3/15 9:00 福島原発の正門で8000マイクロシーベルトの放射線量を検出とニュースで流れていました。
どのくらい大変なことなのか?
それとも大騒ぎする必要はないのか?
自分なりにデータを集めて計算してみました。
①まず,単位について
通常健康被害の指標には,ミリシーベルト(mSv)という値を用います。
1000マイクロシーベルト=1ミリシーベルト
正門の値は8mSv
です。
②次に,時間について
正門の測定値は 1時間当り8mSv (これは 8mSv/h と表記します)という意味です。
正門に,1時間いれば8mSvの放射線を浴びるということになります。
30分だと,その半分の 4mSv の放射線を浴びるという計算です。
③原発から距離が離れると,放射線量はどうなるか
原子炉の格納容器の部屋では,そのとき100mSv/hと報道されました。
また,地図で見ると,格納容器よ正門も距離はおよそ0.8km
放射線量は距離の2乗に反比例して減衰するので
原子炉の位置から
2km離れると→2.5mSv/h
5km離れると→0.4mSv/h
10kmだと→0.1mSv/h
15kmだと→0.04mSv/h
20kmだと→0.025mSv/h
④健康被害が出る放射線量
(全身に放射線を浴びた場合)
500mSv 浴びると 自覚症状はないものの白血球の現象が始まる
1000mSv 浴びると 吐き気やめまいがする
2000mSv 浴びると 脱毛や出血,5%の人が死亡する
5000mSv 浴びると 半数の人が死亡する
10000mSv 浴びると ほぼ全員死亡する
⑤避難境界の20km地点ではどうなるのか
仮に,正門で8mSv/h の線量が1ヶ月続いた場合
20km地点では,0.025×24h×30日=18mSv
になります。
放射線作業者が1年間に浴びてもよい限度が50mSvなので
健康被害が出るいうレベルにはならないはずです。
したがって,正門の放射線線量そのものは,避難している限り大騒ぎするものではありません。
問題は,その放射線が出てくる原因です。
(つづく)