安田美沙子オフィシャルブログ「MICHAEL(ミチャエル)」 Powered by アメブロ-2012031212290000.jpg

昨日は、たくさんの応援、心からありがとうございました。

今は、筋肉痛がやばいけどそれも心地いい。。。


昨日という日は、本当に天気が良くて、途中で汗が流れるくらい。

スタートの余韻に浸る間もなく、スタートしました。


ここまで、不安要素がないレースは自分の中で初めてでした。

充分な練習は出来なかった。


それでも、ひとつひとつを最大に大切にしたことが、自分の自信に繋がった。

そして、練習中の自分の欠点や、体のゆがみを、前々日に全てケアを出来た事。


そして驚くほどの食欲。


何よりも、メンタルの安定。ジョーダンの言う「自分の中にある静かな中心を見つける。」ように、落ち着きながらも闘志を燃やしていました。

だから、ほんとにゼロからのスタート。



そこからスタートする、フルマラソンの全てをニュートラルに感じたかったです。


マラソンは人生に似ている様に、その瞬間に起こる、自分の中ではめちゃくちゃおっきな変化とちゃんと向き合って行きました。

最初の5キロ。。。
予想以上に天気が良くて、汗が出る。アームウォーマーと手袋を早めに外しました。脱水症状になりたくなかったし、空気と一体になりたかったから。

日向と日陰の冷たさと上手く向き合ってこうと思いました。


10キロ。。。
まだ全然いける。カーボローディングで溜め込んだ炭水化物を、消化しながら、エネルギーに変えてる自分の体を感じました。たまに苦しいけど、やっと体が起きたというか、生きてるんやなと感じた。

余力を残すために、トライアスロンで覚えた上半身を使う事を意識して。足は使わない。

20キロ。。。
皇居で言うと、4周。まだ知っている距離。しんどいかもと思う自分を、そんな訳ないやろ、とねじ伏せる。もう頑張れないかもと、弱気がよぎるけど、実はまだ頑張れる事は、自分が一番分かってる。

そろそろ、なんか栄養入れたいな、と思うけどもすこし粘る。水分は毎回1口か2口。暑いからたまにスポーツドリンク一口飲んでから、お水でゆすぐ。


25キロ。。。
普段の練習より暑いから、意外とばててびっくり。
MIDORIさんのくれた、ジェルを半分、お水で流し込む。
糖分が弱気な頭を、前向きに治してくれて、回復。まだ上半身を使いきってない。たまにお腹を触り、腹筋を意識する。。腹筋頑張れ!軸を感じろ!

30キロ。。。
ここからが、また違うレースとMIDORIさんに教えられてきました。

お腹に力を入れ直し、坂道を大切に体力消耗しないように重心を移動。

お尻が落ちてきて、顎も上がるけど、その方がしんどいでと自分に言い聞かす。
たくさんの「頑張れ」、「ここからだ」、「聡子ー!」の声に励まされる。皆が繋がってるのを感じた。

華やかなかわいい女の子たちが、こんなにみんな頑張ってる。なのに頑張れないはずない。みんな一緒なんだ。

仲間と約束した、夢の向こう、その手前、二者択一なら前者がいいに決まってる。その人生を想像して、一瞬にやける。。。


35キロ。。。

頭の中は数字だらけ。あと2キロ走ったら止まりたい。休みたい。息が切れ出して、自信がなくなる。

それでもMIDORIさんは、前を向いていてくれました。うちを置いていくでもなく、優しく「行ける?」って。
右足首と、指がつりました。でも弱音吐きたくなかったから頷いて、足を無視して走り出す。

温存した足を、どうなってもいいという気持ちでフルに使う。まだ使ってない場所あったんだ。息切れした上半身を少しお休み。フォームが崩れようが、もう、余力を残す必要なんてない。全力で一歩一歩を、3.11という日を噛み締めながら、誰かの一歩になる事を願い、強く大地を踏みしめる。

まずは1歩を踏み出さなくちゃ。

37キロ。。
あと5キロ。

って事は、約5分をかけると25分かぁ。もう止められない。時間もない。諦めたくなった。。。
自己ベストを更新に目標を切り替える?
でも、ここまで頑張ったのが全て無駄になっちゃう。
チーム安田、お母さん、大切な人の喜ぶ顔が見たい。よし、最後まで「絶対に諦めない。」

顎を引き、先を見据えた。

40キロ。。

あと2キロ。フルマラソンは5回目なのに、ほんとにキツイ。

なんでこんな辛さ忘れてたんだろう。これがフルマラソンの醍醐味。

けど、自分の限界まではまだ来てないかもしれない。でも、相当辛いのは辛い。


もう素っぴんやし、不細工な顔になっても、丸裸でも、全てを出しきろうと。
曲がり角を曲がればゴールがあると何度思ったことか。

ペースを上げられる状態じゃない時、チーム安田の声が聞こえた。「みさちゃん、頑張れー!!」「いいぞーあと少し!」そして、皆がダッシュする足音が耳に入ってきた。もうそれに引っ張られて、どうなってもいいと思いながら、短距離走かよくらいの勢いで顎を上げて腕を上げて、ダッシュしました。。。

呼吸もバラバラ。

そして名古屋ドームに入り、進んでるのか分からない一歩でゴールラインを踏みました。崩れ落ちた。。



やっと止まれた。。。

最初は切れなかったと思い悔し涙が。。。

3時間44分56秒でした。。。

目標タイムの3時間45分を4秒切りました。
信じられなくて、涙が溢れて。。。最後まで、あきらめなかった事、あきらめなければ夢は叶うこと、仲間があきらめずにうちを信じてくれたこと。

そんな目に見えない信念が、うちを夢の向こうに連れていってくれました。



4秒という数字は、ほんとにわずか。けどそれを短縮することが、あの瞬間はどれだけ難しいか。。

チーム安田は素晴らしいです。皆の事、人として大好きで大切です。うちの人生にこんなにも、深く入ってきてくれて、自分の事のように感じてくれる。



仲間、森部兄貴、MIDORIさん、NIKEさん、家族、応援してくれる全ての皆、心からありがとうございます。


まだまだ、うちの挑戦は続くと思います。。。

お仕事においても、人としても。。。


フルマラソンを終えた時から始まる、新しい自分。

どんな自分なんやろう。



これからも、今より前へ。。。走り続けたいと思います。



心から、感謝。。。