続巷説百物語 // 京極夏彦 | みゅうず・すたいる/ とにかく本が好き!
続巷説百物語 (角川文庫)/京極 夏彦
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 「続巷説百物語」


 京極夏彦、著。 平成13年。



 ふふふ・・・、また古本屋で・・・。

こんな事ばかりやっているから、積本が増えて行く

一方なのです。 それは、解っているのです・・・。


 読む速度を越えて、買う本が多い。

ああ・・・、そのようなことは解っているのです・・・。

・・・馬鹿です。


 もうそれで良いです・・・、諦めました。

家にある未読本は、増えて行くものなのです。

これが、天然自然の理というものだと、悟りを開きました。


 で、買ったのは「永遠の森・博物館惑星」(mokkoさん推薦)

「魔王」(読みたかった)・「死国」(安かったので)そして

「後巷説百物語」。


 「巷説百物語」シリーズで唯一未読の作品です。

近日中に手をつけたいと思っています。


 しかし、小股潜りの又市たち小悪党どもは、本当に

魅力的ですね。 何か少し汗臭そうですが・・・。



 無類の不思議話好きの山岡百介は、殺しても殺しても

生き帰るという極悪人の噂を聞く。 

その男は斬首される度に蘇り、今、三度目のお仕置きを

受けたというのだ。 ふとした好奇心から、男の生首が

晒されている刑場へ出かけた百介は、山猫廻しの

おぎんと出会う。 おぎんは、生首を見つめ「まだ生きる

つもりかえ」とつぶやくのだが・・・・・・。

孤者異、野鉄砲、飛縁魔・・・・・・闇にびっしり蔓延る

愚かで哀しい人間の悪行は、奴らの妖怪からくりで

裁くほかない・・・・・・。

小悪党・御行の又市一味の仕掛けがますます冴え渡る、

奇想と哀切のあやかし絵巻、第二弾。

 (裏表紙より引用)



 又市の屈折した人情と、小悪党ながらの意地が良い。

人を小馬鹿にしたような軽口をたたきながら、口先三寸

で人を誑かすこの男こそ、妖怪かも知れない。


 このシリーズは、何とも小気味が良く、いささか胡散臭く

馬鹿馬鹿しい部分が好きです。

身分制度の下層に生きながら、実に生き生きと「悪事」

を働くこの連中を見ていると楽しくなって来ます。


 そうそう、山猫廻しのおぎん姉さんの、色っぽさも

好きです。


 こいつらはメゲ無い。

したたかに生きている。

こんな連中を相手にする方はたまったものでは

ないだろうなぁ・・・・・・。


 だいたい、失うものが無い連中ほど、相手にして

タチの悪いものは無いですからねぇ・・・。


 さて、「後巷説百物語」も実に楽しみです。