風の邦、星の渚 -レーズスフェント興亡記・上//小川一水 | みゅうず・すたいる/ とにかく本が好き!

 

 

 

 「風の邦、星の渚 -レーズスフェント興亡記・上」

 

 小川一水、著    2008年

 

                

 

 歴史SF。

むしろファンタジーっぽい感じ。

舞台は14世紀神聖ローマ帝国(ドイツ)。

主人公は男爵家の三男である騎士・ルドガー。

彼の母親は長男や次男と違い庶民出身なので、兄弟の中でも軽んじられている。

故に、領地の片隅の寂れた村の統治を任されるのだが、村が盗賊団に狙われたために、河の中州にある平地に村を移転させる事になる。

実はこの中州はかつて栄えた町の跡地であった。

建設したのはカエサル。

時に忘れられた町の跡地の中にある泉には精霊(?)が住んでいた。

精霊の助けもあり、村は宿場町として栄え始めるが、そうなると彼の父親も黙ってはおらず、町の引き渡しを迫る。

これを拒否したルドガーの激動の人生が幕を開ける……。

 

 しかし、歴史ファンタジーっぽい作品なので、どうなのかなと思っていたけれど、こいつが滅法面白い。

いつもの小川作品同様、キャラは立っているし、萌え要素もありの大サービスぶりに加えて、歴史部分も厚みがあり、無論驚天動地の仕掛けあり。

切ない恋もある。

その全てが絡み合い、物語は疾走し始める。

後編が楽しみだ♪

 

 『風の邦、星の渚 -レーズスフェント興亡記・上』。

文句なしの面白さでした♪♪♪

これの物語大好きです♪