青い星まで飛んでいけ/早川書房
¥価格不明
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「青い星まで飛んでいけ」
小川一水、著。 2011年
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内容紹介
それは人間の普遍的な願い。彗星都市での生活に閉塞感を抱く少女と、緩衝林を守る不思議な少年の交流を描く「都市彗星のサエ」から、“祈りの力で育つ”という触れ込みで流行した謎の植物をめぐる、彼と彼女のひと冬の物語「グラスハートが割れないように」、人類から“未知の探求”という使命を与えられたAI宇宙船エクスの遙かな旅路を追う表題作まで、様々な時代における未知なるものとの出逢いを綴った全6篇を収録。
(Amazon商品説明より)
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全編ラブストーリーの短編集。
もう一つのテーマは未知との遭遇。
小川作品だから、もちろんラノベテイスト。
キャラ立ちも萌え要素もある。
相変わらず感性が瑞々しい。
「都市彗星のサエ」。
ああ、これは……。
「天冥の標」のあの巻を彷彿とさせる。
ボーイミーツガール。
いや、この作品の場合はガールミーツボーイか……。
未知なる世界への憧れは胸を焦がし……。
ラストシーンは未来を予感させて清しい。
「グラスハートが割れないように」。
依存する事の怖さ。
自分では実現出来ない事を、何かに依存し、実現しようとする。
その危うさ。
ちょっとホラーテイストでもあるのだが、ラストの清しさが良い。
「静寂に満ちていく潮」。
ちょっとエロ。
異種知性体相手。
一歩間違えば変態。
でも、小川テイストに騙されて。
これも楽しい作品。
「占職術師の希望」。
他人の天職が見えると言う超能力。
それを職業に利用すると言う発想。
他人の天職が見えるだけと言う、およそ実利のなさそうな能力を利用してテロを未然に防ぐ方法とは?!
センスオブワンダー!
「守るべき肌」。
仮想世界に人格を転移させて生き延びる人類。
ありがちなサイバーパンク。
だが一捻り。
「青い星まで飛んでいけ」。
ハヤブサ?!
着想はそこ。
さらに展開。
なるほど。
と言う感じの作品。
もちろん、これも良い♪
『青い星まで飛んでいけ』。
で。
やっぱり小川さんの作品は面白いなぁ♪♪♪
と。
ああ、幸せ♪