疑心を育て、
人間不信へと繋がります
メールは勿論、顔を合わせても、
機械的な「連絡」に終始すれば、
心にずれが生じて来ます
腰を据えて、思いを言葉にする
そこに信頼は生まれるのです