06.11.23硫黄島からの手紙
満 足 度:★★★★★★★ 
(★×10=満点)
 
監  督:クリント・イーストウッド
キャスト:渡辺謙
      二宮和也
      伊原剛志
      加瀬亮
      松崎悠希
      中村獅童 、他




■ストーリー■

 戦況が悪化の一途をたどる1944年6月、
日本軍の最重要拠点である硫黄島に
新たな指揮官・栗林忠道中将(渡辺謙)が降り立つ。
アメリカ留学の経験を持つ栗林は、
無意味な精神論が幅を利かせていた軍の体質を改め、
合理的な体制を整えていく。
上官の理不尽な体罰に苦しめられ絶望を感じていた西郷(二宮和也)も、
栗林の登場にかすかな希望を抱き始める。
栗林の進歩的な言動に古参将校たちが反発を強める一方、
ロサンゼルス・オリンピック馬術競技金メダリストの“バロン西”こと
西竹一中佐(伊原剛志)のような理解者も増えていった。

 そんな中、圧倒的な戦力のアメリカ軍を迎え撃つため、
栗林は島中を張り巡らせた地下要塞の構築を進めていく…。
             (allcinema onlineより)

■感想■

 試写を逃してしまい、
近所の映画館でレイトショー割引を使って観てきました。

 やっぱ戦争ものは気持が重くなりますね。。。。
当時、戦った人々の犠牲の上今の日本があるわけだけど、
敗戦から立ち上がって豊な生活を得ようとする希望に満ちた想いと、
当時の日本独特の国や天皇に仕える的精神が
企業に仕える精神に移行して、
急激な経済成長を遂げた気もする。
日本の視点から描かれた戦争映画を観るたび
こんな事を思ってしまいます。

 誰もが好んで戦争してたわけないんだけど、
当時はそれを口にすると非国民と言われちゃうわけよ。
だから仕方なく国のいいなりになるしかない人もいただろうしね。
その一方、軍人の中には立場を利用して
国民に酷い事する人もいただろうし。
この映画では、
西郷や、元・憲兵の清水の視線を通して
戦争による多くの理不尽さ人間の狂気を訴えてる気がしました。

 もしあの戦争に勝ってたら、
日本はどんな国になってたんだろうって思うんだよね。
いいなりになるしかない人間と権力を振りかざす人間の格差
益々広がっていった気がする。
後者が悪者だと言いたいんじゃなくて、両者が戦争によって
そういう精神状態(ある意味、洗脳だよね)に追い込まれたと思うの。
理不尽なことがまかり通ってしまう
戦争って人間を狂わせる恐ろしいものでしかないなと改めて思いました。

 「靖国で会おう」
10・20代の若者にこんな言葉を言わせてしまうなんて
戦争は二度と繰り返しちゃいけないと思うよ、ホントに。
人間の頭に「戦争」という概念がくなる日がくればいいのに。