ぼくとお父さんのおべんとうばこ | 東京都港区の税理士 見田村元宣の「朝4時起きで、右肩上がりの人生を歩く方法」

ぼくとお父さんのおべんとうばこ

朝4時起きの税理士 見田村元宣の「あなたと一緒に成幸宣言!!」-101203_1208581.jpg

第4回「いつもありがとう」作文コンクール(朝日学生新聞社主催、シナネングループ共催)のことを書きます。


このコンク-ルで、広島市立中島小学校1年生の片山悠貴徳(かたやまゆきのり)君(7歳)が他界した父に贈った「ぼくとお父さんのおべんとうばこ」が最優秀賞に選ばれました。


以下、全文を記載しますので、是非、読んでみてください。



おとうさんがびょうきでなくなってから三年、ぼくは小学一年生になりました。

おとうさんにほうこくがあります。


きっとみてくれているとおもうけど、ぼくはおとうさんのおべんとうばこをかりました。

ぼくは、きのうのことをおもいだすたびにむねがドキドキします。


ぼくのおべんとうばことはしがあたって、すてきなおとがきこえました。


きのうのおべんとうは、とくべつでした。


まだ十じだというのに、おべんとうのことばかりかんがえてしまいました。


なぜきのうのおべんとうがとくべつかというと、それはおとうさんのおべんとうばこをはじめてつかったからです。


おとうさんがいなくなって、ぼくはとてもさみしくてかなしかったです。


おとうさんのおしごとは、てんぷらやさんでした。


おとうさんのあげたてんぷらはせかい一おいしかったです。


ぼくがたべにいくと、いつもこっそり、ぼくだけにぼくの大すきなエビのてんぷらをたくさんあげてくれました。


そんなとき、ぼくはなんだかぼくだけがとくべつなきがしてとてもうれしかったです。


あれからたくさんたべて空手もがんばっているのでいままでつかっていたおべんとうばこではたりなくなってきました。


「大きいおべんとうにしてほしい」とぼくがいうと、おかあさんがとだなのおくからおとうさんがいつもしごとのときにもっていっていたおべんとうばこを出してきてくれました。

「ちょっとゆうくんには、大きすぎるけどたべれるかな」 といいました。


でもぼくはおとうさんのおべんとうばこをつかわせてもらうことになったのです。


そしてあさからまちにまったおべんとうのじかん。


ぼくはぜんぶたべることができました。


たべたらなんだかおとうさんみたいに、つよくてやさしい人になれたきがして、おとうさんにあいたくなりました。


いまおもいだしてもドキドキするくらいうれしくておいしいとくべつなおべんとうでした。

もし、かみさまにおねがいができるなら、もういちどおとうさんと、おかあさんと、ぼくといもうととみんなでくらしたいです。


でもおとうさんは、いつも空の上からぼくたちをみまもってくれています。

おとうさんがいなくて、さみしいけれど、ぼくがかぞくの中で一人の男の子だから、おとうさんのかわりに、おかあさんといもうとをまもっていきます。


おとうさんのおべんとうばこでしっかりごはんをたべて、もっともっとつよくて、やさしい男の子になります。


おとうさん、おべんとうばこをかしてくれてありがとうございます。


出典: http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000001011290003