ある80代後半の女性の話です
老いて一層可愛くなる・・・、
典型的な女性です
若い娘のように無邪気で明るく、
はしゃいだ雰囲気で、
おもてないの食事には、
白ワインを
銘柄は、なんと”フリードリヒ大王”。
「素敵な銘柄でしょ。面白いじゃない」
ワインを選ぶにも面白がるというか、
遊び心というか
生活の楽しみ方───その豊かさが
深く胸に残りました
それだけではなく、
彼女はさらりと、こうも言ったのです
「私、この前、葬儀場を見学して来ましたのよ。
綺麗で明るい所でしたので、
安心しました」
「言葉を失う」とはこの瞬間のことです
一日一日を楽しみながらも、
忘れてはならないことを
胸に秘めて生きている
その強靭な精神力に学ぶものがありましたね
”老いの王道”とは、
このような生き方を言うのではないでしょうか
未来のことは未来のこととして考えながらも、
決して泣き言は言わない
今日一日のおしゃれを楽しみ、
夢を語り、美味しい料理に舌鼓を打つ
これぞ大晩年に咲く”大輪の花”ですね
女の男もかくあるべし