$★試写会中毒★-09.10.04ウェルカム
満 足 度:
  ★★★★★★★★☆☆
   (★×10=満点)

UNHCR難民映画祭にて鑑賞 
 

監  督:フィリップ・リオレ





■内容■

 フランス北部のとある海辺の町、
17歳のクルド人難民の青年が熱心に水泳教室に通っている。
彼は英国に住む彼女に会いたい一心でイギリス海峡横断を決意したのだ。

 不法滞在者である彼と水泳インストラクターの間に生まれる
親子のような絆を映画は描き出している。



■感想■

 クルド人青年と、
孤独なフランス人中年の親子愛にも似た友情。

 不法入国者と知りながらその人を助けることも罪なんですね。
インストラクターの妻(離婚して元妻になりますが)は
ボランティアで不法入国者の人々に炊き出しをしていましたが
ああやって大っぴらに“活動”っぽくしていれば
罪にはならないのでしょうか。。。

 それと、クルド人青年の恋人とその家族は
どうしてイギリスに住む許しが出たのか、
少年の家族との違いが知りたいなと思いました。

 この手の映画を観るといつも思うこと。。。

 不法入国者の苦悩と厳しい毎日に同情し、
警察に告げ口するような人を酷いと思い、
でも、希望者全員を入国させたら
どうなっちゃうんだろうという不安も消えない、
なんだか、誰も正しくないし、間違ってもいないような
永遠に応えが見つからないような気持ちになってくるんです。
今回も同じ。
とても複雑な思いになり、
悲しい結末だったので尚更、胸が苦しくなりました。