08.05.28クライマーズ・ハイ

満 足 度:★★★★★★★
   (★×10=満点)
 
監  督:原田眞人
キャスト:堤真一
      堺雅人
      尾野真千子
      高嶋政宏
      山崎努
      遠藤憲一、他


■内容■

 1985年8月12日、
乗員乗客524名を乗せた日航機123便が、群馬と長野の県境に墜落、
その一報が北関東新聞社に入る。

 編集部で全権デスクに任命された悠木和雅(堤真一)は
記者として扱う一大ニュースに対する興奮を禁じえないが、
中央紙とのスクープ合戦や組織や家族との衝突を経て、
命の重さに対しわき上がる使命感を覚える。
                  (シネマトゥデイ より)


■感想■

 「日本航空123便墜落事故」は坂本九さんが亡くなった事故。
旅客機では世界最大の航空機事故だそうです。

 タイトルのクライマーズ・ハイとは
ロック・クライミングや登山時に起きる極大興奮の状態をいい、
ここでは航空機事故そのものではなく
事故を報道する新聞記者たちが記事を載せるまでの姿を
クライマーズハイの状態と重ね合わせて描いていました。
ハイになって最後には、怖いものは何もなくなるという状態ですかね。

 チェック、ダブルチェックがモットーの全権・悠木、
現地を取材した記者・佐山と神沢、
かつて大スクープをものにした経験をもつ管理職たち、
関係者と接触し悠木を助けながら野心に燃える女性部員、

08.05.28クライマーズ・ハイ画像1

強烈個性の面々が勢ぞろいで、
ピリピリした空気が
こちらにも伝わってきました。
08.05.28クライマーズ・ハイ画像2
 単に記事を載せるのではなく、
その重要性、見出しや配分など
細々としたところにまで
男の確執、嫉妬、野心が出てきます。
勿論、悠木の味方や冷静な方々も
登場するんだけど、
とにかく皆さん熱くてタフです。
タフといより、まさにハイ状態なのかな。。。

 極限状態というのが観ている私にも伝わってくるので
演技自体にはとても引き込まれるものがあります。
ただ、現在と事故当時の悠木の想いが交錯するように
場面が切り替わるのですが、
それがわりと多く、気が散るような。。。汗
山登りのシーンは最初と最後だけでも良かったかな。。。
なんて思ってしまいました。

 それと、安西との友情、社長と悠木、悠木と息子の関係が
中途半端な感じがしたので、
原作を読んでみようかなと思っています。
友人らが、口をそろえて「良かった」というので。