満 足 度:★★★★★★★★★★
(★×10=満点)
監 督:ジョナサン・デイトン
ヴァレリー・ファリス
キャスト:グレッグ・キニア
トニ・コレット
スティーヴ・カレル
アラン・アーキン
ポール・ダノ
アビゲイル・ブレスリン 、他
■ストーリー■
アリゾナに住む小太りなメガネ少女・オリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)の夢は、
ビューティー・クィーンになる事。
コンテストのビデオを研究したり、
大好きなおじいちゃん指導の元、ダンスを特訓したりと訓練に余念がない。
そんな彼女の元に、朗報が舞い込む。
カリフォルニアで行われる“リトル・ミス・サンシャイン”コンテストに
繰り上げ参加が決定したのだ!
問題だらけのフーヴァー家は、家族6人ミニバスに乗り込み、
一路コンテスト会場を目指すが…?!
(CINEMA COMIN'SOON より)
■感想■
いつのまにか、人生を勝組みと負組みに分ける世の中になっちゃったけど、
それだけじゃないっていうメッセージを感じました。
フーヴァー家は、
独自の成功論を振りかざすが父、
数ヶ月間、誰とも口を利かない兄、
ヘロイン中毒のエロ祖父、
男に失恋し自殺を図ったプルースト研究家の叔父、
家族を取りまとめる優しい母、
ミスコンを目指す、おじいちゃんっ子のオリーヴ。
お父さん、常に勝ちと負けにこだわってます。
ところがなんと、この一家、とくに父、
自分自身が論じてる負組みなんですねぇ~~
そんな一家がオリーブの出場するミスコン会場へ向けて出発します。
これだけの珍キャラが集まれば、必然的に珍道中よ
途中で車のクラッチが故障
ここで普通と違うことするのが、この家族なの
ミニバスを転がして加速をつけます。
これが家族最初の共同作業だったよ・・・・
あんだけバラバラに見えたのに、一致団結してたな。
おじいちゃんがオリーブに、
「負け犬とは、負けることを恐れて何も挑戦しない人のことだ」と教えるの。
まさに、勝ちと負け以外に、もっと大切なものもあるだろってことだよね。
必死に勝負を競ってる大人と一緒にいると、
子供達もだんだん大切なものが見えなくなっちゃうのかもしれないね。
ミスコン会場で、演技の最中に離席していく高飛車親子を観た時、
同じ出場者として人の演技を無視するとは、なんと傲慢なんだと思ったわ。
こういう人、優勝しても、有名になっても、財を築いても、
決して真の勝組みとはいえないんじゃないかと思う。
スピリット的に貧しさを感じます
オリーブのお父さんも、この旅がなかったらそういう人になってたかも
オリーヴがミスコンで疲労したダンス
振り付けはおじいちゃん
もうね、堂々と踊るんですわ、おじいちゃんに捧げるダンスを。
誰に言われたわけでもなく、おじいちゃんを想うこの気持にグッとくるね。
でも、凄いの、このダンスが。
ケバケバしい他の子供達よりも、
よっぽど審査員の印象に残るんではないかしら
オリーブを守るために家族でステージに上がった時は、
やったーー、やれー、やれーって感じだったわ。
おじいちゃんを運んだ時もそうだけど、ここぞって時は家族総出
そんな姿に、笑いながらも感動した映画でした。
お薦めの1本です