「病弱児でも気持ちは健常者と
一切変わりません」
昨年1月、大阪の高校2年生が、
病室から「院内学級」の設置を
訴えるメールを市役所に送った
中学2年生の時、小児がんと診断
生活の場は、学校から病院に移り、
院内学級で学んできた
退院後、高校へ進学したが、
病が再発し入院
だが今度は高校生対象の
院内学級の制度がなかった
メールには「これから入院してくる
高校生やまだ入院のかかる高校生の為に、
何か役に立ちたいです」と
彼は”絶対に負けへん”と向学心を燃やし、
先々月、大学入試センター試験に挑戦した後、
霊山へ旅だった
18年の命を燃やし尽くして、
彼の住んでいた自治体の公立高校では、
本年度から、新たな学習支援制度が始まっている
声は届いたのだ
それは、彼がこの世に生きていたという
証にもなった
短いが、一途に、真っ直ぐに
駆け抜けた彼を語るのには、
「人生の幸せは、長さで決まらない」
という言葉だけでは、物足りなく思えてくる
一人の青年が残したものは、
支援制度という形だけではない
”人はここまで強くなれる、
変えられない現実はない”
という鮮烈なメッセージである