著者: 池ノ辺 直子
タイトル: 映画は予告篇が面白い

 ここ数年で、各社から「新書」が出ていますが、これは光文社新書。新聞広告でこの本を知ったときに興味を持って、本屋で探して購入。いやー、この本を読んで、映画の予告篇を作る専門の会社があったなんて初めて知りましたよ。「映画好きにはあまり向かない職業かも......」という話には納得。映画「だけ」が好きな人ではつとまらない、予告篇の編集というのはいわば広告なのだから、という理由からです。(いや、本書にはもっと詳しく書いてありますよ。)

 あと、ここ数年は映画本編では使われてない音楽が予告で使われていて、一番反響が大きかったのは『シティ・オブ・エンジェル』(メグ・ライアン主演の)だったと書いてあり、私も「あの歌は誰が歌っているの?」と調べた人だったので「あの予告を作ったのは、この人だったのか!」と驚き。(ちなみに、あれは本国アメリカで既にあの歌が使われていたそうです。歌はポーラ・コールの『I don't want to wait』でした)最近の映画の予告篇が絵コンテと共に作る過程が詳しく紹介されていたり、「へぇー!」って感じで、なかなか興味深い本でした。