私達は誰でも、同じ世界を
見ているわけではありません
私達の脳は生きる為の必要に応じて、
見たいものを取捨選択して、
自分の視覚を形作っています
例えば、猟師が自分の狙う獲物を
中心にしか森を見ないように
しかし、私達の命は本来、
限りなく豊かな”実在”の真っただ中で
生きているのです
それに気付けば、一瞬一瞬が、
驚くべき体験なのです
知識や理論に現実を閉じ込めるのではなく、
全身全霊を傾けて自然と向き合おうとする精神には、
等しく開かれている可能性があります
生活を離れて、人生の真実はありません
ならば日常のただ中にあって、
一瞬一瞬が真実の発露であるような
生き方ができないのか
それは、眼前の事実に、
常に自分の知っている以上の価値を
見ようとする強い信念から始まります
また、それは、「先ず信じるから
疑うことができる」のです
自分が生きている眼前の現実に
畏敬の念を抱かぬ者に、
真の”現実”は与えられないのです