東京電力福島第1原発事故後、福島県浪江町などで住民の内部被ばくを検査していた
弘前大の調査班に、県が検査中止を求めていたことが分かった。
県の担当者は事実確認できないとしつつ「当時、各方面から調査が入り『不安をあおる』
との苦情もあった。各研究機関に『(調査は)慎重に』と要請しており、弘前大も
その一つだと思う」と説明。調査班は「きちんと検査していれば事故の影響を正しく
評価でき、住民も安心できたはずだ」と当時の県の対応を疑問視している。
弘前大被ばく医療総合研究所の床次眞司(とこなみ・しんじ)教授らは
昨年4月12~16日、放射線量が高く、後に計画的避難区域に指定された浪江町
津島地区に残っていた17人と、南相馬市から福島市に避難していた45人の計62人に
ついて、住民や自治体の了解を得ながら甲状腺内の放射性ヨウ素131を測定した。
このうち3人は2度測定。検査の信頼性を高めるためには3桁の被験者が必要とされ、
その後も継続検査の計画を立てていた。ところが県地域医療課から「環境の数値を測るのは
いいが、人を測るのは不安をかき立てるからやめてほしい」と要請されたという。
ヨウ素131は甲状腺にたまりやすく、がんのリスクを高めるとされる一方、半減期は8日と
短く、早期検査しなければ原発事故の影響を把握できない。
床次教授は「放射線への不安が長引いているのは当時の情報がないからだ」と指摘する。
県地域医療課の担当者は「やりとりの詳細は記憶にない。弘前大以外にも県の災害対策本部と
して『住民の心情を察してほしい』とお願いしてきた」と説明する。
だが、こうした要請の結果、事故初期段階でのヨウ素131の内部被ばく実測データは
ほとんど残されなかった。
62人の検査データは既に公表され、事故翌日の昨年3月12日にヨウ素を吸引したと
仮定して内部被ばくの積算線量を推計したところ、5人が国際原子力機関の定めた甲状腺がんを
防ぐヨウ素剤服用基準の50ミリシーベルトを超えていた。
ただし現在は3月15日にヨウ素を吸引したとの見方が有力になっており、再解析が
進められている。 甲状腺の内部被ばく検査を巡っては、国の原子力災害対策本部も
3月下旬、飯舘村などの0~15歳の計1080人に実施したが、
これはヨウ素を直接測ることができない簡易式の検出器だった。【町田結子】
ソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120614-00000012-mai-soci
不安をあおるのが怖いんじゃなくて、データを取られるのが怖いんだろう。
あと甲状腺はヨウ素も取り込むが、セシウムも臓器の中で一番取り込む。
ベラルーシのゴメリ州の住民を検死した結果わかったことである。
「セシウムが甲状腺に一番たまる」 Bandazhevsky氏の論文で判明。
http://ameblo.jp/misininiminisi/entry-11185843139.html
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