おばあちゃんと娘と孫娘の3人がグルシアという国(って何処だ?って感じですが)に住んでいて。おばあちゃんは遠く離れたパリに住む息子からの手紙を楽しみにしているんだけど、ある日、その最愛の息子が事故で死んでしまって。娘たちはおばあちゃんを悲しませたくないから、嘘の手紙を書いて、息子は生きていると思わせるんだけど、事実をいつまでも隠し通せるわけがなく....というお話。

 エカおばあちゃんを演じたおばあちゃんは全くの素人だったそうで85歳にして女優デビューらしい。ひぇー! でも、このおばあちゃんがとってもヨカッタ。私は、自分が父と二人暮らしだったときを思い出しました。年寄りはホントにワガママで世話するほうは確かに大変! でも、それは娘である以上はわりかし世間的には当然のことと捉えられて、なんか世話してる方としては”報われない感”があって。でも肉親である以上はもちろん一所懸命に世話はしたいという気持ちはあって、でもー、みたいな心の葛藤。そのあたりが、この映画では大げさではなくキレイごとでもなく、さりげなく描写されていたので、ほんと、泣けちゃった。

 ラストは、ちょっと驚きの展開なんですが、おばあちゃんが一枚上手(うわて)だったってことなのね。泣き笑いになってしまう、いいラストでした。確かもうビデオ出ているので、映画館で見逃した方はビデオででも是非観てください。優しい気持ちになれる映画です。